特集　Windows Server 2003完全ガイド エンタープライズ環境はこう変わる コラム：Windows 2003 Datacenterの新機能 Peter Pawlak 2003/08/28 Copyright(C) 2003, Redmond Communications Inc. and Mediaselect Inc

　Microsoftは2000年中ごろから、Windows 2000 Serverの新バージョンであるDatacenter Editionを一部のOEMを通じて提供し始めた。Datacenter Editionは高水準の信頼性と可用性、拡張性のために追加費用を惜しまない顧客をターゲットとしている。つまり、Datacenter Editionは、サーバ・テクノロジであるだけでなく、チャネル・プログラムでもある。ベンダは、サポートとテスティング、認定、可用性を連携した高水準の保証を提供しなければならない。Windows DatacenterのOEMは、Datacenter Editionを稼働するクラスタ・システムとノンクラスタ・システムの両方を自由に提供できるが、顧客はOS自体をハードウェアと切り離して入手することはできない。

　だが、このプログラムは、Windows Server 2003, Datacenter Editionの発売に伴い、以下のように若干変更された。

■64bitシステム
　Datacenterベンダは、今回から最大64プロセッサおよび512Gbytesのメモリをサポートする64bit版Intel Itaniumベースのシステムを提供できる。

■新しいパートナー・レベルとサポート・オプション
　Microsoftは、旧来のDatacenterプログラムをWindows Datacenter High Availability Programに再編した。Datacenterパートナーのサポート、テスティング、認定サービスの必要条件に若干の変更を加え、顧客に対しオペレーション評価、変更管理サービス、コンフィギュレーション監査を提供することを要求する。また新プログラムでは、OEMはこれらのサービスをDatacenterサポート認定プロバイダに下請けに出せる（詳細は「Windows Server 2003 High Availability Program」のドキュメントを参照）。Microsoftは、新プログラムの選択肢と柔軟性によってWindows Datacenter OEMの数が増え、コストが削減され、それらの製品が顧客にとってより魅力的になることを期待している。

■システム・ビルダまで拡張
　Datacenterプログラムはもはや従来のOEMに限定されず、他社からハードウェア・コンポーネントを購入して完成システムに組み立てるシステム・ビルダも含むようになった。Microsoftはこの変更によってDatacenter製品、特に価格に敏感な顧客を対象とする製品やVARが提供する完全なソリューションの数が増えることを期待している。

INDEX
	［特集］Windows .NET Server 2003完全ガイド
	Windows Server 2003でエンタープライズ環境はこう変わる
	1．Windows Server 2003信頼性向上のポイント
	コラム：高可用性システムの3つの重要ポイント
	コラム：Windows 2003 Datacenterの新機能
	コラム：冗長性を用いて高可用性システムを構築する4つの方法
	2．新しいフォールトトレラント・ハードウェア・コンポーネントのサポート
	3．サーバ・ファーム全体のネットワーク負荷分散の改善

　

Windows Server 2003完全ガイド

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