Windows 7で、どんだけ“おばか”なアプリが作れるの?

Windows 7で、どんだけ
“おばか”なアプリが作れるの?

おばかアプリ座談会

@IT編集部
2010/3/4

“おばか”なアプリを作るための発想の源も探る

 2010年3月1日より応募受付を開始した「おばかWindows 7アプリ選手権」。Windows 7上で動くWindows 7の機能を生かしたアプリに限定したおばかアプリの応募を求めるコンテストだ。

 アプリの仕様を特に限定しない、いままでのおばかアプリ選手権とは異なり、「Windows 7」に限定すると、「ハードルが高くなり、機能も限定されるのでは」という懸念があるが、果たして、Windows 7でどれだけ“おばか”なアプリが作れるのだろうか。@IT編集部では、“おばか”なアプリを作るための発想の源や、募集している7部門ではどの部門が面白そうかなどのポイントとともに、おばかアプリ選手権の歴戦の受賞者や、Windows 7に詳しいマイクロソフトの代表者に話を伺った。

チームラボのオフィスにて行われた座談会の様子
チームラボのオフィスにて行われた座談会の様子

参加者
  • 面白法人カヤック 閃光部 瀬尾浩二郎 氏
  • 同社 意匠部 林真由美 氏
  • サイバーエージェント 新規開発局 デベロップメントグループ 渡辺梓 氏
  • チームラボ マーケティングプランナー 高須正和 氏
  • 同社 山本遼 氏
  • マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 UXテクノロジー推進部 部長 長坂一則氏
  • 同社 デベロッパー&プラットフォーム統括本部 UXテクノロジー推進部 エンベッドデベロッパーエバンジェリスト 太田寛 氏
  • 同社 デベロッパー&プラットフォーム統括本部 デベロッパ−テクノロジー推進部 シニア オーディエンスマーケテイングマネージャ 長尾朋代 氏
(以降、敬称略)

Windows 7のAPIで扱えるセンサは、こんなにある

――いままでのおばかアプリ選手権では、さまざまなデバイスをセンサを通して操作するアプリが登場してきました。例えば、サイバーエージェントさんは、第1回おばかアプリ選手権で「絶対! ぬぎPON」というアプリを披露しました。ハンドグローブのデバイスを使っていて、そのセンサのAPIはFlashを介して作られていたと思いますが、Windows 7のセンサAPIだと、どのようなデバイスをサポートしていますか。

太田 センサAPIは、基本的にさまざまなデバイスに対応しています。挙げていくとキリがないですが、加速度・ジャイロ、照度、マルチタッチ、電流・電圧・電力、温度、湿度、大気圧など。それから……。

長尾 脳波もありますよね?

太田 脳波は、実は標準ではサポートしていません。

長尾 あ、そうなんですね。

太田 でもWindows 7では、そういった標準サポートされていないデバイスも使えます。より機械的な、応力、圧力など歪を測るセンサや、位置情報など測量系のセンサ、指紋など、たくさん使えます。

――脳波というのは、まだまだ一般的になじみがないと思いますが、具体的にどのような使い方ができるのでしょうか?

太田 そうですね。いままでは、研究室などで、頭にたくさんの電極を付けて脳波を測るというイメージが大きいと思いますが、昨年からニューロスカイさんがヘッドセットで簡単に付けられるデバイス「MindSet」を発売開始しています。アルファ波やベータ波などを測れますし、少し解析すると、集中度やリラックス度が分かるセンサをWindows 7対応していただいています(参考「脳波センサと Windows 7 が切り開く新しいプラットフォーム」)。

林 MindSetで音楽を奏でるアプリがありましたよね。

太田 そうですね。そういうアプリもあります。もともとMindSetには、アルファ波やベータ波の強弱を測って、それを音階に変えるアプリが付属しています。

瀬尾 以前、MindSetでアプリを作ったことがあります。そのとは、専用のアプリを立ち上げないと通信できなかったんですが、それなしで作れますか?

太田 そうですね。WPFでマルチメデイアなどにつなげば、すぐに作ることができます。

脳波を使うと、どんなおばかアプリが作れるのか

――音階となると、ちょっとアカデミックな感じがしてきてしまいますが、脳波を“おばか”に生かすとなると、どういったアプリが考えられるでしょうか。

瀬尾 まず、「おばかセンサ」みたいなアプリが作れそうですよね。

林 数式を見せて、焦るか焦らないかを判定するとか。

長坂 それは、すぐできるの?

