資料

IAサーバ製品カタログ
――各社のIAサーバを分かりやすく整理整頓――

清水庸介/平野謙/デジタルアドバンテージ
2002/06/21(2002/11/29 更新)


 
●メーカー別ショートカット
右三角NEC 右三角沖電気工業 右三角コンパックコンピュータ
右三角デルコンピュータ 右三角東芝 右三角日本アイ・ビー・エム
右三角日本コンピューティングシステム 右三角日本ヒューレット・パッカード 右三角日本ユニシス
右三角日立製作所 右三角富士通 右三角三菱電機

 クライアントPCの出荷台数が減速する中、サーバに関しては相変わらず堅調である。そのためかIAサーバの大手ベンダは2002年に入ってからも、意欲的に新製品を発表しており、各社のラインアップも2001年とは様変わりしている。そこで本稿では、最新のIAサーバ製品を一覧表にして整理してみた。なお、今後も新製品発表や旧機種の販売終了に合わせて、この一覧表を更新していく予定だ。

IAサーバの分類法 2002年度版

 ここでは、現在のIAサーバがどのように分類されているか、解説しよう。

■ケース形状による分類:ラックマウントとペデスタル

 現在、各社がラインアップしているIAサーバは多種多様で、その分類方法もベンダによって違いがある。とはいえ、おおよそ共通の部分もある。その1つはケース形状(フォーム・ファクタ)による分類だ。具体的には「ペデスタル(タワー)型」と「ラックマウント型」の2種類で、前者はデスクトップPCと似た床置きタイプのケースのこと(ペデスタル:Pedestalとは台、台座という意味)。後者は業界標準の19インチ・ラックに設置するタイプのことだ。大手ベンダなら、間違いなく両方のケース形状の製品をラインアップしている。

日本電気のIAサーバのラインアップを表した図
IAサーバを、ラックマウント型(上側の「Rack Model」)とペデスタル型(下側の「Tower Model」)で分類している。また、一番下に並んでいる「(1〜8)way」は搭載可能な最大プロセッサ数を表している。つまりプロセッサ数でも分類されていることが分かる(詳細は後述)。2002年の現時点では、こうした分類をしているベンダが多い。

 ケース形状の詳細は「特集:基礎から学ぶIAサーバ 2002年度版 10. 意外に多彩なIAサーバの電源ユニットの機能とケースの形状」を参照していただきたい。ここで触れておきたいのは、エントリ・クラスを除くペデスタル型IAサーバはラックマウント可能なものが多い、ということだ。ほとんどのベンダは、ペデスタル型IAサーバを横向きにして19インチ・ラックに装着できるよう、オプションとしてラックマウント用金具を用意している。そのため、注意深く見ると、ほとんどのペデスタル型IAサーバのケースの高さは、19インチ(=約48cm)を下回っているはずだ。

 ラックマウント型は、その厚さでも分類される。1U(=約4.4cm)ごとに「1U」「2U」「3U」「4U」…… といった具合だ。おおざっぱにいえば、「U」の前に付く数値が小さいほど高密度実装が重視されており、逆に大きいほど拡張性やひいては性能やスケーラビリティが優れていることを表している。そのほか、ラックマウント型IAサーバについては、「特集:高密度サーバはどこに向かうのか?」を参照していただきたい。

■プロセッサ数による分類:ウェイ(way)数

 もう1つの分類法は、搭載可能な最大プロセッサ数だ。これを「ウェイ(way)数」などと呼ぶ。ウェイ数が大きいほど多数のプロセッサを搭載可能であり、スケーラビリティが高いことを表す。もちろん、プロセッサ数以外にもIAサーバの性能やスケーラビリティを左右する要素はたくさんあるが、その中でもプロセッサはIAサーバの中核のコンポーネントであるため分類に採用されている。プロセッサの個数はエンド・ユーザーにとって分かりやすいということもあるからだろう。

