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企業ユーザーに贈るWindows 10への乗り換え案内(50):

Windows 10の更新管理のためのWSUS最新事情 (1/2)

「Windows Server Update Services(WSUS)」は、古くからWindowsおよびMicrosoft製品の更新管理を担ってきたWindows Server標準の役割の一つです。短いリリースサイクルで進化していくWindows 10にWSUSがどのように対応してきたのか、最新情報をまとめました。

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企業ユーザーに贈るWindows 10への乗り換え案内

Windows 10の登場で変化したWSUSの役割

 「Windows Server Update Services(WSUS)」は、古くからWindowsおよびMicrosoft製品の更新管理を担ってきたWindows Server標準の役割の一つです。Windows 10については、通常の更新(品質更新プログラム)だけでなく、Windows 7/8.1からのアップグレードを含むWindows 10の新バージョン(機能更新プログラム)の配布も管理するようになりました。機能更新プログラムの配布については、本連載の第32回と第33回で紹介しました。

 Windows Server 2016以降のWSUSはWindows 10の管理に標準で対応していますが、Windows Server 2012/2012 R2の場合は以下の公式ブログで説明されているWSUSの更新プログラムと追加の手順が必要なことに注意してください。WSUS 3.0 Service Pack(SP)2以前は、Windows 10の新しいサービスモデルには対応していません。

Windows 10の品質更新/機能更新のための「製品と分類」

 Windows 10は1年に2回(春と秋)、「機能更新プログラム」としてWindows 10の新しいバージョン(メジャービルドアップ)がリリースされ、毎月第2火曜日(日本ではその翌水曜日)に新しいセキュリティ修正を含む「品質更新プログラム」(マイナービルドアップ)が提供されます。Windows 10の各バージョンは18カ月サポートされ、品質更新プログラムが提供されます。Windows 10 EnterpriseおよびEducationエディションについては、秋リリースのバージョンは30カ月間サポートされます。

 毎月第2火曜日の翌週または翌々週には、翌月の第2火曜日の品質更新プログラムに含まれる予定の修正を累積した品質更新プログラムがオプションで提供されます。新しいセキュリティ修正は含みません。Windows 10に対して翌月行われる修正を一足先にテストできるようにプレビューとして提供されるものです。

 これはWindows 10の自動更新の配布対象には含まれず、「設定」アプリの「Windows Update」で「更新プログラムのチェック」をクリックするか、「Microsoft Updateカタログ」サイトからダウンロードするかでインストールできます。WSUS環境では、管理者が対象の更新プログラムを承認しない限り、配布されることはありません。

 WSUSでWindows 10の機能更新プログラムと品質更新プログラムを配布するには、「Update Services」スナップインの「オプション」にある「製品と分類」の「製品」タブで、少なくとも「Windows 10」を選択します。長期サポートチャネルのWindows 10 Enterprise LTSB/LTSCクライアントがある場合は、「Windows 10」だけでなく、「Windows 10 LTSB」を選択する必要があります。

 「分類」タブでは、「Upgrades」「更新」「セキュリティ問題の修正プログラム」「重要な更新」を選択します。マルウェア対策としてWindows 10標準の「Windows Defender」を利用している場合は、さらに「定義更新プログラム」を選択します(画面1)。

画面1
画面1 Windows 10の更新管理には、製品として少なくとも「Windows 10」を選択し、分類として「Upgrades」「セキュリティ問題の修正プログラム」「更新プログラム」「重要な更新」「定義更新プログラム」(Windows Defenderを使用している場合)を選択する

 「Upgrades」は機能更新プログラム、「セキュリティ問題の修正プログラム」は第2火曜日のセキュリティ修正を含む累積更新プログラムや「Adobe Flash Player」の更新、サービススタック更新(累積更新プログラムの前提)、「更新」はオプションの累積更新プログラム、「重要な更新」は次に説明するDynamic Updatesなどの分類になります。

 「製品」タブには、「Windows 10」から始まる多数の製品が存在します。「Windows 10」以外を選択しない場合、Windows 10の更新に必要な何かを取りこぼしてしまうのではと心配するかもしれません。不安な場合は「Windows 10」から始まる全てを選択しておけばよいでしょう。更新プログラムを管理者が承認しない限り、パッケージがダウンロードされることはありませんし、クライアントに不要なものが誤って配布されることもありません。

 簡単に説明すると、「Feature on Demand」および「FOD」はオンデマンド機能のインストールソースとなるもの、「Language Packs」および「LP」は他言語の表示言語とロケールをサポートするためのパッケージ、Windows 10のバージョンごとに存在する「Servicing Drivers」と「Upgrade & Servicing Drivers」はどちらもドライバを提供するものです。

 「Servicing Drivers」と「Upgrade & Servicing Drivers」は、Windows 10の新バージョンがリリースされると追加されることに注意してください。「GDR(General Distribution Release)」および「Dynamic Update」および「DU」は、機能更新プログラムによるアップグレードをスムーズに進めるために、アップグレード中にインストールされるオンデマンド機能や言語パック、更新プログラムです。詳しくは、以下の公式ブログを確認してください。

機能更新プログラムの名称が「コンシューマー/ビジネスエディション」に変更

 Windows 10の機能更新プログラムは、以前はボリュームライセンス製品がWindows 10のエディション/バージョンごとの「機能更新プログラム」、パッケージ/リテール製品がWindows 10のエディション/バージョンごとの「製品版(Retail)の機能更新プログラム」という名称でWSUSに同期されていました。

 現在、Windows 10 バージョン1709以降については、ボリュームライセンス製品がWindows 10のバージョンごとの「Windows 10(ビジネスエディション)……の機能更新プログラム」、パッケージ/リテール製品が「Windows 10(コンシューマーエディション)……の機能更新プログラム」という名称でWSUSに同期されるようになりました(画面2)。

画面2
画面2 Windows 10 バージョン1709の2018年1月のリフレッシュメディアから、機能更新プログラムの名称が「ビジネスエディション」と「コンシューマーエディション」に変更された

 それぞれPro/Enterprise/Education(Homeを除く)など、複数のエディションに対応した共通の機能更新プログラムです。この変更は、2018年1月のWindows 10 バージョン1709のリフレッシュパッケージ(累積更新プログラムが適用済みのパッケージ)からです。

 機能更新プログラムのパッケージはこれまで、一般向けリリース時のRTMビルドのパッケージが、「半期チャネル(SAC)」リリース時にリフレッシュパッケージとしてWSUSに対して提供されてきましたが、Windows 10 バージョン1903での「半期チャネル(対象指定)」(SAC-T)の廃止を受け、今後のリフレッシュパッケージの提供サイクルがどうなるのか現時点では明確ではありません。WSUSに同期された機能更新プログラムのリリース日を確認の上、最新のパッケージを展開することをお勧めします。

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