Linuxで動く
Javaアプリケーションサーバ・カタログ


鶴長 鎮一
2003/5/13

 J2EE標準に限りなく忠実なJ2EEサーバ
 Sun ONE Application Server 7,Standard Edition

 
製品名: Sun ONE Application Server 7,Standard Edition
URL: http://jp.sun.com/products/software/sunone/products/sunone/apps7.html
価格 48万円より
対象OS: Red Hat Linux 7.2

製品概要

 Sun ONE Application Server 7(以下AS7)は、J2EEのRI(参照実装)をベースに開発されたJ2EEサーバであり、J2EE標準を限りなく忠実に実現している。素直なJ2EEコンテナであるため移植性も高く、ほかのJavaアプリケーションサーバで使用していたJ2EEコンポーネントが再利用できるなど、ポータビリティも高い。

 同社は、移植の際に必要なJ2EEコンポーネント(.ear、.war、.jar、.rarファイル)のDD(デプロイメントディスクリプタ)ファイルの移植を行うマイグレーションツール「Sun ONE Migration Tool for Application Server 3.0」を用意している。BEA WebLogic、IBM WebSphere、JBoss、Apache Tomcat 4.1など主要なJ2EE/Servletコンテナからの移植がほぼ自動で行える()。もちろん、Sun ONE Application Serverの旧版からの移植も可能だ。

注:ただし、最新バージョンはサポートに含まれていないことが多いので注意が必要である。

 AS7のPlatform Editionは無償で提供されている。Standard Editionとの違いは、Webベースの管理ツールやSNMPのサポート、有償サポートなどエンタープライズ向けの機能が割愛されていることである。だが、J2EEのコアは同じものである。まずPlatform Editionをインストールし、しばらく試用してからStandard Editionのキーを購入するという段階的な導入も可能だ。この場合、キーの再入力だけで、再インストールすることなくStandard Editionの機能を手に入れることができる。

 なお、ロードバランス機能やクラスタ管理機能を実現するにはEnterprise Editionが必要となる。

管理/モニタリング機能

 AS7は、Webベースの管理インターフェイスでローカル管理とリモート管理が行える。配下の内部管理インフラストラクチャにはサーバJMXテクノロジが使用されているが、サーバステータスなどのモニタリングはSNMPを通して行う。しかし、Standard Editionにはそのためのツールは用意されていない。ヒューレット・パッカードのOpenViewをはじめ、SNMPモニタリングツールは豊富に存在するので困ることはないだろう。

 管理画面は必要な設定項目をほぼ網羅している。モニタ関係のメニューがないこともあり、比較的簡素で扱いやすい印象を受ける。日本語版ではすべての項目が日本語化されているが、今回評価を行った英語版は英語表記のままとなる。

Webブラウザで「http://サーバ:4848/」に接続した様子(画像をクリックすると拡大表示します)

 サーバの起動/停止やJ2EEコンポーネントのデプロイといった操作もこの管理インターフェイスを通して行うが、長い時間を要するプロセスは、そのプロセスが本当に実行されたのかをWebブラウザで見ることができない。例えば、サーバの起動は場合によっては3分ほど必要になるが、その間どのような処理が行われているのか確認できない。ささいなことであるが、改善されることを望む。

 コマンドラインインターフェイスも用意されており、対話モードまたはスクリプトモードでの実行が可能である。ただし、全機能を使うには「$AS7_Install_Dir/appserver7/appserv/bin」をPATHに追加しておく必要がある。

開発環境

 AS7には、開発環境としてSun ONE Studio 4, Enterprise Edition for Javaが用意されている。

Windows XP上のSun ONE Studio 4(画像をクリックすると拡大表示します)

 WebSphereの開発環境「WebSphere Studio」がEclipseをベースにしているように、Sun ONE Studio 4もオープンソース・ソフトウェアの「NetBeans」がベースになっている。デバッグやテストに必要なサーバの起動/停止、J2EEコンポーネントのデプロイメント、さらにはUDDIレジストリ登録といった一連のサーバ操作が可能だ。Sun ONE Studio 4はLinux版も用意されており、サーバ運用から開発までを1台のLinuxマシンでこなすことができる。

 なお、2003年6月に行われるJavaOneカンファレンスでは、Visual Basicレベルのスキルを持った開発者をターゲットにしたSun ONE Studio開発ツールの新版が発表される予定だ。

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Index
Linuxで動くJavaアプリケーションサーバ・カタログ
  アプリケーションサーバの動向
  BEA WebLogic Server 8.1J
  Borland Enterprise Server 5.2
  IBM WebSphere Application Server, V5.0
  Oracle9i Application Server
Sun ONE Application Server 7
  製品選択のポイント

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