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IP転送、禁止してるのに・・・

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投稿者投稿内容
トーヤ
ベテラン
会議室デビュー日: 2003/06/12
投稿数: 63
投稿日時: 2003-10-29 18:07
こんばんは。トーヤと申します。

今回、IPスプーフィング対策を練っているのですが、
「マルチホームシステム上で、且つIP転送を禁止している環境で
 IPスプーフィング対策が必要」
と捉えられる記述があるマニュアルにありました。
その記述は以下の通りです。

--------------------------------
宛先限定マルチホーミング(Strict Destination Multihoming)は、
IP転送を行わないマルチホームシステム上でのパケットスプーフィングを防止します。
IP フォワーディングが無効で宛先限定マルチホーミングが有効なシステムでは、
そのインタフェースからパケットが到着したことがないインタフェースに送信された
パケットを無視します。マルチホームサーバに接続し、パケットを転送しない
ネットワーク宛てのパケットを攻撃者が作成しないようにします。
このシステムは、パケットがどのインタフェースに到着するかを認識します。
別のインタフェースに接続しているネットワークからのように見える場合は、
そのパケットはドロップされます。
--------------------------------

ここで質問させてください。浅はかな考え方かもしれないのですが、

「IP転送を禁止している環境なんだからパケットスプーフィングが発生しても
どのみち転送されないんじゃないか?だから宛先限定マルチホーミングを有効に
する必要性なんか無いんじゃないか??」

と思っております。この考え方、どこが誤っておりますでしょうか?
私、宛先限定マルチホーミングを勘違いしてしまっておりますでしょうか?

どなたかご存知の方、教えていただけますか?お願いします。
BASE
大ベテラン
会議室デビュー日: 2002/03/13
投稿数: 178
投稿日時: 2003-10-30 21:47
ども、BASEと申します。

こう考えた場合はいかがでしょうか?

まず、IP転送(IPフォワーディング)を
--------- | ---------
| LAN A ----> LAN B |
--------- | ---------
と、あるセグメントから、別のセグメントへ移動することとします。
その場合、IP転送を行わない(禁止)ということは、
LAN A内(192.168.1.0/24と仮定)のみの通信、
言い換えれば、
「”送信元”が192.168.1.0/24の通信のみが、LAN A内で行われている」
と言えます。
IPスプーフィングは、
「攻撃元を隠ぺいするために、偽の送信元IPアドレスを持ったパケットを作成し送ること。」
(@IT セキュリティ用語辞典より)
よって、IP転送を行わない場合であっても、

--------- | ---------
| LAN A <---- LAN B |
--------- | ---------
で、送信元がLAN A内(192.168.1.0/24)であるかのように偽造すれば、
LAN Aの境界のNICは、
--------- | ---------
| LAN A <-| LAN B |
--------- | ---------
と、IPスプーフィング攻撃に、だまされる可能性があるわけです。

以上のように、IP転送を行わない(禁止)設定であっても、
IPスプーフィング攻撃が成功する可能性があることを考えれば、
さらに一歩進めた「宛先限定マルチホーミング」は意味のある設定ではないでしょうか?

自分で書いていても、こじつけっぽい気がしますが、
こんな解釈はいかがですか?
トーヤ
ベテラン
会議室デビュー日: 2003/06/12
投稿数: 63
投稿日時: 2003-10-31 10:26
BASEさん、いつも分かりやすいご返答をくださって
ありがとうございます!

今回いただいたご回答、ボクにとってとても納得のいくものでした!
まさに「成る程ー!!」って感じでした。

それにしても、「このインターフェースからこの送信元アドレスの
パケットが届くわけがない!」って判断してドロップする当機能、
頭がいいなぁ〜なんて思ったりしてます。
きっとルーティングテーブル上の情報を利用して判断するんでしょうね〜。
(って私、誤解しておりません?)
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