特集
インターネット「常時」接続計画(第2回)

4.DNSサービスとは?

デジタルアドバンテージ
2001/08/31


 次は、ドメインを運営する場合に欠かせないDNSのサービスについて解説する。

 DNSサービスは、ドメイン(ドメイン名)を運営するためには必須のサービスであり、これが設定されていなければ、インターネットの世界から、ドメイン名を使って各種のリソース(メールとかWebサービスなど)をアクセスすることはできない。例えば、「somebody@atmarkit.co.jp」というユーザーにメールを送る場合、まず「atmarkit.co.jp」というドメインのDNSサーバに問い合わせて、メールを送るためのサーバのホスト名を取得する。

C:\>nslookup -type=mx atmarkit.co.jp ……メール・サーバ名を求める
Server:  localhost
Address:  127.0.0.1

Non-authoritative answer:
atmarkit.co.jp  MX preference = 20, mail exchanger = smtp.atmarkit.co.jp
 ↑↑のsmtp.atmarkit.co.jpがメールを送るためのサーバ名

 nslookup.exeというコマンドは、DNSサーバに問い合わせを行うためのコマンドである。詳細については次回説明するが、ここでは“-type=mx”というオプションを指定して、メール・サーバの情報(一般的には「MXレコード」と呼ぶ)を取得している。結果として「smtp.atmarkit.co.jp」というメール・サーバのホスト名が得られたので、このホストにSMTPプロトコルで接続して、「somebody」さん宛にメールを送信すればよい。そうすれば「somebody@atmarkit.co.jp」さんにメールを出すことができる。ところで実際には、IPアドレスさえあればWebサービスなどにはアクセスはできるのだが(メール・サービスも、設定によっては、IPアドレスとユーザー名だけで送受信することができるが、このような方法は一般的ではない)、ユーザーの利便性を考えると、これは現実的な方法ではないだろう。

 DNSサービスとは、簡単に言うと、「IPアドレス」と「(階層化された)名前体系」を相互に変換するためのシステムである。例えば「www.atmarkit.co.jp」というホスト名(これは、「www」というホスト名と「atmarkit.co.jp」というドメイン名を組み合わせたもの)は実際には「211.4.251.193」というIPアドレスを持つホストに付けられた名前であるが、この対応を管理したり、名前からIPアドレスを求めたり、その逆に、IPアドレスから名前を求めたりするサービスがDNSサービスである。

 以下ではnslookupコマンドを使って、DNSサービスにアクセスしている。「www.atmarkit.co.jp」という名前と(正確にはこの名前は「atmarkit-www.atmarkit.co.jp」の別名である)、「211.4.251.193」というIPアドレスが相互に変換されていることが分かるだろう。

C:\>nslookup www.atmarkit.co.jp ……名前→IPアドレスの変換
Server:  localhost ……nslookupが問い合わせたDNSサーバ
Address:  127.0.0.1

Non-authoritative answer:
Name:    atmarkit-www.atmarkit.co.jp ……元の名前の正式名
Address:  211.4.251.193    ……結果
Aliases:  www.atmarkit.co.jp ……atmarkit-www.atmarkit.co.jpの別名


C:\>nslookup 211.4.251.193 ……IPアドレス→名前の変換
Server:  localhost
Address:  127.0.0.1

Name:    atmarkit-www.atmarkit.co.jp ……結果
Address:  211.4.251.193 ……問い合わせた内容
Aliases:  193.251.4.211.in-addr.arpa ……結果の別名

 この例では、localhost(このnslookupを実行しているマシン)にあるDNSサーバに対して、「www.atmarkt.co.jp」という名前のIPアドレスを求めるように指示している。この場合、localhostは、「atmarkti.co.jp」ドメインを管理しているDNSサーバではないのだが、DNSサーバ同士は連携して動作しているので、ローカルのDNSサーバから「atmarkit.co.jp」のDNSサーバへ問い合わせが行われ、最終的には「211.4.251.193」という結果が得られている(以上の結果例では他にも、「atmarkit-www.atmarkit.co.jp」が正式なFQDN名で、「www.atmarkit.co.jp」はその「別名」である、などということもわかる。「別名」については次回解説)。

 このように、名前(FQDN)からIPアドレスを求めることを「正引き」、IPアドレスから名前(FQDN)を求めることを「逆引き」という。

DNSサービスの動作原理

 DNSサービスは、名前を表す文字列からIPアドレスを求めたり、その逆の動作を行ったりするためのサービスであり、「DNSサーバ」と「DNSクライアント」という2つの要素から構成されている。DNSサーバには、ドメイン名とIPアドレスの対応表が格納されており、DNSクライアントはDNSサーバに対して、その対応表を検索するための要求を出す。例えばDNSサーバに対して、「www.atmarkit.co.jp」という名前を渡して、ここからIPアドレスを求めるような指示を出すのである。これとは逆に、IPアドレスを渡してそのホストを表すドメイン名(ホスト名)を求めることもある。さらに、そのドメインを管理しているDNSサーバがどれであるかを調べたり、メールを送るためのメール・ホスト名を求めたりするなど、ドメインにまつわるさまざまなリソース(ホスト名やサービス名など)に関する情報をやり取りすることができる。


 INDEX
  [特集]インターネット「常時」接続計画
  第2回 ドメイン構成のプランニング
     1.インターネット・ドメインで必要なサービスとその配置(1)
     2.インターネット・ドメインで必要なサービスとその配置(2)
     3.ホスティング・サービスと自社サーバの使い分け
   4.DNSサービスとは?
     5.階層化されたDNS名前空間
     6.プライマリDNSサーバとセカンダリDNSサーバ
 
 インターネット「常時」接続計画


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