最終回 古くて新しい、電子メール暗号化対応とその手法


藤澤 英治
株式会社CSK Winテクノロジ
2008/2/1

 今回は、どのように電子メールの暗号化を行うかについて解説します。また、電子メールに関するトレンドについても触れてみましょう。

 電子メールの暗号化方式――手間をかけない方法の模索

 情報漏えいというとまず暗号化を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。歴史を見ても、情報を暗号化することの重要性は誰もが認めるところだと思います。

 メールの暗号化についてはベンダ各社からさまざまな製品やソリューションが提供されています。その方法例をいくつか紹介していきましょう。

 ゲートウェイでの電子メール本体の暗号化

 この方式では、いままでエンドユーザー個人が行っていた暗号化・復号の作業をゲートウェイ上で実現します。鍵の管理もサーバ上で一元管理します。PGPやS/MIMEなどがこの方法で先駆けとして実装されだしました。しかし、相手の公開鍵を登録するなどの手間は依然として残ります。

図1 ゲートウェイでの電子メール本体の暗号化(クリックすると拡大します)

 ゲートウェイでの添付ファイルの暗号化

 この方式では、電子メール本文は暗号化せずに、添付ファイルのみをZIPで圧縮、暗号化し、鍵(キー)はその後の電子メールや電話(送信者に通知されるパスワードを基に電話で通知する)などで通知するという方法を実装する製品も出てきました。この方法であれば、個人が鍵の管理をする必要はなくなり、システム上も問題なく監査も可能となるので今後注目されそうです。

図2 ゲートウェイでの添付ファイルの暗号化(クリックすると拡大します)

 ゲートウェイで電子メールをプール

 電子メールおよび添付ファイルの暗号化は、メールの世界で閉じた方法で行うことを大前提に考えがちですが、Webの世界の一般的なテクノロジを応用している例もあります。この方法では、ゲートウェイ上で添付ファイルを外してプールし、そのURLを送付先に通知してHTTPS(SSL)にてアクセスさせます。この方法であれば、Webメールだけを利用しているユーザーの問題も解消されます。パスワードなどは先に挙げた方法同様に別の電子メールや電話などで通知することになります。

図3 ゲートウェイで電子メールをプール(クリックすると拡大します)

 このように電子メールの暗号化環境は変わりつつあります。電子メールセキュリティの強化策として、今後普及していくと思われます。

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Index
古くて新しい、電子メール暗号化対応とその手法
Page1
電子メールの暗号化方式――手間をかけない方法の模索
ゲートウェイでの電子メール本体の暗号化
ゲートウェイでの添付ファイルの暗号化
ゲートウェイで電子メールをプール
  Page2
なぜ電子メールの暗号化が普及していないのか
そのメールは信頼できるか――レピュテーションシステム
  Page3
それは正規のサーバからのメールか――送信ドメイン認証
変わりゆくトレンドを常に追い続けよう

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