太田 できると思います。例えば、画面上で地球儀が回っていて、集中すると地球が速く回り、リラックスすると背景に星が見えてくるというアプリを、いま作っていますので。

瀬尾 脳波って、なんか超能力者っぽいですね。昔「超能力学園Z」っていう、おばか映画があったの知っていますか?

――超能力学園……ですか?

瀬尾 超能力で女の子のパンチラを延々と見続けるという映画ですが、そういうものが作れるなら、作ってみたいですね。

――脳波センサは、どういうふうに集中をすれば、数値が上がりますか?

太田 例えば、暗算をしたり文章を読んだりすると、上がりますね。

林 じゃあ、仕事をサボっているのも分かっちゃいますか?

太田 分かりますね。

林 それ、いいじゃないですか。電流を流しちゃえばいいんですよね。

瀬尾 電流がビリビリって!

瀬尾 逆に、真面目に集中すると、電流が流れるようにすると、おばか養成ギブスになりますね。

林 あーなるほど、逆に。

瀬尾 「集中するな」みたいな。

――いろいろと応用が利きそうですね。

太田 そうですね。センサは何でもよくて、要は物理的な情報を、どう取り入れて、どう見せるかですね。見せるアプリの内容とデータの変化を上手く合わせれば、何でもできますね。センサ系って、ただ単にセンサの話だけしていると、何も面白くないんですよ。ほかにも、加速度センサや温度センサなど複数のセンサを組み合わせて使うといいですね。

マルチタッチのみならず、マルチマウスもできる!?

林 Windows 7は、マルチタッチもできますよね。

太田 マルチタッチは、ちょっと違うフィーチャーですね。

林 あ、そうなんですか。

太田 多分、マルチタッチのインターフェイスの中にセンサを入れることはできると思います。

林 アプリでも使えますか?

太田 はい。入れられれば、.NET Framework 4だとSilverlightやWPFアプリで使うことがきます。

林 マルチタッチだと、2、3人でできるから、“こっくりさん”をやりたいですね。10円玉は要らないので、全部画面上だけでできるなと。

――それは、どういう制御で動かすかが微妙なところですね。

林 多分、皆の指の方向に合わせて画面上の10円玉が動いていけばいいと思います。

瀬尾 できそうですね。確かに。

長坂 そういうのは、(センサから値を)取れるの?

太田 どうでしょうね。タッチのデバイスによるでしょうし。

長坂 (スクリーンがタッチを認識する)点はいくつでもいいんだよね?

太田 ソフトウェア的にはできますね。ハードウェアによっては、1点しか対応していなかったり、複数点を対応していたりですね。

山本 おばかWindows 7アプリ選手権のページでも紹介されている将棋アプリはどのような仕組みですか?

長尾 将棋のアプリは、ちゃんとマルチタッチ機能が生かされていて、2点タッチで将棋のコマをつまむ感覚に近づけています。これは、マルチタッチ機能を生かしたアプリの良い例だと思います(参考「AI将棋Version 17 - タッチは思考を阻害しません」)。

太田 余談ですが、Windows 7ではマウスでもマルチ対応していますよ。

高須 えっ、それは画面上に複数のカーソルが出るということですか?

太田 はい。

高須 USB接続のマウスをいくつも接続して、同時に別のカーソルとして動かせるということですか!?

太田 そうです。思わぬところで良い反応ですね。

チームラボ 山本氏と高須氏
チームラボ 高須氏と山本氏(左から)

山本 それは、面白い。

高須 マウスをいくつも接続すると、面白いことができそうです。

――チームラボさんは、何やらすごいヒントをつかんだようですね。

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 INDEX
おばかアプリ座談会
Windows 7で、どんだけ“おばか”なアプリが作れるの?
Page1
“おばか”なアプリを作るための発想の源も探る
Windows 7のAPIで扱えるセンサは、こんなにある
脳波を使うと、どんなおばかアプリが作れるのか
マルチタッチのみならず、マルチマウスもできる!?
  Page2
センサもいろいろ、“おばか”もいろいろ
ダジャレから“おばか”なアイデアを考える
マウスの使い方に革命を起こした「アクトトイレ」とは
  Page3
Windows 7のマルチタッチの良さは、“大画面”にあり
脳波アプリは、流行るのか?
アプリに“連射”は不要。だからこそ逆に……
アプリ作成ツールは? Windows 7 SDKとは?
デスクトップガジェットはHTML+JavaScriptで作れる!
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“おばか”な発想や受賞のコツとは


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