「仮想脳モデル」を活用して効果の高い広告を制作、NTTデータが効果を確認アプリのインストールが増えた

NTTデータとNTTデータ経営研究所は、「仮想脳モデル」を活用して動画広告を作成し、効果を検証した。再生率が23.6%、動画広告のツイートに関するエンゲージメント率が35.3%向上した。

» 2021年01月28日 08時00分 公開
[@IT]

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 NTTデータとNTTデータ経営研究所は2021年1月27日、AI(人工知能)を使って制作した動画広告は、従来の標準的な動画広告よりも効果が向上したことを確認したと発表した。

 人間の脳活動を推定する技術「NeuroAI」に、動画広告とTwitter上の広告効果データを学習させて構築した「仮想脳モデル」を活用した。AIによる動画広告では、再生率や動画広告のツイートに関するエンゲージメント率が向上したという。

 両社は2020年6〜12月に、Twitter JapanやNewsTVと共同で、Twitterに配信する動画広告の効果向上を目指した研究を実施した。NeuroAIがデジタル広告の効果向上に貢献できるのかを検証することが目的だ。

 NeuroAIはNTTデータグループが開発に取り組んでいる、脳の活動に着目して動画や音楽などのクリエイティブ作品を定量的に評価する技術。スマートフォンの普及とともに日々公開される膨大な数の動画の中から、注目を集める動画広告の制作を目指している。

広告視聴時の脳活動を予測して広告を制作

 今回の共同研究に当たって、動画広告視聴時の脳活動情報をNeuroAIで予測し、この脳情報と広告効果データの関係を学習させた仮想脳モデルを構築した。この仮想脳モデルは、視聴者の脳中における一連の情報処理手順をシミュレーションする。これによって、膨大なクリエイティブ候補から、高いターゲット指標が期待できる「クリエイティブフラグメント」を1秒単位で抽出し、抽出したクリエイティブフラグメントを含む15秒程度の動画を人手で制作した。

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