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» 2021年04月23日 05時00分 公開

CIOが2021年に取り組むべき10の目標例Gartner Insights Pickup(204)(1/2 ページ)

2021年を迎え、CIO(最高情報責任者)は目標をアップデートする必要がある。本稿では、2021年にCIOが組織を効果的に率いるためのソフトスキルに焦点を当てた、自己啓発のための目標例を紹介する。

[Kasey Panetta,Gartner]

ガートナーの米国本社発のオフィシャルサイト「Smarter with Gartner」と、ガートナー アナリストらのブログサイト「Gartner Blog Network」から、@IT編集部が独自の視点で“読むべき記事”をピックアップして翻訳。グローバルのITトレンドを先取りし「今、何が起きているのか、起きようとしているのか」を展望する。

 皆さんが2020年1月に新年の抱負を立てたときは、その年がこんな激動の年になるとは予想もしなかっただろう。2021年を迎え、リーダーは「2021年はどんなことが起こるのか」「困難を跳ね返すリーダーシップアプローチをこれからの数カ月でどのように実践していくか」を検討する必要がある。

 「再生や再構築すべきことがたくさんある。それらはCIO(最高情報責任者)が技術に関わるビジネスリーダーとしてのリーダーシップの在り方や、個人の姿勢の示し方に影響を与える」と、Gartnerのアナリストでバイス プレジデントのダニエル・サンチェス・レイナ(Daniel Sanchez-Reina)氏は指摘する。

 Gartnerは、参考となるよう2021年にCIO が取り組むべき10の目標例をまとめた。これらの目標全てに挑戦するのではなく、取り組む目標を2つか3つ選ぶとよい。このうち、9つの目標例は、次の3つのテーマのいずれかに当てはまる。

  • さらに有能なCIOになると決意する
  • さらに進歩的なCIOになると決意する
  • 自己認識の高いCIOになると決意する

 10番目の継続的な目標例も含め、これら2021年の目標例はソフトスキルを磨くことにフォーカスしている。これは、われわれが2020年に直面した問題と、2021年に求められるスキルを反映している。

目標その1:悔いのない有言実行者になる

 2020年は、われわれができなかった全てのことによって記憶されるだろう。2021年は、ビジネスリーダーはコロナ禍後の希望と夢について考えなければならない。今後の世界はこれまでとは違ったものになることを認め、目指す夢と具体的な計画を持ち、その実現に取り組むとよい。取り組みの一環として、チームがやるべきことややりたいことを優先するために、やめられることや捨てられるものを洗い出すことも重要だ。何を目指し、何を切り捨てるかを整理したら、まず何に取り組むかを選んでいつまでに実現するか決める。

目標その2:仮想現実の名プレイヤーになる

 リモートワークへの大規模かつ急速な移行に伴い、多くの人が変化への対応を迫られたが、変化を積極的に受け入れてはいない。CIOは、バーチャルミーティングのような仮想的な環境でも、リーダーシップを発揮できるよう最善を尽くす必要がある。常にきちんと身なりを整え、バーチャルミーティングの背景はすっきりと片付けておき、自分に明るい照明が当たるようにする。

 リモートワークはしばらく継続される可能性が高いため、自分をプロフェッショナルに見せるための投資はすべきだ。どのバーチャルミーティングプラットフォームを使っているかにかかわらず、仮想休憩室(会議参加者を小規模グループに分割する)や投票機能など、バーチャルミーティングで提供される全てのツールやオプションを活用する。

目標その3:攻めのプレイヤーになる

 どんな状況においても、CIOは社内の政治的駆け引きによる攻撃から防御し、攻勢に出る必要がある。注目度の高いプロジェクトでは特にそうだ。広く効果を発揮する政治的な攻め方を把握するとともに、Cレベルの経営幹部と関係を築き、連携を深めるようにする。「はぐらかし」の技術やブリッジングといったテクニックを学ぶために、メディアトレーニングコースを受けることも考えるとよいかもしれない。

目標その4:印象派的な思考者になる

 「クレイジー」過ぎると思われるような大胆なアイデアを捨ててしまうのは簡単だ。だが、こうしたアイデアを完全に切り捨てるのではなく、文章にして表現し、アイデアから得られるメリットを同僚に丁寧に説明してみよう。説明したら、評価や判断を保留してもらう。そして一晩寝かせて考えてから、アイデアに反対する意見やアイデアの実行可能性を高めた代替案、実行に移すための概略計画を提案してもらう。

 こうした選択肢の提案を受けたら、反対者には同じメリットが得られる代替案を出してほしいと依頼する。代替案の提出者には、実行可能な概略計画の作成を依頼する。概略計画の提出者には、詳細計画の作成とリソース確保の開始を依頼する。

 ただし、提案されたどの選択肢も実現性がなく、どんな形でも元のアイデアを生かせない場合はそこで見切りをつける。その場合でも、元のアイデアをたたき台にして、革新的な思考に挑戦したことには意義がある。

目標その5:ニューロダイバーシティーの形成者になる

 多くのCIOが性や人種、民族、能力などの分野における多様性の重要性を認識している。だが、ニューロダイバーシティー(脳の多様性:自閉症などの発達障害を、病気や欠陥ではなく人間の脳の多様性として捉える考え方)は、見過ごされることが多い。しかし、この種のダイバーシティーは、デジタルビジネスを加速させる鍵となる可能性がある(こうした障害のある人が特定の分野に秀でている場合がある。例えば、優秀なプログラマーを多数起用することが、デジタルビジネスの加速につながるケースが考えられる)。

 CIOはニューロダイバーシティーチームを後押しするとともに、ITチームにおけるニューロダイバーシティーに関する学習やニューロダイバーシティーを促進するポリシーの策定、変革の推進に時間をかけるべきである。

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