.NET TIPS コントロールのメンバ変数を自動生成させないようにするには?[VS 2005のみ、C#、VB]デジタルアドバンテージ 遠藤 孝信2006/07/21 |
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Visual Studio .NETやVisual Studio 2005でWindowsアプリケーションを作成する場合、フォームにコントロール(あるいはコンポーネント)を配置すると、そのコントロールをコードから操作するためのメンバ変数が自動的に作成される。
しかし配置したすべてのコントロールに関してメンバ変数が必要であるとは限らない。中にはプロパティ・ウィンドウでプロパティを設定したり、イベント・ハンドラを追加したりするものの、コードからは一切参照しないようなコントロールもあり得る。
Visual Studio 2005では、そのようなコントロールに関してメンバ変数を自動生成させないようにできる。これにはプロパティ・ウィンドウで、そのコントロールのGenerateMemberプロパティをFalseに設定すればよい(デフォルトはTrue)。この設定によりメンバ変数は自動生成されなくなり、IntelliSenseの一覧にも表示されなくなる。
自動生成されるコードのGenerateMemberプロパティ設定による違い
次のコードは、フォームに2つのButtonコントロール(Button1とButton2)を配置し、Button2のGenerateMemberプロパティをFalseに設定した場合の、Form1.Designer.cs(VBの場合はForm1.Designer.vb)の内容である(このファイルはVisual Studio 2005のデザイナにより自動生成され、通常、開発者が手を触れる必要はない)。
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2つのButtonコントロールを配置した場合のForm1.Designer.cs(Form1.Designer.vb)の内容(上:C#、下:VB) | ||
2つのButtonコントロールのうち、Button2の方はGenerateMemberプロパティをFalseに設定に設定している。 |
GenerateMemberプロパティをFalseに設定した「Button2」はメンバ変数が生成されず、InitializeComponentメソッド内でローカル変数としてのみ宣言されているのが確認できる。一方、「Button1」はForm1クラスのメンバ変数として宣言されており、このクラスは部分クラスであるため、Form1.cs(VBの場合はForm1.vb)で記述されているForm1クラスからもそれを参照できる。
なお、GenerateMemberプロパティをTrueに設定している場合には、自動生成されるメンバ変数のアクセス修飾子をModifiersプロパティで指定できる。デフォルトはPrivate(VBの場合はFriend)である。
利用可能バージョン:.NET Framework 2.0のみ カテゴリ:Visual Studio 2005 処理対象:IDE |
「.NET TIPS」 |
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