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ソフトウェアエンジニアの報酬が高い米企業は?――Levels.fyiが年次レポートを公開経験2年以下でも2500万円

Levels.fyiは、米国のソフトウェアエンジニアの報酬についてまとめた年次レポートの最新版を公開した。エンジニアを経験年数などから5段階に分けてそれぞれ上位企業5社の報酬を示している。経験年数が2年以下でも、2500万円の報酬を提示する米企業があることが分かった。

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 Levels.fyiは、米国のソフトウェアエンジニアの報酬について上位企業5社のランキングなどをまとめた年次レポートの最新版「Highest Paying Companies of 2019」を公開した。

 Levels.fyiは、給与やストックオプション、ボーナスを含む年間報酬を扱い、報酬の中央値に基づいてランキングを作成した。レポート内のランキング表に示されている数字はこの中央値だ。

 Levels.fyiは、「報酬とランク分けは常に、採用時の面接の成績や過去の実績、他社の提示額など、さまざまな要因に左右される」と述べている。加えてランキング表に記載された報酬額は、報酬が高い上位のIT企業における数字であり、労働市場全体の相場を反映していない可能性があるという注釈を付けている。

 Levels.fyiがランキングの作成に使用した報酬データは独自のものだ。各社に勤務するソフトウェアエンジニアがLevels.fyiのWebサイトに、自分の職位に関する情報とともに匿名でアップロードした数値である。Levels.fyiは内定通知を収集し、こうした自己申告データを検証する取り組みも始めている。

ランク別に見た高報酬企業は?

 Levels.fyiは、各社のソフトウェアエンジニアが提出したデータを単に集計したのではない。比較分析を加えるために、エンジニアの職位を抽象化し、勤務経験などから5つのランクに分類した。各ランク別に報酬の高い企業の上位5社を示す。

  • エントリーレベルエンジニア

 このランクのエンジニアは一般に職務経験が0〜2年と短い。新規学卒者か、または業界経験がほとんどない。チームの一員として、複雑さが低〜中程度のコンポーネントの開発やメンテナンスを行う。通常、より経験のあるチームメンバーからガイダンスやサポートを受ける。

 報酬が最も高かったのは、配車サービスのLyft(23万4000ドル、約2527万円、1ドル=108円換算、以下同)だった。


エントリーレベルエンジニアに対する報酬額(中央値)が高い上位5社(出典:Levels.fyi
  • エンジニア

 このランクの職務経験は2〜5年程度。小規模なコンポーネントから複雑なコンポーネントまでを開発し、その責任を負う。小規模なチームやプロジェクトを率いている場合もある。

 エンジニアの指導や技術ガイダンスの提供、コードレビュー、設計、小規模なプロジェクト全体を遂行する能力を持つ。通常、影響を与える範囲は、参加しているチーム内にとどまる。多くの企業では、このランクは「キャリアレベル」と見なされており、これ以上昇進しなかったとしても解雇されることはなく、残りのキャリアをこのランクのまま過ごすことができる。

 報酬が最も高かったのは、個人間の宿泊あっせんサービスを手掛けるAirBnB(33万4000ドル、約3607万円)。


エンジニアに対する報酬額(中央値)が高い上位5社(出典:Levels.fyi
  • シニアエンジニア

 一般に、5年以上の職務経験を持つ。通常、このランクのソフトウェアエンジニアは企業の従業員全体の30%に満たない。

 複雑な技術的取り組みを率い、その責任を負うことを期待されている。チームのビジョンや将来の方向の策定に携わり始める。影響を与える範囲には、組織内の複数の関連するチームが含まれる。企業の規模や期待によって異なるものの、職務は実装から設計に移行していく。

 報酬が最も高かったのは写真共有サービスを手掛けるPinterest(50万5000ドル、約5054万円)。


シニアエンジニアに対する報酬額(中央値)が高い上位5社(出典:Levels.fyi
  • スタッフエンジニア

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