Windows HotFix Briefings
(2005年2月4日版)

―― 修正プログラム適用に関する問題点、不具合情報の隔週レポート ――

DA Lab Windowsセキュリティ
2005/02/04

このHotFix Briefingsでは、HotFixの公開後に明らかになった問題点や不具合、各種情報ソースで明らかにされた脆弱性などの情報を隔週でまとめてお届けします。

[SP情報]
BizTalk Server 2004 SP1が公開

情報の内容 SP情報
情報ソース マイクロソフト
報告日 2005/1/28
対象環境 BizTalk Server 2004

 マイクロソフトは、2005年1月28日、ビジネス・プロセス管理ソフトウェアであるBizTalk Server 2004向けのService Pack 1(以下SP1)の提供を開始した。このSP1を適用すると、既知の問題点が修正されるだけでなく、いくつかの新機能が追加され、用途によっては実行性能も向上するとしている。SP1に追加された新機能は以下のとおり(BizTalk Server 2004の詳細については関連記事を参照)。

BizTalk Server 2004の機能と構造

●パフォーマンス・カウンタの追加
 
パフォーマンス・モニタなどを利用したBizTalk Serverの監視用として、新しいパフォーマンス・カウンタが追加された。これにより、BizTalkの動作状況を従来よりも詳細に知ることができる。具体的には、BizTalkメッセージ処理エンジンにかかっている負荷の大きさ、高負荷により受信ブロックされたバッチ数などが増加されている。

●FTPの制限
 
同時接続可能なFTPアダプタの接続数を制限できるようになった。

●IPipelineContextExインターフェイスの追加
 
IPipelineContextExインターフェイスは、IPipelineContextを拡張したもの。これにより、受信パイプライン・コンポーネントが、BizTalkエンジンからDTC(Distributed Transaction Coordinator)トランザクション・オブジェクトを取得可能になる。

●SQLアダプタのエラー・メッセージ強化
 
SQL Serverとの接続機能を提供するSQLアダプタにおいて、より詳細なエラー・メッセージが得られるようになった。

●簡体字中国語(GB18030 文字)対応
 
GB18030文字に対応された。

 ただし、ファームないしグループとして複数のBizTalk Serverを使用している場合には、すべてのBizTalk Server 2004にSP1を適用する必要がある(SP1適用版と、非適用版をファームやグループで混在できない)。

 
[最新動向]
米Microsoftが新たな偽造ソフトウェア対策を発表

情報の内容 最新動向
情報ソース マイクロソフト
報告日 2005/1/27
対象環境

 米マイクロソフトは、2005年1月26日、偽造ソフトウェア(いわゆる海賊版ソフトウェア)の使用を制限する新たな対策を発表した。これはWindows Genuine Advantage(ウィンドウズ・ジェニュウィン・アドバンテージ)プログラム(以下WGAプログラム)と呼ばれるもので、海賊版ソフトウェアなど正規版でないソフトウェアを利用している場合、マイクロソフト社からのコンテンツのダウンロードができなくなる。WGAプログラムの対象コンテンツをダウンロードする際、正規のユーザーであるかどうかがオンラインで検査され、正規ユーザーであると確認できなければダウンロードができない(WGAプログラムの参加が任意とされているコンテンツについては、WGAの認証を拒否してもダウンロードは可能)。

 ライセンス認証をまだ行っていない場合は、WGA認証の過程で25文字のプロダクト・キーの入力が求められる。ここで正しいプロダクト・キーを入力すれば、WGA認証をパスできる(ライセンス認証はWGA認証の前提条件ではない)。

WGA認証の流れ
WGA認証が必要なコンテンツのダウンロード・ページには、[Download]ボタンの代わりにWGA認証の開始ボタンが配置される。画面はAntiSpywareベータ版のダウンロード・ページ。WGA認証は「任意」に設定されている。
  WGA認証が必要なコンテンツでは、いきなりダウンロードできるのではなく、認証開始用ボタンが設置される。このボタンをクリックすると次に進む。
 
認証するか、認証せずにダウンロードするかを選択する
このコンテンツはWGA認証が任意とされているので、認証してダウンロードするか、認証せずにダウンロードするかを選択できる。
  認証を実施してからダウンロードする場合はこちらを選択する。
  認証を実施せずにダウンロードする場合はこちらを選択する。
 


WGA認証に成功した場合のメッセージ(上)とWGA認証を回避した場合のメッセージ(下)
いずれの場合も[Download]ボタンでダウンロードが可能。WGA認証が必須の場合は、正しく認証されなければダウンロードはできない。

 2005年2月7日より、ノルウェー語やチェコ語、簡体中国語版のWindowsユーザーは、ダウンロード時に必ずWGAプログラムでの確認が必要になる。日本語版を始め、これら以外の言語版は当初はWGAプログラムによる確認は任意とされるが、WGA対応のコンテンツは順次増加され、2005年後半からは、すべてのコンテンツでWGAプログラムの確認が必須になる。

 WGAプログラムで制限されるコンテンツには、基本的にセキュリティ・ホールを解消するためのセキュリティ修正プログラムも含まれる。しかし米Microsoftの発表によれば、重要度の高いセキュリティ更新については、Windowsの自動更新機能経由でのみ提供を継続する、としている。「重要度の高いセキュリティ更新」が何を指すのか詳細は不明だが、必ずしもすべてに対応するセキュリティ修正プログラムではないと考えられるし、提供されるとしても自動更新経由のみで、ダウンロード・センターからの取得は不可能になるものと思われる。

 
そのほかの不具合情報、追加情報
 
  関連リンク
  HotFix Report BBS
     
 Windows HotFix Briefings


Windows Server Insider フォーラム 新着記事
@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)

注目のテーマ

Windows Server Insider 記事ランキング

本日 月間