解説

ASP.NETで学ぶVisual Studio .NETの魅力

第6回 開発効率向上の肝 デバック機能とマクロ機能

山田 祥寛
2003/09/17
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作業工程をシンプル化するマクロ機能

 最後に、VS.NETの定型的な処理をシンプル化するマクロ機能についてご紹介することにしよう。いわゆるMicrosoft Officeに付属しているマクロ機能と同等の機能であり、一連の定型処理を記録、再現することができる。例えば、定型的なロジックのスケルトンなどを自動記述したい場合などに便利であろう。

■マクロの記録と実行

 メニュー・バーの[ツール]−[マクロ]−[TemporaryMacroの記録]から記録を開始することができる。ここでは、記録状態になったところで、以下のようなコードを記述してみることにしよう。

Response.Write("")

 記録開始と同時に表示された[レコーダ]ツール・バーから[記録の終了]をクリックすると、記録終了である。記録されたマクロを実行するには、コード・エディタの任意の場所にカーソルを置いた状態で、[TemporaryMacroの実行]を選択するだけである。これによって、コード・エディタ上で記録したコードが自動入力されれば成功だ。

 これだけのコードではあまり効果を感じられないかもしれないが、より定型的なコードを記録しておくことで、簡単なテンプレート集として使用することもできるだろう。マクロではコードの記録だけではなく、記録中に行われたキー操作やメニュー選択などもすべて記録される。

 なお、ここで記録されたマクロはその名のとおり「Temporary」である。もしもこれを保存して後日利用したいという場合には、[TemporaryMacroの保存]で保存すること。

■あらかじめ用意されたサンプルマクロ

 [表示]−[その他のウィンドウ]−[マクロ・エクスプローラ]を開くと、デフォルトで用意されたさまざまなマクロを確認できる。

マクロ・エクスプローラ
いろいろなマクロが用意されている。

 例えば、[Samples]−[Utilities]配下に用意されている[TurnOnLineNumber/TurnOffLineNumber]や[TurnOnWordWrap/TurnOffWordWrap]マクロを利用することで、エディタ上の行番号表示、禁則表示のON/OFFをワン・クリックで切り替えられるし、また、[Samples]−[VSEditor]配下に用意されている[InsertDate][InsertTime][InsertTimeDate]マクロを利用することで、エディタ上で現在の日時を挿入することができる。

 本稿では詳細は割愛するが、そのほかにもコードをバックアップしたり、インデントづけなどコードの整形を行ったり、役立つマクロが多数用意されている。マクロ名から容易に内容を想像できるものも多いので、いろいろいじって試してみるのも面白いだろう。

まとめ

 以上、全6回にわたってASP.NETを前提としたVS.NETの活用方法を紹介してきた。しかし本連載で紹介したのは、あくまでVS.NETの豊富な(あるいは膨大な)機能の中のほんの一部にすぎない。また、紹介したトピックスにしても、あくまで単体の独立したTIPSである。実際の開発にあたっては、これらをそのまま使えば済むというものではないし、最終的には自分なりに(あるいはプロジェクト単位に)作業の標準プロセスを決める必要もあるだろう。実践の活用の中でこそ、真のノウハウは身につくものと筆者は信じる。本連載が実践への一歩目の足がかりとなれば幸いである。End of Article

 

 INDEX
  ASP.NETで学ぶVisual Studio .NETの魅力
  第6回 開発効率向上の肝 デバック機能とマクロ機能
    1.コンパイル・エラーをリストアップする[タスク]ウィンドウ
    2.各ポイントでの状態を確認する「ブレークポイント」
    3.「ステップイン/ステップオーバー/ステップアウト」でステップごとの処理を確認
  4.作業工程をシンプル化するマクロ機能
 
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