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» 2020年10月22日 17時30分 公開

実は以前から素地はそろっていた?:「高度成長期の成功体験」がDXの邪魔をする 日本企業が今後成功するために必要な3つのカギとは

コロナ禍で初めてテレワークを導入した日本企業は少なくないだろう。コロナ禍はDXの面ではプラスに働くのだろうか。日本企業のDXを難しくしている要因とは何か。デジタルツールを用いた企業変革を専門とするアビームコンサルティングの安部慶喜氏が語った。

[松林沙来,@IT]

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 アビームコンサルティングが2020年10月14日に開いたオンライン説明会の場で、同社の戦略ビジネスユニットBusiness&Digital Transformationセクター長、執行役員プリンシパルの安部慶喜氏が「日本企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を阻む要因とその解決策について」をテーマに語った。

 安部氏は同社で20年間、業務改革、人事改革、働き方改革などのテーマで活動。近年はRPA(ロボティックプロセスオートメーション)やAI(人工知能)、OCR、ワークフローモバイルなどのデジタルツールを使った企業の変革を専門にしているという。

「Afterコロナ」に企業は何を求められるか

 安部氏はまず、現在を新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による経済活動が一時停止した「Withコロナ」と位置付け、今後訪れるであろう、「Afterコロナ」では、周期的にパンデミック(世界的大流行)が発生しても事業継続できる耐久力を重視する時代になると語った。

 Afterコロナでは、バーチャル/非対面とリアル/対面のコミュニケーションの併用が求められるという。また、一時停止したデジタル投資は、Withコロナにおける強制的なバーチャル/非対面コミュニケーションの意識改革を起爆剤として、今後あらゆる分野で促進されると予想し、Afterコロナにおいて企業に求められることを次のように語った。

 「企業のトップマネジメントは俊敏性のある経営と苦境に対して耐久力のある財務状態が今より求められるだろう。感染拡大に柔軟に対応できる『パンデミックレジリデント』な事業ポートフォリオへの変革にどう対処していくかがカギになる。現場のオペレーションの分野では、DXの推進がこれまで以上に求められる。離散型の組織になるといった働き方や組織の変革と併せた、リアルとバーチャルのベストミックスを試みる形になることは間違いないだろう」(安部氏)

安倍氏が予測する「Afterコロナ」の企業のありよう(出典:アビームコンサルティング)

 知っての通り、コロナ禍での感染拡大防止策として、テレワークを導入する企業は増加した。パーソル総合研究所が2020年3月、4月に実施した「新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」によると、2020年3月9日〜15日の時点でテレワークを実施していた企業は13.2%だったが、緊急事態宣言後の4月10日〜12日の時点で実施していた企業は27.9%と約2倍に増加した。テレワークをしている会社員に対し、これまでテレワークをしたことがあるかどうかを尋ねたところ、4月10日〜12日の調査で68.7%が「初めてテレワークを実施した」と回答するなど、コロナ禍がテレワークの導入を加速させたことはデータにも表れている。

 テレワークを実施する企業は増えたものの、紙の書類を用いたワークフローが存在しているといった理由でテレワークがしたくても出社せざるを得ない社員がいることが課題視されている。安倍氏は「菅内閣の押印廃止やペーパーレスを推進する取り組みへ注力する方針や、SMBC日興証券が策定した『2022年度に社内文書を2019年度比で8割減らすペーパーレス化の方針』など、国や民間を問わずデジタルシフトの動きが活発になっている」とし、日本国内でデジタル化の機運の高まりによってテレワークの阻害要因が解消されるのではないかと予想する。

 「経済活動の自粛によって多くの企業では業績が悪化したものの、『企業のIT投資は前年度実績比15.8%増する』という報道もある。日本もようやく、コロナ禍でDXに向けて動き出した、という印象だ」(安部氏)

実はDXを進める素地はそろっていた? 阻害要因は何か

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