Linuxで動く
Javaアプリケーションサーバ・カタログ


鶴長 鎮一
2003/5/13

 CORBAも統合したWebシステムを実現
 Borland Enterprise Server 5.1 AppServer Edition

 
製品名: Borland Enterprise Server 5.1 AppServer Edition
URL: http://www.borland.co.jp/bes/appserver/
価格 150万円より
対象OS: Red Hat Linux 7.1

製品概要

コラム Borland Enterprise Server 5.2
 本記事公開直前の2003年5月9日、ボーランドはBorland Enterprise Server 5.2日本語版を発表した。5.2では、JVM 1.3.1、JVM 1.4.1の両方をサポートするほか、IPv6対応などが行われている。

 対応ディストリビューションは5.1と同様Red Hat Linux 7.1で、AppServer Editionのサーバ1CPUあたりの運用ライセンスは180万円となっている。

プレスリリース:
http://www.borland.co.jp/news/bes52j.html

 Borland Enterprise ServerはVisiBrokerと呼ばれるCORBA準拠のORB(Object Request Broker)を特徴とし、EJBだけでなくCORBAアプリケーションとの統合が可能である。既存のシステムにJavaアプリケーションサーバを導入する場合も、CORBAを通して異機種分散環境でのWebシステム運用やアプリケーション開発が可能となる。こうした一見複雑なオペレーションも、コンフィグレーション管理からデプロイメントまでを集約したコンソール1つで行うことができる。

管理/モニタリング機能

 本製品の設定・管理は、JavaアプリケーションベースのGUIコンソール「Borland Management Console」で行う。

サービスを開始後、Borland Management Consoleを起動したところ(画像をクリックすると拡大表示します)

 Borland Management Consoleは、「Clusters」「Servers」「Installations」「VisiBroker」をルートメニューに持つ。

 重要な設定は、Installationsメニューで該当の設定ファイルやプロパティファイルを選択し、内蔵のエディタでこれらのファイルを編集することで行う。設定項目に結び付けられたファイル名とツリービューにより、設定ファイルを直接編集することに戸惑うことはないが、編集する際はあらかじめサーバをシャットダウンしておく必要がある。

 Clustersメニューでは、ネットワーク上に存在するBorland Enterprise Serverをクラスタリングし、必要なリソースとともに一括管理を行う。通常、クラスタリングの設定には複雑な操作が必要とされるが、Borland Management Consoleは数ステップの操作で完了できる。クラスタに必要となるJDataStore(Session状況を保存する)やApacheなどのリソースも、Borland Management Agentを使用することで同一サブネット内であれば自動で検出できる。検出できなければローカルに作成する。

 Serversメニューでは、ローカルだけでなくネットワーク上のBorland Enterprise Serverを表示し、サーバのサービスからEJBモジュールの管理まで行える。各モニタリングもこのメニューを通して行う。

 設定項目を見ていくと、「パーティションサービス」という言葉が使われている。Borland Enterprise Serverは、EJBやServletなどのコンテナやApacheなどのサービスの組み合わせを同一サーバ上に複数作ることができる。これらをそれぞれ別プロセスとして起動することが可能で、その単位を「パーティション」()と呼ぶのだ。

注:他社では「インスタンス」と呼ぶことが多い。

 パーティション単位で別サーバにクローンを持たせることができるため、クラスタなどでそれぞれのサーバに配布が必要な場合も、再度設定し直したりファイル単位でコピーを行う必要がない。

開発環境

 Borland Enterprise Serverの開発ではJBuilder Enterprise Editionを用いる。ただし、Borland Enterprise Serverには含まれないため別途購入する必要がある。

Windows XP上のJBuilder(画像をクリックすると拡大表示します)

 JBuilderについてはJBuilder Personalで使用感を確かめることは可能だが、Enterprise EditionはJ2EEの開発にとどまらず、J2SDKの切り替えや開発アプリの最適化など潤沢な機能が利用できるため、Personalとは性格が異なるものと考えた方がいい。

 Borland Enterprise Server AppServer Editionの開発ライセンスとJBuilderを含めた「Borland Enterprise Studio 5 for Java」を比較的低価格(といっても個人で購入できる範疇ではないが)で購入できるため、ローカルの開発環境にBorland Enterprise Serverをインストールし、開発からデバッグまで手元で行うといった利用も可能だ。

 JBuilderは、比較的スペックの限られた環境(600MHz程度のCPU)でも十分軽快に動作する。こういったところにBorlandの開発環境の秀逸さを感じる()。

注:JBuilderは、WebSphereやWebLogicなどの主要なアプリケーションサーバ製品を使用したJ2EE開発をサポートする一方、BorlandのコミュニティサイトなどからJBuilder用Plug-inをダウンロードすることにより、JBossなどを使用した開発も可能となる。

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Index
Linuxで動くJavaアプリケーションサーバ・カタログ
  アプリケーションサーバの動向
  BEA WebLogic Server 8.1J
Borland Enterprise Server 5.2
  IBM WebSphere Application Server, V5.0
  Oracle9i Application Server
  Sun ONE Application Server 7
  製品選択のポイント

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