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■思考法
 
図解 創造的仕事の技術
●忰田 進一=著
●ソフトバンク パブリッシング 2004年8月
●1600円+税 4-7973-2753-7
 創造的な仕事をするためのテクニックをまとめた一冊。発想の転換をし、思い切って自分を出して仕事をすることが本書のコンセプト。そのために「会社」「ホンネとタテマエ」「仕事」「発想・思考」「クリエイティブ」をテーマに、論理的な仕事術を紹介する。
 例えば、約束にはいくつか種類があり、「してない約束」というのがある。お店で美味しいものを提供する、お客様を平等に扱う、遅刻しない、などはいちいち約束しない約束だ。これらのことを「約束している」と思っていないと、無防備に過ごすことになってしまう、と気付かないことの危険性を指摘する。
 また、「思い込みは自分の首をしめる」「考えてから動け」など、分かりやすい見出しが並び、なぜそうなのか、実際に行動を起こすためにどうしたら良いのかが端的にまとめられている。随所にそれらのテクニックを整理し、図示したものが盛り込まれているため、視覚的にとらえることができる。
 ヒアリングのときに質問が出てこないSEや、プレゼンで何を伝えるべきか分からないマネージャなど、自分の仕事術を客観的に見つめ直したい人向け。(ライター・生井俊)
解決学 15の道具――ソリューション 考えるツール
●飯久保廣嗣=著
●日本経済新聞社 2004年6月
●1500円+税 4-532-31148-9
 問題解決を正確にかつ効率的に進めるためにはどうすればよいか。本書では、解決のための技法や考え方を15の「道具」としてとらえる。
 問題とは「あるべき(期待する)状態からの逸脱」のことで、この定義にしたがえば理想と現実のギャップが認識できる。問題に対し、仕事の鬼で、中途半端な知恵者は、すぐに答えを見つけだし、即座にアクションにつなげる。また、「声が大きい」ことが多い。周りからは「彼の仕事はスピーディだ」「問題解決能力が高い」などと評価されることもあるが、それはプロセス無視の短絡思考で、概して間違いだという。
 どうやって問題解決を図るかとなると、大工道具のように、問題解決のための「思考の道具」を、実行していくプロセスに合わせて使っていくことが大切だ。人間が問題に直面したときの思考は、「数々の問題を把握すべき状況」「原因を究明すべき状況」「選択や決定をすべき状況」「リスク対応が求められる状況」の4つの領域に属する。それを細かい段階まで分解したのが15の道具である。本書の後半では、事例を紹介し、その道具の活用法をまとめている。
 論理的な思考に弱かったり、声が大きくなりがちなマネージャには、自分の課題把握と問題解決のために読んでもらいたい。
(ライター・生井俊)
もう決断力しかない──意志決定の質を高める37の思考法
●スティーブン・P・ロビンズ=著、清川幸美=訳
●ソフトバンク パブリッシング 2004年3月
●1600円+税 ISBN4-7973-2431-7
 正しい時期に正しい選択をすることが、人生の質を高めることにつながる。このことは、学歴や才能や縁故とは無関係だ。その意志決定の本質ととらえ方をまとめたのが本書である。
 筆者は、意志決定は人生で最も重要なスキルであり、スキルである以上向上させることができると明言する。当然、コントロールできるのは意志決定の「過程」だけであり、「結果」を保証してくれるわけではない。
 すぐれた意志決定とは、合理性に基づいて行われたものであり、自分がいまいる地点から到達したい地点までを最短距離でいく「合理的意志決定プロセス」について説かれている。また、第2部ではどういう意志決定をしているかを分析する自己診断のチェック項目があり、あなたのリスク指向や先送り傾向についてなどが分かる。
 「計画を立てない」「自信過剰」「過去の経験に頼りすぎる」「過去から学ぶのが苦手」。そんなプロジェクトを作らないために、マネージャやSEが自己分析をし、意志決定のスキルを学ぶために参考になるだろう。(ライター:生井俊)
新・管理者の判断力──ラショナル・マネジャー
●C.H.ケプナー、B.B.トリゴー=著 上野一郎=監訳
●産業能率大学出版部 1985年2月
●2600円+税 ISBN4-382-04851-6
 管理者が合理的な判断を行うための思考法であるKT法(ケプナー=トリゴー法)の解説書。筆者のチャールズ・H・ケプナー博士とベンジャミン・B・トリゴー博士はKT法の開発者──いわば原典にあたる。KT法は、優秀な管理・意思決定者には、情報の収集・分析・評価・判断のプロセスに共通性があることから、それを4つプロセス(ラショナル・プロセス)に体系化・ツール化したものだ。1970年代ごろから、論理的思考の共通言語として企業への導入が進められた。最近、プロジェクトマネジメントが重視されるにつれて再び、焦点があたってきているようだ。もしあなたが「優秀な意思決定者」なら、ある意味、当たり前のことが書いてあるが、自分の思考過程を客観的にとらえるみることに意味はあるはずだ。

 

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