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» 2019年12月02日 10時00分 公開

データ活用の常識を“破壊”せよ:クラウド、オンプレ、ハイブリッド――環境の移行に「一切左右されない」大規模データ活用基盤を実現した方法とは

クラウド化の波が、企業のデータ活用基盤にも迫ってきた。しかし、移行に際した細かい変更作業などに大量の手間とコストがかかるのではと危惧する企業は多い。「クラウドファースト」を唱えるテラデータのデータ活用基盤「Teradata Vantage」は、発表から1年で顧客の抱える大規模なデータのスムーズな移行や活用を実現してきたという。一体なぜなのか。

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データ活用の常識を“破壊”せよ――「Teradata Vantage」が実現する新機能とは

 デジタル技術を武器に新たなビジネスモデルを生み出した企業が、“破壊者”(ディズラプター)としてさまざまな業界の既存ビジネスを破壊している。破壊者に屈し敗者となるか、組織をデジタルトランスフォーメーション(DX)し自らが破壊者となるか。企業はこの二択を迫られている。DXを実現し勝者となるには、ビジネスのさまざまなシーンをデジタル化し、そこから生まれる膨大なデータを活用する必要があるだろう。

 企業はこれまで、さまざまな技術を導入しデータ活用に取り組んできた。しかしながら時代ごとに順次技術を導入してきたことで、技術同士を連携させられない「技術のサイロ化」が発生しがちだ。結果的にうまくデータを活用できず、データを使ったタイムリーな意思決定もできない現状がある。

 どうすれば技術のサイロ化を解消し、真に全社規模でデータ活用の環境を整えられるのか。そうした課題認識の下、テラデータが提供しているのが「Teradata Database」の後継製品、「Teradata Vantage」(以下、Vantage)だ。VantageにはSQLエンジン、機械学習エンジン、グラフ処理エンジンが搭載され、共通ストレージ「Vantage Data Store」であらゆるデータを一元的に管理できる。さらに他のデータベースなどと連携する「QueryGrid」機能、既存のBI(ビジネスインテリジェンス)ツールやR、Pythonといったオープンソース技術も利用できるAPIを備え、アナリティクスに必要なもの全てを1つのプラットフォームとして提供している。

 さらに、2019年10月、米国コロラド州デンバーで開催された年次イベント「Teradata Universe 2019」では、Vantageの機能やサービスの追加が相次いで発表された。その1つがオブジェクトストレージへのネイティブ対応だ。また、Vantageをサポートする「Amazon Web Services」(AWS)「Microsoft Azure」といったパブリッククラウドに、新たに「Google Cloud Platform」(GCP)が加わった。もう1つのユニークな取り組みが、新たな従量課金制のライセンスモデルだ。CPUリソースやストレージ容量などの利用量に応じ課金するだけでなく、クエリ単位での課金モデルも提供する。

では、発表から1年余りが経過し、国内外で着実にユーザー企業が増加しているVantageについて、どのような事例が報告されているのだろうか。「Teradata Universe 2019」に登壇したTechnical Product Marketing Directorのイマド・ビロウティ(Imad Birouty)氏に、長年データベース業界をウォッチするジャーナリストの谷川耕一氏が話を聞いた。

オンプレからクラウド、クラウドから別のクラウドへ――移行に「一切左右されない」データ活用基盤の秘密は?

TeradataのTechnical Product Marketing Directorを務めるイマド・ビロウティ(Imad Birouty)氏。米国コロラド州デンバーで行われた年次イベント「Teradata Universe 2019」で取材に応じた。

谷川耕一氏(以下、谷川氏): Teradata Vantageが発表され1年が過ぎました。従来「Teradata Database」などを利用していたジョンソン・エンド・ジョンソンやエネルギー探査企業のConcho Resourcesは、AWSで動くVantageへ移行しています。同じくアメリカン航空やペプシコ、米国空軍などは、Microsoft AzureのVantageへの移行を完了したそうですね。彼らのように、既にTeradataの価値を分かっている企業がVantageに移行するのは理解できます。そうではない企業も含め、市場全体でのVantageに対する反応は?

