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サポート終了から6年たったけど、Windows XPを新規インストールしてみた山市良のうぃんどうず日記(172)

筆者は何かを確認したいときのために、サポートが終了した旧バージョンのWindows環境を幾つかの仮想環境に維持しています。個人的に趣味で維持しているWindows博物館といったところ。先日、せっかく維持していたWindows XP環境を意図せず削除してしまうことがあったので、Windows 10のHyper-Vの仮想マシン環境に、新規インストールから再構築することにしました。

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山市良のうぃんどうず日記

最後のWindows XP環境、Windows 7とともに消える

 2020年1月14日、「Windows 7」の延長サポートが終了しました。日本においては2020年1月15日に提供された「セキュリティマンスリー品質ロールアップ」が事実上、最後のセキュリティ更新プログラムとなり(2020年2月初めに壁紙の表示の不具合を修正するマンスリーロールアップのプレビューが提供されましたが、それにはセキュリティ更新は含まれません)、更新後のHome、Professional、Ultimate(ただし、Active Directoryドメインに非参加のワークグループ構成)にはサポート終了をお知らせする全画面通知が表示されました(画面1)。

画面1
画面1 Windows 7の最後の更新後に表示されたサポート終了をお知らせする全画面の通知(全てのWindows 7で表示されるわけではない)

 筆者は、この通知を確認する目的でWindows 7 UltimateのPCを1台だけ残しておきました。「Windows 8.1」とのデュアルブート環境なのですが、通知の確認ができたし、「拡張セキュリティ更新プログラム(Extended Security Update、ESU)」を購入する気もないので、その翌日にはWindows 7環境のためのパーティションを削除して、Windows 8.1環境のパーティションのサイズ拡張に使用してしまいました。Windows 7の環境は、Hyper-VおよびAzureの仮想マシン(Azureの仮想マシンはESU付き)として維持してあるので削除して構わないとその時は考えたのです。

 全てを終えた後、最後に残しておいた「Windows XP」環境を一緒に削除してしまったことに気付きました。このWindows XP環境は、Windows 7に無料提供された「Windows XPモード」のWindows XP Professional SP3の環境です(画面2)。数年に一度起動することがあるかないかのもので、すっかりその存在を忘れていました。

画面2
画面2 在りし日のWindows XPモード。Windows 7とともに削除してしまったことに気付く(画面は2010年ごろのWindows 7 PCのスクリーンショット)

 Windows XPモードはWindows 7でのみ使用可能なもので、Windows XPモードのWindows XP Professional SP3イメージをWindows 8.1以降で使用することはライセンス上許諾されていません(強行したとしてもライセンス認証が成功しないはずです)。

 Hyper-V仮想マシンのWindows 7の中に、Windows XPモードの環境をセットアップすることも考えましたが、正常に起動できなかったり、ブルースクリーンでWindows 7がクラッシュしたりするという話を聞いたことがありますし、その問題を解消できるかもしれない修正プログラムはもう入手できません。

 Windows XP Professional SP3のインストールメディアとライセンスキー(いずれもVisual Studioサブスクリプションのもの)はあるので、「Windows 10」のHyper-Vの仮想マシン環境に新規インストールすることにしました。

 さて、サポート終了から6年近くたったWindows XPですが、うまく新規インストールできるものでしょうか。先に言っておきますが、Windows XPの環境構築は筆者の興味を満たすだけのものであり、サポートが終了したOSの利用を勧めているわけでは決してありませんし、2020年1月時点でできたこのインストールおよび更新過程が、今後も利用できるかどうかは分かりません。

仮想マシンは第1世代、「レガシネットワークアダプター」の構成で

 Windows 10および「Windows Server 2016」以降のHyper-Vは、これらのOSのリリース時に既にサポートが終了していたWindows XPを、仮想マシンのゲストOSとして当然のことながらサポートしていません。しかしながら、仮想マシンのゲストOSとしてWindows XPをインストールし、実行できないわけではありません。

 注意点は、仮想マシンの新規作成時に仮想マシンの世代として「第1世代」を選択し、作成後に仮想マシンの設定を開いて「レガシネットワークアダプター」を追加することです。第1世代仮想マシンは、仮想環境に最適化されていない任意のx86またはx64 OSに向いています。「レガシネットワークアダプター」は、多くのOSが標準でドライバを備えている汎用(はんよう)的なネットワークアダプター(Intel 21140-Based PCI Fast Ethernet Adapter)をエミュレートします。

画面3
画面3 Hyper-Vに第1世代仮想マシンを新規作成し、「レガシネットワークアダプター」を割り当て、Windows XP Professional SP3(x86)のISOイメージから起動して新規インストールする

Windows Updateはもうできない? まだできる?

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