特集
インターネット「常時」接続計画(第2回)

2.インターネット・ドメインで必要なサービスとその配置(2)

デジタルアドバンテージ
2001/08/31


 ところでこの方式では、社内ユーザーのためのメールはすべてISP側にあるメール・サーバで管理されることになる。そのため、ユーザーがメールを読み書きする場合は、ISPへの接続回線を使って、POP3/SMTPプロトコル経由で行わなければならない。通常のユーザーは、数分〜数十分おきにPOPプロトコルを使ってメール・サーバへアクセスして新着メールをチェックしていることが多いだろうが、ユーザー数が多くなるとこのトラフィックも問題になってくるかもしれない。特に128Kbpsとかその程度しかない(xDSLCATVインターネットが普及している今となっては遅い部類に入る)インターネット・アクセス回線のユーザーならば、気になるかもしれない。そのような場合には、SBS2000に含まれるExchange 2000のPOP 3メール・コネクタ機能が役に立つかもしれない。これはISP側の各ユーザーのメール・ボックスの内容を、POP 3プロトコルでアクセスして、社内側に置いたExchangeメール・サーバのメール・ボックスに取り出してくる機能である。ISPとExchange間のアクセスはあらかじめ設定されたスケジュールで行われ、組織内の各ユーザーはローカルのExchangeサーバにのみ(POP/SMTPで)アクセスするようにする。これにより、インターネット・アクセス回線のトラフィックを計画的に使用できるようになる。

サービスをすべて社内側で提供する方法

 以上のような、サーバ・システムをすべてホスティングするという方式に対して、逆にすべてのサーバ・システムを自社内に用意して、それらをインターネットに向けて公開するという方法もある。

3種類のサーバをすべて自社内でホスティングする場合の例
これは3種類のサーバをすべて自社内に用意する方法である。使用するソフトウェアや提供するサービスなどを自由に組み合わせることができるなど、自由度が高くなるし、高度な機能を持たせることができる。しかしその分、管理、運営に高度なスキルが要求されるし、セキュリティ対策などもすべて自分で行わなければならない。また、外部からのアクセスが多くなると、インターネットへ接続するための帯域もより多く必要になるし、障害発生時のバックアップなども対策を立てておく必要があるだろう。

 この方法は、使用するソフトウェアや提供するサービスなどを自由に組み合わせることができるなど、自由度が高くなるし、高度な機能を持たせることができる。具体的には、以下のようなメリットがあるだろう。

サーバの種類 自社内設置のシステムでサービスする場合の利点など
DNSサーバ ホスト名やサービスに応じた名前を自由に設定、追加、変更することができる。ISP側に依頼すると、作業のたびに追加手数料などが発生することがある
メール・サーバ ユーザーのメール・アカウントの追加や削除、変更などが自由にできる。サービスごとに(臨時的な)アカウントの発行も容易であるし、ユーザーごとのメールの容量制限も(可能な限り)なくすことができる。メーリング・リストなどの付加的なサービスも柔軟に運用することができる。ISP側に依頼すると、アカウントごとに固定料金が発生したり、メール・ボックスの容量が制限されていたりすることがある
Webサーバ 使用するOSやWebサーバ、およびそれらと組み合わせて使用するデータベースやアプリケーション・ソフトウェアなどをすべて自由に選び、構築することができる。コンテンツの容量や使用するスクリプト、アプレットなどにも制限はないし、ストリーミング・ビデオのような特殊なサービスも自由に提供することができる
各種サーバを自社内で運営するメリット
自社でサーバを設置、運営すれば、ユーザーの要望に応じて柔軟に運営することができる。ただし、サーバ・マシンやその上で動作するソフトウェアをすべてユーザー自身で管理しなければならないため、スキルが要求される。また、システムやアクセス回線に障害が生じるとインターネット向けのサービスがすべて停止することになるし、トラフィックが増えると、インターネット・アクセス回線の増強などの措置を行う必要がある。
 

 INDEX
  [特集]インターネット「常時」接続計画
  第2回 ドメイン構成のプランニング
     1.インターネット・ドメインで必要なサービスとその配置(1)
   2.インターネット・ドメインで必要なサービスとその配置(2)
     3.ホスティング・サービスと自社サーバの使い分け
     4.DNSサービスとは?
     5.階層化されたDNS名前空間
     6.プライマリDNSサーバとセカンダリDNSサーバ
 
 インターネット「常時」接続計画


Windows Server Insider フォーラム 新着記事
@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)
- PR -

注目のテーマ

Windows Server Insider 記事ランキング

本日 月間
ソリューションFLASH