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» 2019年10月16日 05時00分 公開

仕事が「つまんない」ままでいいの?(58):「違和感駆動」で目標を見いだそう (2/3)

[竹内義晴(特定非営利活動法人しごとのみらい),@IT]

違和感から理想を探す

 私がオススメしたいのは、「目標を見つけよう」とするのではなく、普段の生活や、社会を見回したときに思う、「世の中って、何でこうなんだろう?」「これって、何かおかしいんじゃないか?」といった不満や違和感を考えてみる方法です。

 目標がポジティブな「やりたいこと」としたら、方向性としては逆。ネガティブな「おかしいと思うこと」です。テレビのニュースを見たりネットの記事を読んだりしたとき、あるいは、普段、仕事をしているときに、「それって、おかしいんじゃない?」「何で、○○なんだろう?」と思うことが、1つや2つはあるはずです。

 「それって、おかしいんじゃない?」「何で、○○なんだろう?」と思うということは、その裏側に、「本来なら、○○である方がいいのにな〜」、あるいは「本当は、○○であるべきなのにな〜」といった、何かしらの「理想」があるはずです。言い方を変えると、「目の前の出来事が理想と違っているから、不満を抱く」わけです。

 「やりたいこと」は探しにくくても、不満や違和感なら抱きやすいはず。それをきっかけに、「本当は○○の方がいいのにな」を探してみます。

違和感から理想を探した例

 私が経営している「NPO法人しごとのみらい」のテーマは「もっと『楽しく!』しごとをしよう。」で、私の目標は「楽しく働く人を増やす」ことです。それを実現するために、企業のコミュニケーション研修や講演、困りごとを抱えたビジネスパーソンのコーチングやカウンセリングを行っています。

 この目標を見いだしたのは、私が「ストレスフルなマネジメントを受けた」ことがきっかけでした。

 当時私はプログラマーで、仕事をとても楽しく感じていました。生涯エンジニアでいたいと思った私は、それができる場所を探して転職したのですが、転職先でプレッシャーや叱責(しっせき)など「ストレスがかかるマネジメント」を受けてしまいました。その結果、心が折れそうになり、楽しかったエンジニアの仕事が楽しくなくなる経験をしました。

 仕事内容は同じなのに、働く環境によって、仕事の楽しさが変わってしまうなんて……。

 このときに思ったのは、「本来、楽しく働いた方が、やる気も出るし、前向きになれるし、一生懸命取り組もうとするはずなのに、何で日本のビジネスシーンは、ストレスをかけて、嫌な思いをさせて、無理やり動かそうとするのだろう?」ということでした。

 そこで、「もっと楽しく働きたい!」「楽しく働く人を増やしたい!」と思ったのです。

 また、しごとのみらいの拠点は新潟県妙高市という中山間地にあり、人口減少や少子高齢化のあおりを受けて、地域の維持が喫緊の課題です。そこで、ワーケーションや、都市部の人が地方の企業で複業できるようにするなど、地域を維持する仕組みを作ることが、当面の目標です。

 これも、どちらかといえば、「やりたいこと」ではなく、「これは問題だな」と思うことから見いだした目標です。

 あなたも、普段生活している中で、「これって、何かおかしいんじゃないか?」と思うことはありませんか? その違和感が、目標を見いだすきっかけになるのです。

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