IE専用ページを緊急避難的にEdgeの「IEモード」で開く【Edgeトラブル対策】Tech TIPS

Internet Explorer(IE)のサポートが終了してもIE専用ページを利用しなければならない……。そんなときに便利なMicrosoft Edgeの「IEモード」をなるべく簡単に利用する方法を紹介。ワンタッチでIEモードを「オン」/「オフ」する方法も併記する。

» 2022年06月22日 05時00分 公開

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Microsoft Edgeでなるべく簡単にIEモードを利用する

対象:Windows 10/Windows 11、Microsoft Edge


 2022年6月15日(米国時間)、多くのWindows OS環境で「WebブラウザとしてのInternet Explorer(IE)」のサポートが終了した。

 しかし、古い社内システムなど、IEでしか表示/操作ができないWebページ(IE専用ページ)をまだまだ利用し続けなければならないこともあるだろう。

 そのような場合、Microsoft Edgeの「IEモード(Internet Explorerモード)」を利用すると、IEを使わなくても、IE専用ページを表示/操作できる(100%とは断言できないが)。

 本Tech TIPSではIEモードを利用する方法の1つとして、「いま開いているWebページ」を一時的あるいは緊急避難的にIEモードで開けるようにする方法を紹介する。これは個人(ビジネスパーソン)でも比較的利用しやすい方法といえる。対象はWindows 10およびWindows 11とする。

 社内システムなど、複数のWindows PCでIEモードを組織的に利用する場合は、Tech TIPS「Edgeの『IEモード』を、サポートが終了するIE代わりに使う方法」の方が適しているので、そちらを参照していただきたい。

EdgeのIEモードを有効化する

 EdgeではデフォルトでIEモードが無効化されているので、まずは以下の手順で有効化する。

EdgeのIEモードを有効化する(1/2) EdgeのIEモードを有効化する(1/2)
EdgeのIEモードを有効化する(2/2) EdgeのIEモードを有効化する(2/2)

■操作手順

  1. Edgeを起動し、右上隅の[…(メニュー)]アイコンをクリックしてメニューを開く
  2. メニューの[設定]をクリックしてEdgeの設定画面を開く
  3. 左ペインで[既定のブラウザー]を選ぶ
  4. 右ペインに表示される[Internet Explorerモードでサイトの再読み込みを許可]のプルダウンリストで[許可]を選ぶ
  5. すぐ下に現れる[↺ 再起動]ボタンをクリックしてEdgeを再起動

 「1」〜「3」の代わりに、アドレスバーに「edge://settings/defaultBrowser」を指定してもよい。

 この作業は、1回だけ実施すればよい(IE専用ページを閲覧するたびに設定する必要はない)。ただし、設定時とは別のユーザーアカウントでサインインした場合は、改めて上記の設定作業をする必要がある。

ワンタッチで「オン」/「オフ」できる「IEモード」ボタンを設置する

 上記の有効化の設定だけでは、IEモードを利用するたびに[]アイコン―[Internet Explorerモードで再読み込みする]とクリックしなければならず、若干面倒だ。

 IEモードをよく使う場合は、ワンタッチでIEモードを「オン」/「オフ」できるボタンをEdgeのツールバーに追加した方がよい。

ワンタッチで「オン」/「オフ」できる「IEモード」ボタンを設置する ワンタッチで「オン」/「オフ」できる「IEモード」ボタンを設置する

■操作手順

  1. Edgeのウィンドウ右上隅の[…(メニュー)]アイコンをクリックしてメニューを開き、[設定]をクリックして設定画面を開く
  2. 左ペインで[外観]を選ぶ
  3. 右ペインを下にスクロールして、「ツールバーに表示するボタンを選択してください」の下にある各種ボタンの表示/非表示の設定項目を見つける
  4. Internet Explorerモードボタン]の右端のスイッチを「オン」にする

 「1」〜「2」の代わりに、アドレスバーに「edge://settings/appearance」を指定してもよい。

いま表示しているWebページをIEモードで表示する

 上記の設定が済んでいれば、IEモードでのWebページ表示は簡単だ。

いま表示しているWebページをIEモードで表示する(1/3) いま表示しているWebページをIEモードで表示する(1/3)
いま表示しているWebページをIEモードで表示する(2/3) いま表示しているWebページをIEモードで表示する(2/3)
いま表示しているWebページをIEモードで表示する(3/3) いま表示しているWebページをIEモードで表示する(3/3)

■操作手順

  1. IEモードで表示したいWebページを開く
  2. アドレスバー右側のツールバーにある[IEモード]ボタンをクリックする。IEモードに切り替わり、ページの再読み込みが行われる。また、アドレスバー左端にIEのアイコンが現れる
  3. IEモードに関するメニューが表示される。IE11より古いIEとして表示させる「互換表示」を有効にする場合には、このメニュー内の[互換表示でこのページを開く]を「オン」にする
  4. IEモードで開いたページを今後もIEモードで継続的に表示させたい場合は、メニュー内の[次回、このページをInternet Explorerモードで開く]を「オン」にする(ただし一定期間後に元のEdgeでの表示に戻る)
  5. 設定が完了したら[完了]ボタンをクリックしてメニューを閉じる

 上記の「3」〜「5」で操作しているメニューは、アドレスバー左端のIEアイコンをクリックすると再表示できる。

 「4」の[次回、このページをInternet Explorerモードで開く]を「オフ」にしている場合、アドレスバー内にフォーカスを移してから[Enter]キーを押して再読み込みをしたときに、IEモードが解除されて元のEdgeモードに戻ってしまうので注意してほしい。

 一方、この設定を「オン」にした場合でも、デフォルトでは30日後に自動で元のEdgeモードに戻されてしまう。ただ、この期間を最長90日まで延ばすことは可能だ(設定方法は後述)。

 いずれにしてもIEモードに切り替わったら、IE11と同様に使えるか、念入りに検証した方がよい。IEモードなら100%、IE専用ページが正しく表示されるとは限らないからだ。

IEモードで表示されるページURLを確認/追加/削除する

 前述した[次回、このページをInternet Explorerモードで開く]を「オン」にしたWebページは、Edgeの[既定のブラウザー]設定画面で確認できる。

IEモードで表示されるページを[既定のブラウザー]設定画面で確認/追加/削除する IEモードで表示されるページURLを確認/追加/削除する

■操作手順

  1. Edgeのウィンドウ右上隅の[…(メニュー)]アイコンをクリックしてメニューを開き、[設定]をクリックして設定画面を開く
  2. 左ペインで[既定のブラウザー]を選ぶ
  3. 右ペインの「Internet Explorerモードページ」欄で、IEモードで表示するように登録したWebページURLの一覧を確認する。また、ページを追加するには同欄の[追加]ボタンをクリック
  4. ページの追加」ダイアログに、IEモードで表示したいWebページのURLを記入する
  5. 追加]ボタンを追加して反映

 複数のWebページをIEモード表示にしたいなら、いちいちページを表示することなく、この設定画面でURLを追加していく方が簡単だろう。

 ただ、前述したように、登録したページURLは一定期間後(デフォルトでは30日後)に自動で一覧から消えてしまう。そのため、対象のページが増えると、この設定画面だけでは管理しきれなくなる恐れがある。

 そのような場合は、Tech TIPS「Edgeの『IEモード』を、サポートが終了するIE代わりに使う方法」で説明している方法を検討した方がよいだろう。

IEモードから元のEdgeモードの表示に戻す

 IEモードで表示していたWebページを元のEdgeモードに戻す手順は以下の通りだ。

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