岡田 大助
@IT編集部
2007年12月14日

■3分 ‐ デバイスにフル機能版と簡易版が存在

 ZigBeeで使われるデバイスには、物理デバイス論理デバイスといった2種類のジャンル分けが存在しています。これらの区別は、次のページで説明するネットワークトポロジーにも関わってきます。

 物理デバイスとは、IEEE 802.15.4の規定に従って、フル機能を備えたFFD(Full-Function Device)とコストダウンなどを目的に一部の機能を省いたRFD(Reduced-Function Device)の2つに分類できます。FFDにはルータ機能が備わっており、ZigBeeネットワークの中心的存在になれますが、RFDはエンドポイント端末用に割り切っていてルータ機能がなく、親となるFFDとしか通信できません。

物理デバイスタイプ FFD RFD
ルータ機能
あり
なし
コーディネータ
なれる
なれない
ルータ
なれる
なれない
エンドポイント
なれる
なれる

 論理デバイスとは、ZigBeeネットワークにおける役割によって、ZigBeeコーディネータZigBeeルータZigBeeエンドポイントの3つに分類できます。

 ZigBeeコーディネータはネットワークに必ず1台だけ存在し、ネットワークの立ち上げ機能を持ちます。ZigBeeルータはネットワーク内に複数台存在することが可能で、データ転送機能によりデータが次々とノードを渡っていくマルチホップネットワークを実現します。これらは物理デバイスでいうところのFFDでないとなれません。

論理デバイスタイプ ZigBee
コーディネータ
ZigBee
ルータ
ZigBee
エンドポイント
ネットワーク立ち上げ
できる
できない
できない
ルータ機能
できる
できる
できない
ビーコン発行
できる
できる
できない
管理範囲
すべてのノード
自身の子ノード
自身


Index
5分で絶対に分かるZigBee
  無線ネットを飛び交う電気仕掛けのミツバチたち
  自由なアプリケーション開発を促進する標準化
  日本で使えるのは2.4GHz帯だけ
デバイスにフル機能版と簡易版が存在
  適所適材なネットワークトポロジーを選べる
  混信を制御するための競争と協調

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