「BPMN」の基本要素を理解するBPMNを活用したビジネスプロセス・モデリング(2)

 第1回「ビジネスを可視化するモデル記述言語BPMN」で説明したように、BPMNの図形要素は、基本要素と詳細なバリエーションでその体系を構成しています。今回は、BPMN基礎編として、基本要素の解説をします。

» 2005年04月23日 12時00分 公開

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BPMNの基本要素

  BPMNで記述するモデルをビジネスプロセス図(Business Process Diagram)と呼びます(詳細はコラム参照)。ビジネスプロセス図は、11個ある基本要素を理解するだけで、ある程度シンプルなプロセスであれば充分に記述することができるようになります。基本要素の全てを図1に示しますが、まずは基本要素を役割によって分類する基本分類の意味を確認してから、図1を眺めてみてください。基本分類は、フローオブジェクト、接続オブジェクト、スイムレーン、成果物の4種があり、次に示す役割を持っています。

  • 「フローオブジェクト」はビジネスプロセスの振る舞いを表す基本的な図形要素としての位置付けを持つ
  • フローオブジェクトを「接続オブジェクト」で接続してビジネスプロセスを表現する
  • 「スイムレーン」の中にフローオブジェクトを配置してフローオブジェクトの実施者を明確にする
  • 「成果物」はビジネスプロセス図を分かりやすくするためのドキュメンテーションとしての役割を持つ(フローの制御には影響しない補足情報)
ALT 図1 BPMNの基本要素

 図1を眺めてみて「見たことがある図形が多く、なんとなく使い方がわかる」と感じられた方も多いのではないでしょうか。BPMN は、既存の表記法を参考とし、それらの表記法の中からわかりやすい図形要素を選び抜いているのです。11個の基本要素の具体的な意味について、簡単なワークフローの例とコラボレーションプロセスの例といった2つのビジネスプロセス図で解説していきます。

ワークフローをBPMNで記述する

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