イマド・ビロウティ氏(以下、ビロウティ氏): 顧客からはかなり良いフィードバックをいただいています。これまでのテラデータの製品で、最も成長が早いのがVantageです。顧客企業からのVantageへの引き合いは全世界から来ています。私はテラデータに入社して27年たちますが、立ち上げがこれほど大きな成功を収めた製品は今までありませんでした。

谷川氏: Teradataはこれまで、アプライアンスのイメージが強かったと思います。Vantageを発表して以降クラウドファーストの方針を打ち出していますが、この変化はどのように受け入れられていますか。

ビロウティ氏: 確かに1984年の最初のシステム以来これまで、Teradataはオンプレミスのハードウェアのビジネスを展開していました。当時はその選択が最適だったので、意図的にアプライアンスで提供したのです。今は世の中でクラウド化が進んでいます。全てがクラウドに移行するわけではないと思いますが、多くがクラウドを選択するでしょう。その変化にテラデータも追随し、準備を整えなければなりません。Vantageの前からTeradataはクラウドへの対応を進めていましたが、今回は従来のアプライアンスのイメージを払拭(ふっしょく)する意味もあり、クラウドファーストの方針を前面に出しました。

 AWSやGoogle Cloudなど市場にはクラウドネイティブなベンダーがあり、彼らもデータ活用サービスを提供しています。しかしながら、彼らの実績はまだ多くありません。一方われわれにはデータ活用における40年以上の実績とノウハウがあり、顧客のきめ細かなデータ活用の要求に応えられる部分を評価されています。

谷川氏: これまでオンプレミスで競合してきたOracleも、今ではかなりクラウドに注力しています。Oracleのような競合に対してもVantageには十分な優位性があると?

ビロウティ氏: これまでオンプレミスのデータ活用で競合してきた企業は、クラウド化にてこずっていると思います。一方でTeradataは、かなりスムーズにクラウドへの移行を実現しており、マルチクラウドにもいち早く対応しています。それが実現しているのも、Vantageが、オンプレミスでもパブリッククラウドでも100%同じコードで動いているからです。顧客のクラウド移行やハイブリッドクラウドでの利用が容易で、その点も高く評価されています。Oracleはむしろ、「Oracle Exadata」でこれまでわれわれが注力してきたアプライアンスの領域に後戻りしています。

 Vantageがどのような環境でも何ら特別な変更を必要とすることなく動く――。この点が高く評価された事例があります。ある物流企業は、パブリッククラウド上のVantageに既存環境からいち早く移行しました。問題なく利用を始めたのですが、後になって取引先の小売企業がそのパブリッククラウドを利用できないことが分かりました。そのため急きょ別のパブリッククラウドに移行することになったのですが、その際も何らVantageに手を加えることなく迅速に移行できたのです。大掛かりな変更を加えずにどのような環境にも移行できる点は、顧客をインフラ環境にロックインしないことにもつながります。

 先のジョンソン・エンド・ジョンソンの場合は、Vantageの環境をオンプレミスからAWSに移行しました。彼らはプランニングからデータ移行までをほんの60日で実現しました。通常ならプランニングだけでも60日以上かかるでしょう。これだけスムーズに移行できたのも、その工程がオンプレミスで動かしてきたVantageと同じものをクラウド上で動かしてデータを移行すれば、後はアプリケーションのアクセスポイントをクラウドに変更するだけだったからです。

顧客が求める、多彩な分析機能の内訳は?

長年データベース業界を取材するジャーナリストの谷川耕一氏

谷川氏:既に100社以上がVantageに移行していると聞いています。そうした企業はどういったメリットを求めているのでしょうか。

ビロウティ氏: 複数のシステムを移行している企業もあり、移行したシステム数なら100を大きく超えています。多くの企業が新しい機能をいち早く使う目的でVantageを選んでいます。彼らは機械学習やグラフ分析、パターン分析やテキスト分析、さらにはVantage独自の4Dアナリティクスなどの高度な分析を活用したいのです。SQLはもちろんPythonやRなどが使えることも選択の理由になっています。一般のRやPythonの実行環境は、並列処理向けの実装にはなっていません。Vantageでこれらを利用すれば、RやPythonの処理を並列化し高速に実行できるようになるのです。ここもVantageならではの機能でしょう。

 既存の機械学習のツールは、データサイエンティストのスキルがないとなかなか使いこなせませんでした。Vantageであれば、使い慣れたSQLを用い必要なデータを簡単に集められ、クラスタ分析など高度なアルゴリズムも用意されているのですぐに利用できます。医療保険分野では、既にクラスタ分析を活用してデータから顧客を分類し、それぞれに最適なサービスを提供する取り組みが行われています。

「Teradata Vantage」は、SQLはもちろん、JavaやPython、SAS、Rといったさまざまな言語を活用可能だ(出典:Teradata)

