Windowsフォームでツールチップを表示するには?.NET TIPS

» 2005年10月21日 05時00分 公開
[一色政彦デジタルアドバンテージ]

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2005/10/27 更新

 Windowsアプリケーションでは、コントロール上にマウス・カーソルを乗せて静止したまま少し時間(デフォルトでは0.5秒)がたつと、そのカーソル付近に「ツールチップ」(もしくは「ツールヒント」)と呼ばれる黄色い小さなウィンドウが表示されることがある。

 例えば次のサンプル・アプリケーションでは、ボタンにマウス・カーソルを乗せると、「ツールチップです。」という文字列のツールチップが表示される。

ツールチップを表示するサンプル・アプリケーション
[button1]というButtonコントロール上にマウス・カーソルを乗せると、「ツールチップです。」という文字列のツールチップが表示される。

 このようなツールチップを表示するには、ToolTipコンポーネント(System.Windows.Forms名前空間)を利用すればよい。具体的な利用手順は、以下のとおりだ。

ToolTipコンポーネントのインスタンス化

 まず次のコード例のように、Windowsフォームのクラス内でToolTipコンポーネントをフィールド変数としてインスタンス化する。

private ToolTip toolTip1;
public Form1()
{
  toolTip1 = new ToolTip();
}

Friend WithEvents ToolTip1 As ToolTip
Public Sub New()
  MyBase.New()
  ToolTip1 = New ToolTip()
End Sub

ToolTipコンポーネントのインスタンス化(上:C#、下:VB.NET)

 なおインスタンス化の際、ToolTipクラスのコンストラクタにIContainerインターフェイス(System.ComponentModel名前空間)のオブジェクトを指定してもよい。IContainerオブジェクトはリソース破棄の仕組みで用いられるものである。詳しくは「連載:実例で学ぶWindowsプログラミング」の「コード上の重要な変化(リソース破棄の仕組み)」の項を参照してほしい。

 このToolTipコンポーネントのインスタンス化は、Visual Studio .NET(以降、VS.NET)を利用すれば、次の画面の例のようにWindowsフォーム・デザイナでToolTipコンポーネントをドラッグ&ドロップするだけで済み、自らコーディングを行う必要はない。

VS.NETによるToolTipコンポーネントのインスタンス化
ToolTipコンポーネントのインスタンス化はVS.NETを利用すればとても簡単。
 (1)[ツールボックス]ウィンドウの[Windows フォーム]カテゴリにある「ToolTip」をWindowsフォーム上にドラッグ&ドロップする。
 (2)すると、インスタンス化されたToolTipコンポーネント(この例では「toolTip1」)がWindowsフォーム・デザイナ下部のコンポーネント領域に表示される。これでToolTipコンポーネントのインスタンス化は終了だ。

 次に、インスタンス化したToolTipコンポーネント(以降、ToolTipオブジェクト)に対してツールチップの設定を行う。

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