ウェイ数 セグメント 用途の例
1ウェイ エントリ・クラス ファイル・サーバ、Webサーバ、SOHO向けオールインワン・サーバなど
2ウェイ ワークグループ、ミッドレンジの一部 各種アプリケーション・サーバや小中規模のデータベース・サーバ
4ウェイ ミッドレンジ、エンタープライズ(ハイエンド)の一部 中大規模なデータベース・サーバなど
8ウェイ以上 エンタープライズ(ハイエンド) データウェアハウス・サーバなど
表区切り
IAサーバのウェイ数とそのセグメント/用途との関係
実際にはウェイ数以外の要素にも、用途は大きく左右される。上記はおおざっぱな傾向として考えていただきたい。

 ウェイ数は、基本的に単一ラインアップに含まれる各IAサーバの上位・下位を決めるもので、絶対的な性能を正確に反映したものではない。プロセッサの処理能力だけに注目しても、プロセッサの種類が異なるとウェイ数では性能の良し悪しは判断できないからだ。

■変化の兆し:ブレード・サーバとItaniumサーバ

 最近IAサーバで増えてきたのは、ペデスタルとラックマウントに続く第3のサーバ向けフォーム・ファクタ「ブレード・サーバ」である。細長い回路基板(ブレード)にサーバを構成するコンポーネントを集約し、2U〜3Uサイズのケースに数枚〜数十枚というブレードを装着して、1Uサーバを超える超高密度を実現する、というものだ。用途はデータセンターや各種プロバイダ、ホスティング・サービス向けだが、企業内システムにも有効なソリューションになる可能性も高く、今後注目すべきフォーム・ファクタといえる。なお、ブレードを収めるケース(エンクロージャ)は19インチ・ラックマウント型である。

 2002年はx86プロセッサ以外のIAサーバ、すなわちItaniumサーバ(「IA-64対応サーバ」「64bit IAサーバ」などとも表記される)にも注目すべきだろう。2002年夏には次世代のItaniumファミリ「Itanium 2」を搭載するサーバが発表される予定だからだ。2001年にデビューしたItanium搭載サーバは、各ベンダともラインアップには加えていたものの、普及には至っていない。しかし、大幅に性能が向上しているというItanium 2の登場により、Itaniumファミリ搭載サーバのラインアップは大幅に変わることが予想される。

「IAサーバ」変わり種
 
ブレード・サーバやItaniumサーバ以外にも、いわば「特殊」なIAサーバは存在する。1つは「クラスタ・サーバ」で、複数のIAサーバを束ねることで可用性を高めるシステムだ(性能が向上できるクラスタもある)。クラスタリングというと、複数のサーバをファイバ・チャネルなどで相互接続して実現することが多いが、「クラスタ・サーバ」では専用ケースに2台のサーバと共有ディスク・システムを内蔵して見かけ上、1台でクラスタリングを実現可能なシステムとなっている。

 クラスタ・サーバに似たものとして、「無停止サーバ」という、コンピュータ・システムとしては単一だが、ほとんどの内部コンポーネントを二重化(あるいは多重化)して冗長度を高め、可用性を向上させているシステムもある(フォールトトレラント・サーバとも呼ばれる)。いずれも非常に高い可用性が必要な特殊用途向けであり、汎用的ではない。

 またベンダによっては、IAサーバに特定用途のサーバ・ソフトウェアをインストールした「アプライアンス・サーバ」を「IAサーバ」の一部に分類していることもある。しかし、いくらハードウェアが同系統だとはいえ、通常のIAサーバに比べると、アプライアンス・サーバに汎用性はなく、用途や管理方法も異なる。本来は、同列に扱うべきではないだろう。

 2002年のIAサーバのラインアップには、プロセッサの更新(Pentium III世代からIntel Xeon世代)にともない、大幅に進歩した新機種と2001年発売の旧機種が入り交じっている。同じセグメントに属していても、新機種と旧機種では大幅に性能が異なるので、機種選定時にはプロセッサなどのスペックをよく確認する必要がある。

 そこで、各ベンダのIAサーバの主要なスペックをまとめ、統一フォーマットで一覧表に整理してみた。次のページのメーカー別製品一覧インデックスから各機種の主要なスペックを記したページにジャンプできる。また、そこから各メーカーが公開している詳細な製品情報ページも参照できるようになっているので、IAサーバのスペック比較などにお役立ていただきたい。

 
 
 
「System Insiderの資料」

 

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