 グラフ分析も最近ニーズが大きい機能です。グラフ分析は、例えばSNSなどで人と人の関係性を分析し、より影響力の強い人を見つけ出すといったことに利用できます。機械製造なら、故障した部品と関連性の強い部品を探し出すこともできます。最新の高度な分析が、Vantageなら1つのプラットフォームで実現できます。Vantageは単に分析をするだけでなく、さまざまなシステムとの連携も容易で、分析結果を次のアクションに結び付けられます。これができる点も、企業にとっては大きな価値です。

「脱Hadoop」に最適 オブジェクトストレージ対応機能とは

谷川氏: 今回新たにオブジェクトストレージのネイティブ対応も発表されました。Vantageから直接「Amazon S3」に蓄積しているデータにアクセスできるのは、かなりユニークな機能だと感じました。これは具体的に、どのようなユースケースに有効でしょうか。

ビロウティ氏: 極めて膨大な規模のデータを分析したい場合ですね。Vantageのデータベースにも大規模なデータを蓄積し分析できますが、IoTのセンサーなどから生まれる膨大なデータを全てデータベースに入れるとコストが高くなってしまいます。Hadoopなどで構築したデータレイクに蓄積し利用している場合もあるでしょうが、使い慣れたデータベースと違い、Hadoopの運用は思っていた以上に手間がかかります。そのため、コストや手間をかけずに膨大なデータを蓄積するのに、最近ではクラウドベンダーが提供するオブジェクトストレージを使うことも増えています。新たな機能は、そうしたニーズに対応するものなのです。

 例えば、米国郵便公社はHadoopで構築していたデータレイクとVantageの両方に「SAS」でアクセスし分析を行っていましたが、よりコストパフォーマンスが良く手間のかからない環境を探してデータレイクをAmazon S3に移行することにしました。移行後はSASからVantageにアクセスするだけで、VantageのデータはもちろんAmazon S3のデータにも透過的にアクセスし、データを統合して分析できるようになりました。これによりHadoopの運用管理の手間もなくなり、シンプルな分析環境を実現したのです。

 Hadoopは既に古いテクノロジーと言ってもよいでしょう。管理が複雑で、うまく運用できている企業は少ない。よりコストパフォーマンスの良い環境に移行するのにオブジェクトストレージは最適で、そのニーズにネイティブに対応したのがVantageです。

谷川氏: 今回多くの機能追加がなされ、アナリティクスプラットフォームとしての完成度はかなり高まってきたかと思います。今後まだ進化させなければならないところはあるのでしょうか。Vantageの進化の方向性について教えてください。

ビロウティ氏: 機械学習の機能は、さらに進化させていきます。例えば機械学習用のソフトウェアライブラリである「TensorFlow」への対応は、顧客からの要望も多いので近日中に実現させる予定です。GCPの対応を表明しているので、GCPのさまざまな機能ともインテグレーションし適宜活用できるようにしていきます。

 Teradataの開発方針は、出てきた技術に合わせて機能を開発する“技術ファースト”ではありません。あくまで顧客の声を聞き、ニーズに応えられるかを考える“顧客ファースト”です。理想の技術は、顧客がその存在さえ意識しないまま自然に活用できるものではないでしょうか。

インタビューを終えて:Vantageが見せる今後の方向性と課題とは?

 今回、Vantageにはさまざまな機能の追加があった。さらに2020年には、柔軟な利用が可能となるサブスクリプション型ライセンスも適用できるようになる。これらにより、Vantageのアナリティクスプラットフォームとしての完成度が高まっているのは事実だ。とはいえTeradataの新たなアナリティクスプラットフォームとして、市場がVantageを完璧に認知しているかと言えばそうではない。まだまだTeradata Databaseや「Teradata Aster」の後継製品と捉える向きも多そうだ。そういったユーザーにとって、Vantageはむしろオーバースペックで複雑そうな新製品に見えるかもしれない。

 VantageをTeradata Databaseなどの更新先と捉えるのではなく、DXに必要な“今ある疑問への答え”を得るためのプラットフォームとして認識してもらう。そのためには、Vantageのプラットフォームとしての価値を、改めて市場に強く発信しなければならない。その意味では、Teradata自身がデータベース製品ベンダーからアナリティクスプラットフォームベンダーへと大きくシフトしている点を、明確に示さなければならないだろう。その展開を含め、今後の動向を見守りたい。

今回の取材は、米国コロラド州デンバーで行われた年次イベント「Teradata Universe 2019」で行われた

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提供:日本テラデータ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2019年12月31日

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