連載

世界のWebサービス ― 究極のWebサービスを求めて ―

第3回 リモート・ストレージ・サービス
 ―― インターネット上のストレージをWebサービスとして使う ――

田口景介
2001/04/11


 今月紹介するWebサービスは、シンプルなリモート・ストレージ・サービスを実現するXMethods Filesystem(以後XFSと略す)である(XMethodsのホームページ)。

 ここでリモート・ストレージ・サービスと呼んでいるのは、Yahoo Briefcase(米Yahoo!のみのサービス)やXdriveなど、ユーザーに無償でインターネット上に用意された30Mbytes程度のディスク・スペースを貸し出すサービスのことだ。

リモート・ストレージ・サービスの例
Yahoo BriefcaseやXdriveなど、リモート・アクセス可能なストレージ・サービスが広まりつつある。多くのサービスは、ユーザー登録を行うだけで、30Mbytes程度のディスク・スペースが無償で利用可能になる。このディスク・スペースは、ユーザー認証によるアクセス制御が行えるため、インターネット上にあっても不特定多数のユーザーの目にさらされることなく、個人用途のファイルを保管できる。これはYahoo Briefcaseの利用画面。このようにWebブラウザからアクセスするほかにも、ユーティリティによってエクスプローラから通常のドライブとしてアクセスすることも可能である。

 このうちXdriveには、米MicrosoftのOffice関連のサイト(米MicrosoftのOffice eServicesのページ)からもリンクが張られているので、すでにご存じの読者もいるだろう。国内では、ジャストシステムが同様のサービス(インターネット・ディスク)を一太郎/花子ユーザー向けに提供している。これらリモート・ストレージ・サービスは、基本的にWebブラウザをユーザー・インターフェイスとして利用するが、エクスプローラから通常のドライブとしてアクセス可能にするツールを提供しているサービスや、Webフォルダとしてアクセスできるサービスもあり、使い勝手はなかなかのものだ。

 ところで、いくら無償とはいえ、たった数十Mbytesのディスク・スペースで、しかもインターネットの向こう側にある超低速ストレージの存在価値はどこにあるのだろうか。

 1つは言うまでもなく、インターネット上のどこからでもアクセス可能なディスク・スペースを提供することにある。リモート・ストレージ・サービスは、ISP(Internet Service Provider)などが提供するホームページ設置用のWebスペースと違って、ユーザー認証に基づいたアクセス制御が可能なので、不特定多数のユーザーにさらすことなく、個人用途のファイルを保管できる。また多くのサービスでは、特定のユーザーに対してのみファイルを公開する機能が提供されているので、メールに添付するには大きすぎるファイルの交換にも便利である。

 そしてもう1つは、モバイル・デバイス向けストレージとしての役割だ。PDA(Personal Digital Assistants)や携帯電話のようなモバイル・デバイスにしてみれば、30Mbytesのディスク・スペースは極めて広大だ。デスクトップ・マシンと違って、モバイル・デバイスでは、バッテリやサイズの制限から、今後も短期間で劇的に搭載メモリ量が増えることはないだろう。となれば、将来はこうしたリモート・ストレージ・サービスが有力な主ストレージとなっていくのではないだろうか。

 今回紹介するXMethodsのXFSは、これらリモート・ストレージ・サービスの簡易版で、ユーザー登録を行うと1Mbytesのディスク・スペースが貸し出され、ここにWebサービス・インターフェイスを通してアクセス可能になる。ただしこのXFSは、あくまで試験的に運用されているWebサービスなので、安定的・永続的にサービスが利用できるかどうかは分からないので注意が必要である。各ユーザーの責任において利用してほしい。

XFSの使い方

 XFSを利用するには、まずユーザー登録を行う(XMethodsのユーザー登録ページ)。ここで入力したメール・アドレスが以後ユーザーIDとして使われることになる。

XFSのユーザー登録
XFSを利用するためには、最初にユーザー登録を行う必要がある。ここでユーザー登録すると、1Mbytesのディスク・スペースにWebサービス・インターフェイスを通してアクセス可能になる。
  [Email Address]:ここに入力したアドレス宛にユーザー確認メールが届けられる。また、ファイルの読み書き時の認証では、このアドレスがユーザーIDとして用いられる。
  [Admin Password]:パスワードを入力する。
  [Retype]:ミスタイプを避けるため、と同じパスワードを再度入力する。
  [Full-Access Password]/[Read-Only Password]:Windows 9x/Meのワークグループ共有フォルダのように、より弱い権限でのアクセス許可を与えるためのパスワードを指定する。空欄でも可。
  [I Accept]ボタン:を入力したら、ここをクリックする。

 ユーザー登録を行うと、入力したメール・アドレス宛に確認メールが届く。そしてこの確認メール内に指示されているURLに1度アクセスすると、以後XFSが利用可能になる。

関連リンク
Yahoo Briefcase
Xdrive
Office eServicesのページ
XMethodsのユーザー登録ページ
 
 

 INDEX
  [連載]世界のWebサービス―― 究極のWebサービスを求めて ――
第3回 リモート・ストレージ・サービス
    1.サンプル・プログラムXFSClientの作成
 
「世界のWebサービス」


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