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SMS 2.0のFeature Packがリリース、管理者を強力にサポート

―― SMS 2.0の新しい2つのFeature Packがリリースされた。これらを利用することで、SMSを用いたソフトウェアパッチの適用や、ハード/ソフトのインベントリ、ステータス情報に関するレポートの配布が容易になる ――

Peter Pawlak
2003/01/06
Copyright(C) 2002, Redmond Communications Inc. and Mediaselect Inc.


 
本記事は、(株)メディアセレクトが発行する月刊誌「Directions on Microsoft日本語版」 2002年12月15日号 p.20の同名の記事を許可を得て転載したものです。同誌に関する詳しい情報は、本記事の最後に掲載しています。

 Systems Management Server(SMS)2.0用の新しいFeature Packが2種類リリースされた。これらを用いることで、セキュリティパッチの適用やいくつかの管理業務がSMSの利用組織にとってかなり容易になる。どちらのパックにも新型のWebベース・レポーティング・システムが含まれている。これにより、管理者は配布状況およびハードウェア/ソフトウェア・インベントリに関するレポートを配布しやすくなる。SMSを用いることで、組織はWindowsデスクトップとサーバのインベントリ管理や、これらのコンピュータへのソフトの導入、コンピュータ群全体の設定変更、コンピュータのリモート管理、ネットワーク内のソフトウェア・ライセンスの追跡管理を電子的に行える。

 この2つのFeature Pack(Software Update Services Feature PackとAdministration Feature Pack)には、一方を単独でインストールできるように、いくつかのコンポーネントが共通して搭載されている(ベータ段階では、両者はSMS 2.0 Value Packという単一のパッケージにまとめられていた)。

ソフトウェア更新が格段に容易に

 Software Update Services Feature Packを用いることで、SMS 2.0を利用している組織はWindowsおよびOfficeのパッチをこれまでより格段に容易に適用できる。

 SMSには、最新のパッチを適用していないコンピュータを突き止めてパッチをインストールするための基本機能がすべて用意されているが、実際にはこれは複雑で難しい手続きだった。SMS管理者はパッチごとに、コンピュータ上のパッチの存在を識別するファイルかレジストリ・エントリを自分で判断し、パッチが適用されていないマシンを識別するソフトウェア・インベントリ・クエリを作成し、Microsoftのサイトからパッチをダウンロードし、SMSインストール・パッケージの作成とテストを行い、パッケージが必要なコンピュータにそれを配布するようにSMSを設定する必要があった。Microsoftがパッチを公開するペースからすると、こうした方法は実行不能であることが判明した。

 一方、Microsoftは2002年夏にSoftware Update Service(SUS)をリリースした。これは企業のWindows 2000およびWindows XPコンピュータに不可欠なWindowsパッチの管理を簡略化するのが狙いだ(Directions on Microsoft日本語版2002年5月15日号「Software Update Serviceが6月末に登場――主要パッチの適用が容易に」参照)。SUSははるかに限定的なツールであり、SMSの代替を意図したものではないが、SUSには1つの大きなアドバンテージがある。SUSは、MicrosoftのWindows Update Webサイトおよび新型のクライアント側Automatic Update(AU)エージェントと統合されており、管理者にとってインストールすべきパッチの指定がきわめて容易だ。SUSがパッチをサーバにダウンロードする作業を受け持ち、AUエージェントがクライアント・システムに適用すべきパッチだけをインストールするからだ。

 Software Update Service Feature Pack for SMS 2.0は、SMSの高度な機能を生かしつつ、SMSベースのパッチ配布をSUSとほぼ同程度に簡略化できるように設計されている。このFeature Packにはソフトウェア更新の配布ウィザード(Distribute Software Updates Wizard)と、SMSシステムにインストールされているサポートツールが含まれている。ウィザードが以下のプロセスについてSMS管理者をガイドしてくれる。

  • Microsoftのサイトから最新のパッチ情報をダウンロードする
  • SMSクライアントを分析して、どのクライアントにどのパッチが必要かを調べる
  • 必要なパッチをMicrosoft Windows Updateサイトからダウンロードし、それらを用いてSMSインストール・パッケージを作成する。例えば、再起動の回数を減らすうえで望ましい場合は複数のパッチを連結する
  • 管理者がターゲット・コンピュータのリストを検討、変更できるようにする
  • SMSインフラとクライアント側エージェントを用いてパッチを配布、インストールする
  • パッチの適用状況について概要を報告する

 SMSベースのパッチ適用はSUSほどシンプルではないが、SUSにはない以下の機能を備えている。

  • Windowsのパッチに加え、Microsoft Officeのパッチを適用できる。
  • パッチの適用対象をより細かく指定できる。管理者はパッチの適用を個々のコンピュータでテストし、マシンのグループごとにパッチの適用を計画し、サーバとワークステーションを別々に扱える。
  • インストールのスケジュール作成がより柔軟である。管理者は個々のパッチの適用方法(強制か任意かなど)と適用時期をコントロールできる。
  • パッチの適用状況に関するレポートを作成する。これにより、問題の発生やその影響を被ったコンピュータの特定が容易になる。
  • パッチのパッケージをリモートオフィスの配布サーバ上に置くことで、そのサイト内のコンピュータが一斉に同じパッチファイルをWAN経由でダウンロードするのを回避し、WANの帯域幅を節約できる。
  • 中央管理型のロールバック・メカニズムを備え、あるパッチによって問題が生じた場合、SMSは前の健全な状態に強制復帰させることができる。
  • Windows NT 4.0およびWindows 9xコンピュータにパッチをインストールできる(SUSはWindows 2000とXPに限定される)。

管理ユーティリティも強化

 Administration Feature Packには、SMS 2.0システムの設定と保守を容易にする新ユーティリティがいくつか含まれている。例えば、管理者があるサイトの設定を別のサイトにコピーしたり、SMSが必要とする多数のセキュリティ・アカウントを管理する機能が用意されている。

 さらにAdministration Feature Packには、インストールの途中でリブートし、リブート後に管理者権限が必要な追加アクションを行わなければならないタイプのインストール・パッケージが必要とするユーティリティが含まれている。

レポーティングをWebベースに一新

 どちらのFeature Packにも、基本的にSMS 2.0のレポーティング・システムの後継となる新型のWeb Reporting Toolとレポートのひな形一式が含まれている。このツールは、適切なパーミッションを持つ人が最新のSMSインベントリとステータス情報をWebブラウザで閲覧できるようにする。また、新規レポートの作成やレポートテンプレートのカスタマイズをいっそう容易にする。さらに、いくつかの新しいレポート形式も提供する。例えばEnterprise Agreement(EA)license True-Up Reportでは、インストール済みのアプリケーションやデスクトップPCの数と、その組織のEAでカバーされている数を簡単に比較対照できる。

 新レポーティング・システムにより、レポートの配布はCrystal Reportsベースの現行システムよりも簡単になる。レポートのユーザーは、Crystal Info Viewerアプリケーションがなくてもレポートを参照できる。またレポートを作成する管理者は、Crystalの場合とは異なり、静的なレポートを生成して電子メールやファイル共有で配布する必要がない。End of Article

参考資料

Directions on Microsoft日本語版
本記事は、(株)メディアセレクトが発行するマイクロソフト技術戦略情報誌「Directions on Microsoft日本語版」から、同社の許可を得て内容を転載したものです。Directions on Microsoftは、同社のWebサイトより定期購読の申込みができます。
 
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