[製品紹介]

キャッシュ技術によるパフォーマンスの実現
Oracle9i Application Server


小野直之
日本オラクル株式会社
製品マーケティング本部
2001/5/16

オラクルのアプリケーション・サーバは、Oracleデータベースとの高い親和性と、キャッシュ技術によるパフォーマンス向上を大きな特長としている。他社のアプリケーション・サーバがJ2EEへの対応をうたい文句にしているの対して、Oracle9iASはオラクルのオリジナリティを感じさせるプラットフォームである。今回は日本オラクルでOracle8iASのマーケティングを担当する小野直之氏に、4月に出荷された最新バージョンの新機能にも触れながら紹介していただく。(編集局)


1.Oracleデータベースとの高い親和性

 昨年12月にOracle OpenWorld 2000 Tokyoで発表された「Oracle9i」は、データベース、アプリケーションサーバと統合開発環境で構成されるインターネットプラットフォームです。「Oracle9i Application Server(以下Oracle9iAS)」は、この「Oracle9i」ブランドの最初の製品として今年の1月からR1.0.2.0の出荷が開始されています。また、後述するOracle Web Cacheに関しては、2月26日よりSolaris版、Linux版にてサポートが開始されました。そして、4月26日から出荷が開始されたR1.0.2.1では、さらに新しい機能が追加されています。

   DBとの親和性が高い
 Javaアプリケーション開発環境

 本サイトの読者にとって、Javaアプリケーションは注目度の高いものでしょう。まずは、Javaアプリケーション開発に関して、オラクルが提供するテクノロジを説明しましょう。

 なぜ、Javaアプリケーションが注目されているのでしょうか。それは、Javaのスキル自体が応用性に長けていて幅広いアプリケーション開発に利用できるということもあるでしょうし、ServletやJSPを利用したMVCモデルなどによる開発性向上ということもあるでしょう。または、コンポーネント化技術であるEJBを利用して再利用性を高めるという目的もあると思います。Oracle9iASはJ2EEテクノロジをサポートしているので、Servlet、 JSP、 EJBを利用したアプリケーション開発がもちろん可能です。さらに、オラクルはJavaのアプリケーション開発に「Business Components for Java (BC4J)」というフレームワークを提供することによって、データベースと連携したアプリケーション開発と保守を効率的に行うことを可能にしています(図1)

図1 Business Components for Java(BC4J)がサーバサイドの開発を効率化する(クリックすると拡大します)

 実際には、ウィザードでデータベースやテーブルを指定すれば、データベースのデータが自動的にJavaのオブジェクト(ビジネス・コンポーネント)として実装されるので、Javaのアプリケーションとして効率的に利用することが可能です。BC4Jを利用することによって、JDBCによる煩雑なデータベース・アクセス・コーディングを行う必要がなくなります。もちろん、データの整合性は自動的に保たれる仕組みになっていますし、作成したビジネス・コンポーネントを利用したJSPアプリケーションなどもウィザードで簡単に作成することができます(図2)。また、BC4Jを利用して作成されたビジネス・コンポーネントはピュアなJavaとXMLで構成されているので、EJBやCORBAオブジェクトとしても簡単に展開することが可能です。

図2 BC4Jを使うとデータベースと連携したJSPアプリケーションもウィザードで簡単に生成できる(クリックすると拡大します)

 また、Javaの実行環境には、JDKで提供されるJava VM以外にオラクルが独自に実装した「Oracle JVM」を提供しています。データベースアクセスを効率的に行う「KPRB JDBCドライバ」(JDBCサーバ側の内部ドライバ)や、Javaバイトコードをネイティブ・コードに変換し、C言語で開発されたアプリケーションと同様に高速に実行する機能などが実装されています(図3)

図3 オラクル独自のJava VM(Oracle JVM)とKPRB JDBCドライバが大きな特長。アプリケーションの実行とデータアクセスの高速化に工夫が凝らされている

   Oracleデータベースのスキルが開発に生かせる

 Oracle9iASは、JSPやServlet、EJBといったJavaアプリケーション実行環境だけにとどまらず、さまざまなアプリケーション実行環境を提供しています。例えば、Oracleデータベースを利用したシステムを構築した経験のあるほとんどのユーザーにとっては、PL/SQLはすでに持っているスキルでしょう。そして、データベースと相性がよく、効率的なDB連携アプリケーションの構築ができ、さらに高速に動作することをご存じだと思います。Oracle9iASでは、このPL/SQLを利用してデータベースと連携したWebアプリケーションを構築することができるのです。さらに、「PL/SQL Server Pages(PSP)」を利用することによって、JSPで得られるプレゼンテーション・ロジック(HTMLデザイン)とビジネス・ロジックの分離を行えるようになり、開発生産性・メンテナンス性を向上させることを可能にしています。

 そのほかにも「Oracle Developer Server」をOracle9iASに統合したことにより、4GLアプリケーション開発環境であるOracle Developerを使用して開発されたアプリケーション・モジュールを、ブラウザ・ベースのシステムに利用することも可能です。もちろん、データ統合のためにXMLを活用して、Oracleデータベースのデータと統合させ、より効率的なデータ統合を行うための「Oracle XML Developer's Kit(XDK)」の提供や非同期メッセージ通信を行うためのJMS、ディレクトリ・サービスへの対応など非常に幅広いアプリケーションをサポートしています。

   モバイル端末へのコンテンツ提供にも対応

 さらに、「Oracle9i Application Server Wireless Edition」(図4)に含まれる「Portal-to-Go」を利用することにより、既存のシステムに変更を加えることなく携帯電話やPDA(Palm互換端末など)に対応させることもできます。例えば、在庫管理のWebアプリケーションがあるとします。通常、営業マンは顧客との商談に向かう前にPCで商品の在庫を確認しますが、この確認作業を携帯端末からも行えるようになると商談の現場で顧客の要望を聞きながら確実な在庫情報をチェックできるようになります。Portal-to-Goを利用すれば、現在のシステムを変更することなく、さまざまな携帯端末に自動配信を行うシステムを構築することが可能になります。

図4 Oracle9i Application Server Wireless Editionの構成

2.パフォーマンス向上を独自のキャッシュ技術で実現


Index
1. Oracleデータベースとの高い親和性
■DBとの親和性が高いJavaアプリケーション開発環境
■Oracleデータベースのスキルが開発に生かせる
■モバイル端末へのコンテンツ提供にも対応
  2. パフォーマンス向上を独自のキャッシュ技術で実現
■動的コンテンツを効果的にキャッシュ「Oracle Web Cache」
■データを中間層にキャッシュ「Oracle Database Cache」
■企業のナレッジ・マネジメント構築を支援「Oracle Portal」

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