連載
» 2020年10月23日 05時00分 公開

巨大SIerのコンテナ・Kubernetes活用事例(2):なぜ金融系プロジェクトで先進のコンテナ技術を選択したのか (1/2)

NRIのコンテナ・Kubernetes活用事例について紹介する本連載。第2回はFinTechサービスをクラウドやコンテナで支援した事例を紹介する。

[新井雅也, 小林隆浩,野村総合研究所]

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金融系サービスでも顧客体験を改善する迅速さは不可欠

 「金融」と聞くと、勘定系処理や外部システムとの接続、バックオフィス業務などを思い浮かべる読者も少なくないだろう。これらのシステムでは、「求められるシステム品質が高く、ドキュメントは重厚に整備、管理され、大規模な工数が必要なプロジェクト」という点を想像するに難くない。野村総合研究所(以後、NRI)はインターネットバンキングや証券業の大規模共同利用型サービスを構築、運用しており、まさにNRIが得意とする領域でもある。

 こうした大規模プロジェクトのみならず、NRIはクラウドネイティブ技術を活用した「FinTechサービス」の共創にも奮闘している。FinTechサービスといえば、家計簿アプリやキャッシュレス決済、資産運用アプリなど、スマートフォンアプリケーションを軸にしたサービスが主流だ。今や私たちの生活に溶け込み、日常の中で自然に利用されている。故に、利用時にストレスを与えないユーザー体験が求められる。利用者からのニーズや不満を日々くみ取り、素早く提供、改善することがサービスの価値を高める上で極めて重要だ。

 FinTechサービスに取り組む上で、システムインテグレーター(SIer)の立場においても、「お客さまのお客さま」(サービスを利用するエンドユーザー)に届ける体験価値をより強く意識しながら取り組むべきだと考えている。スコープを小さくして価値を素早く届けるという意味では、FinTechサービスは継続的なアジリティを重視したアプリケーション開発が求められると言える(もちろん、FinTechサービスに限った話ではないが)。

業界標準規格、監査、ガバナンスルール――金融系サービスの高いハードル

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