特集
.NET Framework SDKで始める
.NETプログラミング(後編)

―― プリミティブな.NET Framework SDKは入門に最適。ここから始める.NETプログラミング ――


デジタルアドバンテージ 遠藤孝信
2001/05/18

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.NET SDKのドキュメント

 .NET SDKをインストールすると、[スタート]メニューに“Microsoft .NET Framework SDK”グループが作成され、その中に以下の各ドキュメントへのショートカットが作成される。

[スタート]メニューの項目 内容
[.NET Framework SDK Overview] .NET Framework SDKの概要説明と、.NET SDK内に含まれるドキュメント類(ローカル・ハードディスクにインストールされているもの)、インターネッット上の関連ニュース・グループなどへのリンクを含むHTMLドキュメント・ファイル
[Documentation Guide] 次の[Reference Documentation]に含まれるドキュメントの概略を解説したHTMLドキュメント・ファイル
[Reference Documentation] .NET Frameworkの機能やクラス・ライブラリ、サンプル・プログラム、ツールの使用方法など、.NET Framework SDKに関するリファレンス・ドキュメントを含むHTMLヘルプ形式のファイル
[Samples Guide] .NET Framework SDKに付属するサンプル・プログラム一覧をまとめたHTMLドキュメント・ファイル
[Tools]−[Tools Guide] 本稿の前編でも一覧表にした、.NET SDKに付属するツールを一覧にしたHTMLドキュメント・ファイル
[スタート]メニューの[Microsoft .NET Framework SDK]に含まれるドキュメントへのショートカット

 このうち1番目の[.NET Framework SDK Overview]については、デスクトップ上にもショートカットが作成される。上に示した各種ドキュメント類には、この[.NET Framework SDK Overview]で表示されるWebページ内からもリンクされているので、ここからすべてのドキュメントにアクセスすることも可能である。

.NET Framework SDK Overview
.NET Framework SDKの概要に関する説明と、関連ドキュメントなどへのリンクを含むHTMLドキュメント・ファイル。ここから、各種ドキュメントにアクセスすることが可能。

 3番目の[Reference Documentation]から参照できるHTMLヘルプ・ファイルには、次のドキュメントが含まれている。

ドキュメント 内容
Developer's Guide .NET Frameworkプログラミングの始め方、.NET Frameworkの構造、アプリケーションの作成法、デバック/最適化法、.NETアプリケーションの配布方法などについて解説している
.NET Framework Reference .NET Frameworkに含まれる各種クラス・ライブラリのリファレンス・マニュアル
Samples and Tutorials サンプル・プログラムの解説とプログラミング・チュートリアル
Tools and Debuggers .NET Framework SDKに含まれる各ツールと、GUIデバッガの使用方法
Compiler Documentation and Language References .NET Frameworkに含まれる各コンパイラ(C#、Visual Basic、C++、JScript.NET)の使用方法と言語についてのリファレンス
.NET Framework Developer Specifications .NET Frameworkの各機能(CLRやリモーティング、スレッド・モデルなど)についての詳細な解説
[Reference Documentation]に含まれるドキュメント

ドキュメントはフルテキスト検索が可能。ただし一部の解説はベータ1では未実装

 この中でも、プログラマにとって最も使用頻度が高いのはHTMLヘルプ形式で提供される[Reference Documentation]だろう。このヘルプ・ファイルには、.NET Framework SDKに関する、ありとあらゆる膨大な数のドキュメントが納められている。言うまでもなくこのファイルはWindowsのヘルプでも使用されている.chm形式なので、任意のキーワードを指定した全文検索が可能である。.NETプログラミングに関して、何か分からないキーワードがあった場合には、とりあえずこのヘルプ・ファイルを検索してみれば、何か見つかるはずである。

 実際にプログラミングを始めると、.NETで新たに提供されるクラス・ライブラリと格闘することになる。このときには、.NETのクラス・ライブラリに関するリファレンス・マニュアルである[NET Framework Reference]が手放せない存在になる。このリファレンス・マニュアルから、.NETで提供される全ネーム・スペースについて、それに含まれるクラスやメソッド、プロパティなどを参照することができる。

 例えば次の画面は、本稿の前編で文字列をウィンドウに描画するために使用したDrawStringメソッドを検索し、そこからたどってGraphicsクラスについての説明を表示した画面だ。画面内で、Graphicsクラスが「System.Drawing」ネームスペースにあり、そのアセンブリ(簡単に言えばクラスが含まれるファイル)は「System.Drawing.dll」であることが分かる。このDLLファイルを使用するには、コンパイル時に「/r:オプション」で対象DLLファイルを明示的に指定する必要があるのは前編で述べたとおりだ。

Reference DocumentationでDrawStringメソッドを検索したところ
画面は「DrawString」をキーワードとしてフルテキスト検索し、検索結果からたどってGraphicsクラスの解説を参照しているところ。ここから、Graphicsクラスが「System.Drawing」ネームスペースにあり、そのアセンブリは「System.Drawing.dll」であることが分かる。
  Graphicsクラスが「System.Drawing」ネームスペースにあり、それが「System.Drawing.dll」に含まれていることが分かる。
  「Language Filter」ボタン( )。画面ではすべての言語(C#、C++、JScript、VB)に関する解説が表示されているが、このLanguage Filter機能を使って普段使用する言語を選択しておけば、対象となる言語に関する説明だけが表示されるようになり、見通しがよくなる。

 画面では、4つの言語(C#、C++、JScript、VB)すべてについて解説が表示されているが、このペインの左上に3つ並んだ小さなアイコンのうち、一番右の「Language Filter」()をから普段使用している言語を選択しておけば、それ以外の言語に関する記述は表示されなくなり見やすくなる。

 上の画面からも分かるとおり、今回評価しているベータ1では、付属ドキュメントはほとんどが英語のままである。またドキュメントのところどころには、「To be supplied.」(「提供予定」の意)の文字が表示されるだけのページもある。

 なお、HTMLヘルプとして提供される.NET Framework SDK Documentationと同じドキュメントは、インターネット上でも公開されている。したがってドキュメントが見たいだけなら、.NET Framework SDKをインストールしなくても、これらのファイルを参照することが可能だ(Microsoftのmsdn online Libraryで公開されている「.NET Framework SDK Documentation」のページ)。 

関連リンク
Microsoft
.NET Framework SDK Documentationのページ
 
 

 INDEX
[特集] .NET Framework SDKで始める.NETプログラミング(後編)
    1.フォーム・デザイナでGUIを設計する
    2.デバッガと逆アセンブラ
    3.サンプル・プログラムとチュートリアル
    4.実用性も高いサンプル・プログラム
 
  [特集] .NET Framework SDKで始める.NETプログラミング(前編)

 



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