バッテリー節約か処理性能アップか、スライダーで変更できるの知ってました?【Windows 10】Tech TIPS

意外に知られていないが、Windows 10の通知領域にある[バッテリー]アイコンをクリックすると、パフォーマンスが4段階で設定できる。知らないうちに最もパフォーマンスが低い設定になっている可能性もある。

» 2021年07月02日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]

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対象:Windows 10


[バッテリー]アイコンにパフォーマンスの設定が…… [バッテリー]アイコンにパフォーマンスの設定が……
通知領域の[バッテリー]アイコンをクリックすると、スライダーでパフォーマンスが設定できるようになっている。最も性能が低くなる設定になっていることがある。

 「思ったよりPCのパフォーマンスが高くない」と感じたら、パフォーマンスの設定を見直した方がいいかもしれない。

 ノートPCなどのバッテリー駆動が可能なPCでは、Windows 10の通知領域(インジケーター領域)にある[バッテリー]アイコンをクリックすると、現在のバッテリーの状態などが確認できる。このとき、バッテリーの充電状態の下に、スライダーがあることに気づいているだろうか。実は、ここでパフォーマンスの設定が行えるようになっている。その方法を紹介しよう。

[バッテリー]アイコンでパフォーマンスを設定する

 通知領域にある[バッテリー]アイコンをクリックすると、バッテリーの状態が表示される。ここのスライダーが一番左側になっていたら、性能よりもバッテリーの駆動時間が優先される設定になっている。これは、電源に接続した状態でも有効なので注意が必要だ。

 設定は下表のようになっており、バッテリー駆動と電源接続時のそれぞれで設定可能だ。

左からのスライダーの位置 バッテリー駆動 電源接続
1 バッテリー節約機能 より良いバッテリー
2 より良いバッテリー
3 高パフォーマンス 高パフォーマンス
4 最も高いパフォーマンス 最も高いパフォーマンス
「より良いバッテリー」は「推奨」と表示される機種もある

 ただし、コントロールパネルで電源プランを「高パフォーマンス」または「究極のパフォーマンス」にしている場合は表示されないので注意してほしい(高パフォーマンスに設定する方法は、Tech TIPS「Windows 10の電源オプションに『高パフォーマンス』『究極のパフォーマンス』を追加する」参照のこと)。

 電源に接続した状態の場合、バッテリー駆動時間は関係ないので、ここのスライダーを「高パフォーマンス」または「最も高いパフォーマンス」にするとよい。性能の向上率は機種にもよるが、ベンチマークテストで比較したところ「より良いバッテリー」に対して、「高パフォーマンス」は2%程度速くなるようだ。

 性能向上率は機種によっても異なり、必ず「最も高いパフォーマンス」が最も性能がいいというわけではないようだ。設定を変更しながらベンチマークテストを実行して、どの設定が最も性能が高いのか確認するとよいだろう。

パフォーマンス設定を変更する パフォーマンス設定を変更する
通知領域の[バッテリー]アイコンをクリックし、スライダーを「高パフォーマンス」または「最も高いパフォーマンス」に変更する。機種にもよるが、数%の性能向上が見込める。

 参考までにMAXON社のベンチマークテスト「CINEBENCH」の結果を以下に示す。CINEBENCHは、3次元の部屋のレンダリングを行って、PCの性能を計測するものだ。主にCPU性能が計測できる。ここでの性能差がPC全体の性能差ではないことに注意してほしい(実感する性能差は、このベンチマークテストの結果ほどは感じない)。

 以下のテストは、電源に接続した状態で行った。電源プランはWindows 10のデフォルト設定である「バランス」を選択している(VAIOでは、デフォルトが「VAIO推奨設定」だが、多くのノートPCが採用する「バランス」で計測している)。

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