「永続ライセンス版Office」に新機能は追加されない、わけでもないようだその知識、ホントに正しい? Windowsにまつわる都市伝説(171)

「Microsoft Office」アプリは、「Microsoft 365」サブスクリプション製品と「Office Professional Plus」などの永続ライセンス製品があります。両者の大きな違いはライセンス体系と、新機能の継続的な提供の有無です。しかし、新機能の追加という点に関しては、曖昧になってきているところがあるような、ないような……。

» 2020年10月21日 05時00分 公開
[山市良テクニカルライター]

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「Windowsにまつわる都市伝説」のインデックス

Windowsにまつわる都市伝説

いつの間にかOffice 2016でSVGやLaTeXが扱えるようになっていた

 「Microsoft 365」(旧称、Office 365)サブスクリプションのOfficeアプリと、ボリュームライセンスやパッケージ版の永続ライセンス製品のOfficeアプリには大きな違いがあります。サブスクリプション製品のOfficeアプリは更新によって継続的に新機能が追加されるのに対し、永続ライセンス製品のOfficeアプリはリリース時に搭載された機能のまま、セキュリティ更新やバグ修正だけが提供されることです。

 お使いのOfficeアプリがサブスクリプション製品なのか、永続ライセンス製品なのか、つまり「新機能の追加があるのか、ないのか」は、Officeアプリの「アカウント」ページ(Outlookの場合は「Officeアカウント」)に表示される製品名や「新機能」情報の有無で判断できます(画面1)。

画面1 画面1 画面左からサブスクリプション製品、永続ライセンス製品のOffice 2016、同Office 2019の「アカウント」ページ。サブスクリプション製品にのみ「新機能」ボタンがある

 本連載の第84回と第89回では、当時の「Office 365」のOfficeアプリに追加された「アイコンの挿入」「SVG画像(の挿入と編集)」「LaTeXの数式入力」などの機能を紹介し、「Office 2016」にはこれらの機能が提供されないことを説明しました。

 なお、上記の記事での更新チャネル名称は2世代前のものです。記事中の「最新機能提供チャネル/Current Channel」「段階的提供チャネルの初回リリース/First Release for Deferred Channel」「段階的提供チャネル/Deferred Channel」は、それぞれ現在の「最新チャネル/Current Channel」「半期エンタープライズチャネル(プレビュー版)/Enterprise Semi-Annual Channel(Preview)」「半期エンタープライズチャネル/Enterprise Semi-Annual Channel」です。また現在は、「月次エンタープライズチャネル/Monthly Enterprise Channel」も追加されています。

 ところで、筆者のメインPCは、Microsoft 365のOfficeアプリ「半期エンタープライズチャネル(プレビュー版)」を実行していますが、評価目的で「Office Professional Plus 2016」と「Office Professional Plus 2019」の「最新チャネル」の環境も維持しています。先日、Office 2016の「Word 2016」を使っていて、以前はできなかった「SVG画像の挿入」ができることに気が付きました(画面2)。上記記事の執筆時には利用できなかった機能が利用できるようになっていたのです。

画面2 画面2 Office 2016のWord 2016で以前は対応していなかったSVG画像が挿入できるようになっていた

サブスクリプション製品に追加された新機能はOffice 2019に搭載されて提供

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