Database Watch 12月版 Page 1/2

SQL Server 2008の盛り上げキャンペーン始まる


加山恵美
2007/12/17

 12月になると「もうこんな時期か」と時間の経過を感じます。11月から12月にかけて、次期バージョンにまた一歩近づく動きがいくつか見られました。来年への布石になりそうです。

マイクロソフトは2008に向けて準備中

 今月は次期バージョンに向けてリリースされた新しいベータ版から。2007年11月20日、マイクロソフトは「SQL Server 2008 Community Technology Preview(CTP)11月版」の提供を開始しました。これは来年リリースが予定されているMicrosoft SQL Server 2008のプレビュー版です。マイクロソフトは2008年4月15日から開催するイベント「the Microsoft Conference 2008」において、この次期版ほか同社のサーバ製品Microsoft Windows Server 2008やMicrosoft Visual Studio 2008を発表することを予定しています。

 まだ少し先の話ですが、このSQL Server 2008を見据えた動きもいくつか見られます。まずはSQL Serverの旧バージョンユーザーを対象に最新版のSQL Server 2005へのアップグレードを支援する割引キャンペーンです(プレスリリース)。このキャンペーンではSQL Server 2008へのアップグレード権利も付いています。また、マイクロソフトはパートナー各社とSQL Server 2008の早期実証プロジェクトも開始しました。早いうちにパートナーと実証を進め、実際の導入に役立てるということのようです。

 検証はコンプライアンス、データウェアハウス、サーバ統合、旧バージョンからのアップグレードや移行、これら4つのシナリオで作業を進めます。システムインテグレータのノウハウ習得やシステムの品質向上を図るため、結果は技術資料としてまとめられ、後日マイクロソフトのWebサイトを通じて公開されることになっています。

 ここまでがマイクロソフトの動きですが、ユーザーコミュニティも次期版に対して、意欲的に活動しています。12月6日にはSQL Server ユーザーグループPASSJが会員向けに「SQL Server 2008 CTP5 プレビューセミナー」を開催しました。セミナーでは次期バージョンの特徴をデモ満載で解説しました。

 ちなみにSQL Server 2008の開発コード名は「Katmai」です。Katmaiといえば、アメリカのアラスカ州にある国立公園のことでしょうか。気のせいかもしれませんが、一般的に開発コード名には地名が付くことが多いような気がします。どういうタイミングで誰が命名するのかはベンダやバージョンごとに違いますが、コード名から開発の舞台裏への想像が広がります。新製品や次期バージョンを思いつくきっかけとなった記念の場所なのか、開発者たちが開発のために缶詰になっている場所なのか、はたまた開発者や関係者がプロジェクトを終えたら遊びに行きたい場所なのか。あるいは、まったくの無作為かもしれません。いまは新バージョンを期待して待つことにしましょう。

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 Index
連載 Database Watch 12月版
SQL Server 2008の盛り上げキャンペーン始まる
Page 1
・マイクロソフトは2008に向けて準備中
  Page 2
・オープンソースの次期版は次々とRCが登場
・XMLデータベースのプロへ、認定試験開始


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