フロッピーもネットワークもない環境でファイルを交換するには

デジタルアドバンテージ
2001/11/28

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 2台のPC間でファイルをコピーあるいは交換したい場合、ファイル・サイズが1.44Mbytes以下であれば、従来ならばフロッピーディスクを用いるのが定番であった。しかし、最近ではノートPCなどフロッピードライブが標準でないものも目立つ。それでもネットワーク環境が整っていればファイル共有や電子メール(添付ファイル)、あるいはインターネット上のストレージ・サービスを使えば簡単にファイルのコピーや交換が可能だ。しかし、ネットワークが整っていない環境というのは今でもまだ多いし、TCP/IPのセットアップが面倒といった点でも敷居が高い。特にファイル・サイズが2Mbytesとか4Mbytesとか大きくなると、フロッピーディスクには収まりきらず、電子メールやストレージ・サービスといったインターネットを使ったファイル交換もはばかられる。

 このような状況で有用なのが、USB接続のフラッシュメモリ・デバイスだ。

USB接続のフラッシュメモリ・デバイスの例
これはアイ・オー・データ機器の「EasyDisk」という製品(EasyDiskの製品情報ページ)。直接、PCのUSBポートに接続できる。Windows Me/2000なら、デバイス・ドライバはOS標準のもので済む。

 これをPCのUSBポートに接続すると、リムーバブル・ストレージとしてドライブ・レターが割り当てられ、通常のディスクのように読み書きできるようになる。一方のPCにこれを接続してファイルを書き込んだら、もう一方のPCに接続してファイルを読み出す、という手順でファイルのコピー/交換ができるわけだ。

 重要なのは、対応のデバイス・ドライバがOSに標準添付されている製品を選ぶことだ。すると、デバイスをUSBポートに接続するだけで自動的にドライバが組み込まれ、すぐに使えるようになる(環境によっては、WindowsのインストールCD-ROMを要求される場合もあるが)。逆に、OSによって標準サポートされていない製品では、専用のデバイス・ドライバの手動インストールが必要になるが、そもそもファイルの交換が簡単にはできない環境なのだから、専用ドライバをPCにコピーするのにもネットワークなどには頼れないわけで、何かと使い勝手が悪くなる。具体的には、常に専用ドライバを記録したCD-ROMを携帯したり、使用するPC全部にあらかじめ専用ドライバをインストールしてまわったり、といった手間がかかるのだ。Windows Me/2000/XPなら、USB接続のフラッシュメモリ・デバイスのドライバが同梱されているため、これに対応した製品を選ぶ方が、ファイル交換の用途には適している。

 Windows OSがデバイス・ドライバを標準サポートする周辺機器情報については、下記の関連リンクにあるマイクロソフトのWebサイトにて確認できる。記事の終わり

  関連記事(PC Insider内) 
手軽さが魅力の交換メディア「8MB USB メモリー・キー」
 
  関連リンク 
「EasyDisk」の製品情報ページ
Windows Me/2000などのハードウェア互換性リスト
Windows XPの標準サポート周辺機器のリスト
 
「PC Hints」


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