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» 2019年11月13日 05時00分 公開

その知識、ホントに正しい? Windowsにまつわる都市伝説(148):Windows 10 November 2019 Updateは「累積更新プログラム」なんかじゃない!

Windows 10の最新の機能更新プログラム「Windows 10 November 2019 Update」は、1つ前のWindows 10 バージョン1903に対しては毎月の品質更新プログラムと同じように短時間でダウンロード、インストールされる新たな配布方法が採用されます。”November 2019 Updateは累積更新プログラムの形式で配布される”という記事を見かけましたが、それは誤解を与える表現です。なお、本稿はInsider ProgramのRelease Previewリング向けに先行提供された機能更新プログラムに基づいていますが、正式リリースでもおおむね違いはないと思います。

[山市良,テクニカルライター]

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Windowsにまつわる都市伝説

実行中のバージョンによって劇的に異なる更新時間

 Microsoftは2019年11月に、「19H2」として開発してきた「Windows 10」の最新の機能更新プログラム「Windows 10 November 2019 Update(バージョン1909、ビルド18363)」をリリースする予定です。リリース日は明らかになっていません。11月といったのは、「November 2019 Update」という名称になることが先月発表されたからです。「Visual Studio Subscription」など、一部のチャネル向けには10月17日からISOイメージが提供されています。

 Windows 10 バージョン1909は、パフォーマンスの向上、エンタープライズ機能、品質の強化を目的とした“小規模な機能更新になる”といわれていました。Windows 10 バージョン1909に追加された新機能については、今回は取り上げません。以下のサイトを参考にしてください。

 今回は、Windows UpdateによるWindows 10 バージョン1909の機能更新プログラムの新たな配布方法についての話です。Windows 10 バージョン1909の機能更新プログラムは、Windows 10 May 2019 Update(バージョン1903)を実行中のPCには“毎月の品質更新プログラムと同じように”短時間のダウンロードとインストールでバージョンアップできる「小さな更新パッケージ」として配布されます。

 一方、Windows 10 バージョン1809以前を実行中のPCには、従来と同じ、ESD形式の大型更新プログラムとして配信されます。ESDは、Windowsのインストールイメージを含むWindowsイメージ形式のWIMファイルをダウンロード提供用に最適化(圧縮軽量化)したものですが、それでも3GB以上の巨大なパッケージです。

 一部の報道では、前者の小さな更新パッケージを「累積更新プログラムの形式」と表現していました。先に言っておくと、過去にリリースされた更新プログラムの内容が累積された“累積更新プログラムではありません”。

 Windows 10 バージョン1909の完成を伝える2019年10月10日の公式プログラムでは、「an enablement package is downloaded from Windows Update that turns on the November 2019 Update features(有効化パッケージがWindows Updateからダウンロードされ、November 2019 Updateの機能がオンになります)」と表現しています。また、今回の新たな試みを初めて伝えた2019年7月1日の公式ブログでは「like a monthly update(毎月の更新プログラムのように)」と表現しています。

 前述のように、Windows UpdateによるWindows 10 バージョン1909の機能更新プログラムの配布は、現在、実行中のWindows 10のバージョンによって異なります。しかし、ユーザーからの見た目は変わりません(画面1)。

画面1 画面1 Windows Updateによる機能更新プログラムの配布は、ユーザーから見るとWindows 10のバージョンによる違いはあまりない。しかし、ダウンロードサイズとダウンロード、インストールの時間が劇的に異なる

 Windows 10 バージョン1903のときと同様に、現在、実行中のWindows 10のサポート期限が近づいていない限り自動配布はされず、新しい機能更新プログラムが利用可能になっていることが案内され、すぐに更新を開始するための「今すぐダウンロードしてインストールする」オプションが提供されます。インストールから再起動までのエクスペリエンスもほとんど変わりません。

 違いがあるとすれば、Windows 10 バージョン1809以前からの更新では、初回起動時に「こんにちは」から始まるデスクトップ環境の準備待ちの時間があります。Windows 10 バージョン1903からの更新の場合はそれがありません。

 また、ダウンロードとインストールにかかる時間が劇的に違います。Windows 10 バージョン1809以前からの更新では、3GB以上のダウンロードとアップグレードインストールのため、これまでと同様に数時間かかります。大きなネットワーク帯域と数時間のダウンロードとインストールを要します。

 一方、Windows 10 バージョン1903からの更新は、ネットワークの速度やマシンスペックにもよりますが、筆者の場合は20分程度で終わりました。

小さな更新パッケージ vs. 巨大な機能更新プログラム

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