Insider's Eye

マイクロソフト、Windows XP日本語版ベータ2を報道関係者に披露(1)

―― 新情報はわずかなるも、XPの姿が初めて公に ――

デジタルアドバンテージ 小川 誉久
2001/03/14


Windows XPを国内で初めて公に披露したマイクロソフト(株)製品マーケティング本部 Windows製品部 部長の御代茂樹氏

 2001年3月13日、マイクロソフトは、Windows XP日本語版の報道関係者向け内覧会を開催した。すでにWindows XPのベータ1は開発者向けにリリースされていたが、開発途中バージョンが公になるのはこれが初めてである。発表内容自体は、基本的に米国などですでに明らかになっていることを再確認した程度だが、ほんのわずかに新情報もあった。また内覧会では、Windows XPベータ2日本語版(ビルド2446)を使用したデモンストレーションが行われた。ここでは、デモンストレーションで公開されたスクリーン・ショットを中心に、Windows XP日本語版の現況について簡単にまとめておこう。なお、本サイトですでに公開されている、Windows XP英語版ベータ2をベースとする記事も合わせて参照されたい(「Insider's Eye:新世代Windows、Windows XPを初体験」)。

従来発表のロードマップを再確認

 内覧会ではまず、Windows XPの概要やマーケティング戦略などについて、Windows製品を統括するマイクロソフト(株)製品マーケティング本部 Windows製品部 部長の御代茂樹氏から説明がなされた。クライアント向けWindowsのロードマップとして、現行のWindows 2000 ProfessionalはWindows XP Professionalへ、Windows MeはWindows XP Home Editionへとバージョンアップする。そしてWindows XPの次バージョンは、Blackcomb(ブラッコム。開発コード名)へと続くというこれまでの発表内容を再確認した。

クライアント向けWindowsのロードマップ
Windows NT→Windows 2000 Professionalというビジネス・クライアント向けの製品ラインアップはWindows XP Professionalに、Windows 98→Windows Meというコンシューマ向け製品ラインアップはWindows XP Home Editionにそれぞれバージョンアップする。“Whistler”はWindows XPの開発コード名。そしてWindows XPの次バージョンとして、Blackcomb(開発コード名)が控えている。

「家庭に高品位なデジタル・ライフスタイルを」提案するコンシューマ向け“Home Edition”

 これまでも述べてきたとおり、Windows XPで最も注目されることは、コンシューマ向け製品からビジネス・クライアント、サーバ製品に至るまで、フル32bitであるWindows 2000のコードベースで一本化されることだ(したがって、従来の16bitドライバやVxDベースのドライバは使用できなくなる)。既存のWindows Meは、伝統の16bit Windowsの血を受け継ぐ最後のOSとなる。そしてWindows Meの後継OSの正式名称は、“Windows XP Home Edition”であると発表された。このHome Editionでは、「家庭に高品位なデジタル・ライフスタイルを」をモットーに、ユーザー・インターフェイスの改良、デジタル・カメラやMP3音楽プレイヤーを利用するためのデジタル・メディア機能を充実させ、高機能なPCならではのデジタル情報環境を実現する。

 気になる互換性については、“AppCompat”(恐らく、Application Compatibilityの略だと思われる)と呼ばれるデータベースが用意されており、これによってWindows 9xアプリケーションとの高い互換性を実現するのだという(詳細は不明)。

「ビジネス環境をさらに高い次元に」導く“Professional”

 Windows 2000 Professionalの後継となるWindows XP Professionalだが、前出の別稿でも述べているとおり、バージョンアップの明確なメリットは提示されていない。今回の発表においても、定評あるWindows 2000コアをベースとする高い信頼性、ファイル・レベルのアクセス権、暗号化ファイル・システム(EFS:Encrypting File System)、Active Directory、Intelli Mirror、グループポリシーなどの機能が列挙されているが、いずれもWindows 2000 Professionalで提供されているものばかりである。Windows XPでは、Terminal Serverの機能を利用し、遠隔地からデスクトップを操作可能にするリモート・デスクトップ機能などが新たに追加されるが、これが移行のメリットだと断言するにはいささか心細い。

 残念ながら今回の発表を見ても、現行のWindows 2000 Professionalユーザーが、Windows XP Professionalに移行する強力なメリットは感じられなかった。本当は何かあるのか、実は何もないのか? この答えを得るにはもう少し時間がかかるだろう。

 なお、Windowsドメイン・ネットワークに参加できるのはProfessionalだけで、Home Editionはドメイン・ネットワークには参加できない。したがって企業などでWindowsドメインを運用している場合には、クライアントに安価なHome Editionを使用して、これをドメインに参加させることは不可能である。

サーバ製品名はまだ未確定

 ここで1つ、前出の別稿の内容を訂正しなければならない。この記事では、Windows 2000 ServerはWindows XP Serverに、Windows 2000 Advanced ServerはWindows XP Advanced Serverに、Windows 2000 Datacenter ServerはWindows XP Datacenter Serverにそれぞれバージョンアップすると述べた。これは米Microsoftの発表資料を基に記述したものだが、今回の内覧会では、これらサーバ製品群の名称はまだ未決定であると説明された。クライアント製品とは異なり、これらのサーバ製品群は、体験(eXPerience)するものではないので、“XP”以外の名称が付くのかもしれない。これらのサーバ製品群について、マイクロソフトの社内では、今なお「Whistlerサーバ」という名称で呼ばれているのだという。

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  Insider's Eye:新世代Windows、Windows XPを初体験 (Windows Server Insider)
     
 

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  [Insider's Eye]
  1. マイクロソフト、Windows XP日本語版ベータ2を報道関係者に披露(1)
    2. マイクロソフト、Windows XP日本語版ベータ2を報道関係者に披露(2)
    3. マイクロソフト、Windows XP日本語版ベータ2を報道関係者に披露(3)

「Insider's Eye」


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