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Windows Server 2008のコンピュータ名をコマンドラインから変更する

解説をスキップして操作方法を読む

デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2008/09/19
対象OS
Windows Server 2008
Windows Server 2008のインストール後は、コンピュータにランダムな名前が付けられている。
Windows Server 2008のServer Coreでコンピュータ名を変更するには、netdom renamecomputerコマンドを利用する。

解説

 TIPS「Windows Server 2008でActive Directoryを無人インストールする」や「Active Directoryドメインを構築する(基本編)」では、Active Directoryを導入する方法について解説した。その中では、Active Directory導入の最初のステップとして、(ドメイン・コントローラにする)サーバ・コンピュータの名前を設定し(例:server1)、さらにドメイン名サフィックス(例:example.jp)を設定している。つまり、server1.example.jpというFQDN名を持つコンピュータにしておくわけだ。

 この変更は、[システムのプロパティ]画面において(この画面は、[スタート]メニューの[コンピュータ]を右クリックし、ポップアップ・メニューから[プロパティ]を選択すると表示される)、[変更]ボタンをクリックすると行える。

コンピュータ名の変更
コンピュータ名とそのドメイン名は、システムのプロパティ画面で変更できる。
現在のコンピュータ名。これはWindows Server 2008をインストールしたときに自動的に付けられたランダムな名前。ドメイン名は空白(なし)なので、いわゆる、単一ラベルのコンピュータ名(ドメイン部分を持たないコンピュータ名)になっている。このままでは使いづらいので、一般的にはこれを変更する必要がある。
これをクリックして、コンピュータ名とドメイン名を設定する。

 だがGUIを持たないWindows Server 2008のServer Coreではこのような画面が用意されていないため、この方法は利用できない。この場合はnetdomコマンドを使うと名前を変更できる。本TIPSではこの方法を紹介する。Server Core以外のWindows OSでもnetdomコマンドを使うと、いちいちこの画面を出すことなく、コマンドラインからコンピュータ名を変更できる。なおnetdomコマンドは、Windows Vista/Windows Server 2008以降ではOSの標準コマンドだが、Windows XP/Windows Server 2003ではサポート・ツールに含まれているツールである。

操作方法

コンピュータ名だけを変更する

 netdomコマンドにはさまざまなサブコマンドがあるが、コンピュータ名部分だけを変更するには、「netdom renamecomputer」コマンドを利用する(引数なしで単に「netdom」や「netdom renamecomputer」とだけ入力すると、ヘルプ・メッセージが表示される)。

netdom renamecomputer %computername% /newname:<新コンピュータ名>

 これを実行すると次のように確認のメッセージが表示されるので、「Y」を入力する。そして指示に従って再起動する。再起動は「shutdown -r -t 0」でよいだろう。

コンピュータ名の変更
コンピュータ名を変更するにはnetdom renamecomputerコマンドを利用する。
現在のコンピュータ名の確認。
名前を変更する。コンピュータ名を手動で入力するのは面倒なので、ここでは「%computername%」環境変数を利用している。
Windows OSではシステムのさまざまな部分でコンピュータ名を利用しているので、コンピュータ名を変更した場合は速やかに再起動するのが基本である。

コンピュータ名とドメイン名をまとめて変更する

 コンピュータ名だけでなく、ドメイン名もまとめて変更するなら、少し手間は増えるが、次のように「netdom computername」コマンドを使えばよいだろう。

※1.名前の追加
C:\>netdom computername %computername% /add:server1.example.jp
server1.example.jp をコンピュータの代替名として
正常に追加しました。

コマンドは正しく完了しました。

※2.名前の変更
C:\>netdom computername %computername% /makeprimary:server1.example.jp
server1.example.jp をコンピュータのプライマリ名として正常に設定しました。
この名前の変更を有効にするには、コンピュータを再起動する必要があります。再起動するまでは、このコンピュータでユーザーや他のコンピュータを認証することはできません。また、フォレストの他のコンピュータによっても認証されない可能性があります。指定された新しい名前は、コンピュータの代替名一覧から削除されました。コンピュータのプライマリ名は、再起動後、指定された新しい名前に設定されます。

コマンドは正しく完了しました。

 /addはコンピュータの別名を付けるコマンドである(別名についてはTIPS「システム移行のためにコンピュータに複数の名前を付ける」参照)。名前を追加後、新しい名前をプライマリ名として設定している。そして指示に従って再起動し、その後、元の名前を削除する。End of Article

※3.名前の確認
C:\>netdom computername %computername% /enum
コンピュータのすべての名前:

server1.example.jp ……名前のリスト
WIN-NQUZ8Q06XYE
コマンドは正しく完了しました。

※4.名前の削除
C:\>netdom computername %computername% /remove:WIN-NQUZ8Q06XYE
WIN-NQUZ8Q06XYE をコンピュータの代替名として
正常に削除しました。

コマンドは正しく完了しました。

「Windows TIPS」


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