drizzle

Webサイトに求められるデータベースを考える
Drizzleプロジェクトの目指すもの、その先を読む


株式会社ミクシィ
研究開発グループ
前坂 徹 (http://torum.net/)
2008/09/03

プロジェクトは完全にコミュニティベース

 Drizzleはコマーシャルな企業や組織に属さない、純粋なオープンソースプロジェクトです。すべての議論や仕様策定は完全に透明で、公開されている場所で行われています。仕様策定や開発には誰でも参加することが可能で、Drizzleプロジェクトはこういった人たちを常に歓迎します。

 Drizzleプロジェクトでの開発は難しいことばかりではなく、レガシのコードを取り除いたり、ソースにコメントを追加したり、あるいはリファクタリング、コードベースをC99に対応させるなどといった、地味ではあるものの重要なタスクがいくつもあります。もし参加したい場合はメーリングリストにやりたいこと、もしくは改善案を投げてみてください。

オープンな場での仕様策定、議論、開発

 Drizzle のソースコードのホスティング、バージョニング、バグトラッキング、タスク分担は現在、Ubuntuで知られているCanonicalが運営しているLaunchpadで行われています。

A lightweight SQL Database for Cloud and Web
http://launchpad.net/drizzle/

 プロジェクトのメーリングリストもLaunchpadが提供しているものを使っているので、Drizzleの進ちょくや方針に興味のある方は参加してみてください。登録は簡単で、Launchpadのアカウントを作成した後にメーリングリストのページで、参加登録するだけです。過去ログも閲覧できます

 Drizzleコミュニティの主なコミュニケーション手段は、メーリングリストのほかにIRC(freenode上の#drizzleチャンネル)があります。現在では30人以上の開発メンバーが参加しており、コミュニティセントリックな方法でDrizzleの向上に関する話が繰り広げられています。何も書き込まなくても、ログを読んでいるだけで、いろいろとMySQLに関して知らなかったことを学べる場でもあるので、ぜひ参加してみてください。

いますぐDrizzleを試すには

 さて、このDrizzleですが、現段階でも皆さんの手元で試すことができます。以下ではその手順を紹介します。導入には下記のとおり、いくつかのライブラリやツールが用意されていることが前提になります。

バージョンコントロールBazaar

 Drizzleのバージョン管理はBazaarという分散バージョン管理システムを使っています。また、LaunchpadのホスティングもBazaarベースです。Bazaarそのものについてはここでは言及しませんので、必要があればチュートリアルなどを読んでください。

Drizzleのソースコードを入手する

 LaunchpadからDrizzleのソースコードを入手するには、以下のように、Bazaarのコマンドを入力します。

$ bzr branch lp:drizzle

Bazaarがソースコードのチェックアウトを完了したら、コマンドを発行したディレクトリ内にdrizzleというディレクトリが作成されます。ビルドするにはdrizzleディレクトリの中に入って、以下のコマンドを打ちます。

$ ./config/autorun.sh && ./configure && make
$ make install ※インストールしたい場合

 もしDrizzleを特定のディレクトリにビルドしたい場合は、configure時にprefixを指定します。
$ ./configure --prefix=ビルド先のパス


ビルドの際の注意点

  ビルドには、GNU build systemg++(GNU C++コンパイラ)Google Protocol Buffers がご使用の環境に整備されていることが前提です。

 加えて、Ubuntu環境では、Drizzleが使用している以下の表2にある外部ライブラリが含まれていない場合があります。環境を確認し、不足ライブラリについては、あらかじめインストールする必要があります。

libpcre3-dev libreadline-dev
libevent-dev libz-dev
bison libz-dev
ncurses-dev libssl-dev
表2 Ubuntu環境の場合に別途導入する必要のあるライブラリ

◇◇◇

 今回はOSSのデータベース界隈で注目を集めているDrizzleプロジェクトを紹介しました。

 発表されてから間もない新しいプロジェクトですが、この記事の原稿を書いている時点で、メーリングリストの登録者数は165人もいます。リリースの予定は未定ですが、日々コードがコミットされたり、アイデアが飛び交うなど、非常にアクティブな開発が毎日繰り広げられています。

 もしご興味があれば、Drizzleコミュニティは温かく、フレンドリーに新しい仲間を歓迎することをポリシーにしているので、思い切って参加してみてはいかがでしょうか。

次のページへ 3/3  

 

 Index
Drizzleプロジェクトの目指すもの、その先を読む
  Page 1
・Drizzleとは
・プロジェクトはこうして始まった!
  Page 2
・SQLiteではできないこと
・MySQLそのものとの違いはどこにある?
→ Page 3
・プロジェクトは完全にコミュニティベース
・いますぐDrizzleを試すには

 



Database Expert フォーラム 新着記事
@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)
- PR -

注目のテーマ

Database Expert 記事ランキング

本日月間
ソリューションFLASH