db2 on Rails
DB2でさくさく実現するRESTfulなDBアプリ(3)

FirebugでRESTfulなDBアプリに挑戦!!

日本アイ・ビー・エム株式会社
Team Ruby
野間 愛一郎
2009/1/5

CRUDの実行(Update)

 上記に引き続いて、以下を入力し、各項目に変更を加えます(リスト11)。

リスト11 各項目の内容を更新
ruby.title="title2"
ruby.year="1999"
ruby.desc="<desc>test2</desc>"

 変更したらリスト12を入力し、変更をコミットします。

リスト12 更新データをコミットする
ruby.save()

 POSTメソッドが呼ばれ、変更した値がPOSTされたことが確認できます(図12)。

●図12 リスト11〜12の操作とPOST内容の確認

CRUDの実行(Delete)

 リスト13のコマンドを実行し、データを削除します。

リスト13 任意のIDを削除(ここではID=129)
ruby=movie.destroy(129)

 findを使用して、削除を確認します(リスト14)。

リスト14 findで削除を確認
ruby=movie.find(129)

 destroyでPOSTの中でDELETEメソッドが呼ばれていることが確認できます。

 その後のfindでは404エラー(Page Not Found)が出ているので、データが削除されたことが分かります(図13)。

図13 GETに対して404が返されているのが分かる

 これまでを見ると分かるように、まるでActiveRecordのようです。

 ActiveRecordがRubyオブジェクトをSQLへ変換し、データベースへリクエストするように、JesterはJavaScriptオブジェクトをXMLに変換してRailsへリクエストしています。

◆◆◆

 これまでの連載を通して、基本的な環境設定から、ActiveScaffoldの使用方法、既存表の活用方法、そして、今回、Ruby on RailsでのRESTの仕組みとExcelを使用したアクセス、Jesterによるプロトコルの確認と、RESTによるデータベース操作をさまざまな方法で体験していただきました。

 少しはRESTfulなデータベースアクセスのイメージをつかんでいただけたのではないでしょうか。

 筆者がRuby on Railsを使用して思うのは、「シンプル、軽量、楽しい」です。機会があれば、具体的なROAのアプリケーション・シナリオと実装に取り組みたいと思います。

 皆さまもこの連載をきっかけにRuby on Railsの世界にどっぷり漬かってみてはいかがでしょうか。

筆者プロフィール

野間 愛一郎(のま あいいちろう)
鹿児島のSIerにて公共向けのシステム開発に従事。現在は上京して、主に製造業のお客様向に対し、DB2やXMLを使用したシステム構築の技術支援を行っている。また、コンソーシアム活動やコミュニティ活動にも力を入れ、DB2のコミュニティ「ClubDB2」を主宰している

ClubDB2
http://ibm.com/developerworks/jp/db2/library/dataserver/clubdb2/

Team Ruby
日本アイ・ビー・エムにおいて、RubyおよびRuby on Railsの最新技術習得やデモシステムの構築を通して、Agile Program開発領域でのDB2の優位性を構築事例や記事として示すと共に、関連する情報を提供して、DB2およびDB2のpureXML機能の認知度向上を目的として設立された、技術者コミュニティ。約20名が日本アイ・ビー・エム各部門から参加している。
前のページへ 5/5  

Index
DB2でさくさく実現するRESTfulなDBアプリ(3)
FirebugでRESTfulなDBアプリに挑戦!!
  Page 1
・Firebugを利用したデバッグ
・RESTの話をあらためて
 コラム1:Firebugの導入手順
・Rails環境の準備
  モデルの作成とデータベースへの反映|Webサーバの起動
  Page 2
・URIでCRUDを実現する
  コラム2:Webクエリを使用して、Excelからリソースへアクセスする
  Page 3
JavaScript(Jester)でリソースに直接アクセスする
・Jesterの準備
  レイアウトファイルの編集|Webサーバの再起動|modelクラスの宣言
  コラム3:JesterのJSONサポート
  Page 4
 CRUDの実行1(Create)
 CRUDの実行2(Read)
→ Page 5
  CRUDの実行3(Update)
   CRUDの実行4(Delete)

バックナンバー DB2でさくさく実現するRESTfulなDBアプリ



Database Expert フォーラム 新着記事
@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)

注目のテーマ

Database Expert 記事ランキング

本日月間