第2回

Linux:ブームを超えて
「とりあえず入れてみなきゃ始まらない」
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 インストールの秘訣

 3つのディストリビューションを一気にインストールしてみましたが、以前感じていたような難しさや不条理さ(例えば、以前のTurboLinuxは、えんえんと続くハードディスクのフォーマットが終了してからでないとインストールタイプの選択ができなかったので、全部設定して放っておく、ということができなかった。現在は順序が修正されている)は感じることはなくなったと思います。しかし、いまだに、特に初心者を迷わせるようなところが残っています。そのあたりをインストール周りの今後の発展のためにも(?)、まとめておきたいと思います。

画面に出てくる表示に関すること

 Kondaraでは「ようこそ」という画面に「インストールガイドを参照して」うんぬんと出てきますが、そういうマニュアルはパッケージには含まれていません。また、その後に出てくる「インストールタイプ」という画面では、左側に表示されるヘルプの文章に「全部インストール」「全てインストール」といったことが書かれていますが、画面には「インストール」としか出ていません。
「何を細かいことを」と思われるかもしれませんが、特に後者に、私も最初若干混乱してしまいました。なぜなら「インストール」の下はいくつかの「クラス」に分かれていて目的別にインストールすることができるようになっていますが、「全部」インストールというのは存在していません。きっと、英語版にあった間違いを翻訳して、文章的にはおかしくないのでそのままにしてしまっているのでしょう。何をどのようにインストールするのか、という、インストーラーにとっては一番大事な部分だけに、ガイド役となる文章の表現には出来るだけ気を使って欲しいところです。

 このあたり、何かとLinuxと比較されるマイクロソフトの製品はよくできています。同社では、コンピュータに詳しくない人に何も与えずに製品を使ってもらう「ユーザビリティテスト」を行い、品質を上げているという話も聞いています。これは非常にコストがかかりますが、効果的な方法でしょう。今後、Linuxやその他のオープンソースソフトウェアも「分かっている人だけが分かる」から「分からない人にも分かる」ということが必要ではないでしょうか。そのためには多大な人手がかかるだけに、まだなかなか難しいかもしれません。オープンソースという新しい開発手法と同じぐらいユニークなユーザビリティテストの方法を考え出さないといけませんね。

パッケージに含まれるマニュアルなど

 以前に較べてパッケージに同梱されているマニュアルはかなり分かりやすく、充実してきたと思います。ただ、やはり読者対象が幅広いため、誰もが理解できるものではないのは仕方がないことでしょうか。現在でも書店のコンピューター書籍コーナーではLinuxによるサーバ構築入門のような書籍が豊富に出ているので、その中から自分に適したものを探してくるのがよいのではないでしょうか。

サポートおよびアップデート

  それぞれ微妙に使用目的や価格などが違うため一律に比較は行えませんが、それぞれインストールおよび設定について30日から90日間のサポートがついています。またFTPサーバーでのアップデートや年間4回のメンテナンスCD(アップデートモジュールを含む)が送付されるなどのアップデートサービスが受けられるようになっています。困った時、セキュリティの確保のために、これらのサービスを上手く利用するべきでしょう。

 市場的にはまだLinuxに合った決定版的なサポートサービスが確立されていないだけに、このあたりはこれからも試行錯誤が続くのではないでしょうか。

インストールを成功させる秘訣

 最後にインストールを上手に行う秘訣を並べて今回の終わりにしたいと思います

■ハードで悩まされたくなければ、対応済みのものを選ぼう
安物買いの銭失いになりがちであるし、Linuxを使いたい人が皆そのような行動性向を示せば、現在Linuxの対応を行っていないメーカーも対応をせざるを得なくなるでしょう(すでにそうなりつつありますが)。

■インストールは1回で終わらせない
最近はCD-ROドライブも高速化しているので、インストールが数分で終わる場合もあります。これならば何度でも試せるので、納得のいく状態になるまで試行錯誤してもいいのではないでしょうか。実際にサーバとして動き始めた後では、なかなか設定を変更するのは難しくなります。その前にいろいろ試すといいでしょう。

■サポートを上手に利用しよう
うまくいかない時ほど混乱しているもの。そんな状態でサポート窓口に連絡しても、解決に時間がかかるだけです。そんなときこそ深呼吸して、気分転換にぶらぶらとその辺りを歩き回ってから、もう1度手順を確認してみるなり、他のマシンにインストールしてみるなど、どこに問題点がありそうかの切り分け作業を行ってみましょう。以外とつまらない理由でうまくいっていないだけのことが多いはずです。

■各ディストリビューションの間に大きな差はない。
選ぶ基準は最終的には自分のセンスです。他人まかせにしないで自分で選ぶこと。手を伸ばせば全てが自由にそこにあるのですから。

 


 目次 

 Linuxをインストールする
 Kondara MNU/Linux Server 1.1
 Red Hat Linux 6.2J Deluxe
 Turbo Linux Server 1.1
 インストールの秘訣
 
連載 WindowsユーザーのためのLinux超入門



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