Windowsのパフォーマンスモニターの使い方(基本編)Tech TIPS

システムの状態をリアルタイムに監視するには、パフォーマンス・モニタが利用できる。パフォーマンス・モニタではカウンタをグラフ化して表示できる。新しくカウンタ値を追加して、グラフをカスタマイズできる。

» 2009年10月30日 00時00分 公開
[打越浩幸デジタルアドバンテージ]

この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。

「Tech TIPS」のインデックス

連載目次

対象OS:Windows 2000/Windows XP/Windows Vista/Windows 7/Windows Server 2003/Windows Server 2008/Windows Server 2008 R2



解説

 システムの状態をモニタするために、Windows OSにはいろいろなツールが用意されているが、「パフォーマンス・モニタ」もその1つである。Windows XP/2003の場合は[管理ツール]−[パフォーマンス]、Windows Vista/Windows Server 2008の場合は[管理ツール]−[信頼性とパフォーマンス モニタ]、Windows 7/Windows Server 2008 R2の場合は[管理ツール]−[パフォーマンス モニター]で起動できる。[ファイル名を指定して実行]で「perfmon」と指定してもよい。

 このツールは、システム内の各部に用意されたさまざまな「パフォーマンス カウンタ」やイベント、レジストリの値などを収集し、グラフ化してリアルタイムに表示したり(パフォーマンス・モニタ)、スケジュールに基づいてログ・ファイルに記録する(データ・コレクタ)、などの機能を持つ。

 本TIPSでは、このツールの持つさまざまな機能のうち、一番基本的な使い方として、リアルタイムにグラフ化して表示する機能について解説する。データ・コレクタ機能の使い方などについては、TIPS「typeperfコマンドでシステムのパフォーマンス・カウンタのデータを収集する」「パフォーマンス・カウンタのデータをスケジュールに従って収集する(Windows XP/Windows Server 2003編)」などを参照していただきたい。

操作方法

●収集した値をリアルタイムに表示するパフォーマンス・カウンタ

 パフォーマンス・カウンタの一番基本的な機能として、収集したカウンタの値をリアルタイムに表示し、グラフ化するという機能がある。収集できるカウンタ値にはさまざまなものがあるが、例えばCPUの利用率のカウンタ値を表示させれば、タスク・マネージャのCPU使用率グラフと同じような結果が得られる。ただしタスク・マネージャではローカルのコンピュータの状態しか分からないが、パフォーマンス・モニタではネットワーク経由でほかのコンピュータの値も収集できるので(適切な権限が必要なのは当然であるが)、複数のシステムの状態を1カ所でまとめて監視できる。

 ここでは、パフォーマンス・モニタを使って、例えばシステムのディスク入出力の状態(ディスク・システム全体に対する読み書きの量、速度)をグラフ化して表示させてみよう。

 Windows XPやWindows Server 2003の場合は、[管理ツール]−[パフォーマンス]を起動すると、次のような画面が表示される。

Windows XP/Windows Server 2003のパフォーマンス・モニタ Windows XP/Windows Server 2003のパフォーマンス・モニタ
Windows XP/Windows Server 2003の場合は、[管理ツール]−[パフォーマンス]を起動すると、このような画面が表示される。デフォルトでは3つの値(ページ・ファイルの使用量、ディスクのコマンド・キューの長さ、CPU使用率)がすでにグラフ化して表示されている(Windows 2000の場合はデフォルト・カウンタなし)。
  (1)これを選択すること。
  (2)グラフ描画領域。デフォルトでは、下にある3つのカウンタの値がグラフ表示されている。
  (3)選択したカウンタ(この場合は(4))の値がリアルタイムに数値で表示されている。
  (4)ここには3つのカウンタが登録されているが、この部分に新しいカウンタを追加すると、グラフの項目が増える。ここで選択した値が、上の(3)の部分に表示される。
  (5)これをクリックして、新しいカウンタを追加する。

 Windows Vista以降のOSの場合はデフォルトではCPU使用率しか表示されない。

Windows Vista以降のOSのパフォーマンス・モニタ Windows Vista以降のOSのパフォーマンス・モニタ
これはWindows Vista/Windows Server 2008のパフォーマンス・モニタの画面例([管理ツール]−[信頼性とパフォーマ ンス モニタ]で起動する)。Windows Vista/Windows Server 2008 R2の場合は、[管理ツール]−[パフォーマンス モニター]で起動できる。デフォルトで表示されるカウンタは1つ(CPU使用率だけ)になっている。
  (1)これを選択すること。
  (2)グラフ描画領域。デフォルトでは、下にある3つのカウンタの値がグラフ表示されている。
  (3)選択したカウンタ(この場合は(4))の値がリアルタイムに数値で表示されている。
  (4)ここにはカウンタが1つ登録されているが、この部分に新しいカウンタを追加すると、グラフの項目が増える。ここで選択した値が、上の(3)の部分に表示される。
  (5)これをクリックして、新しいカウンタを追加する。

●新しいカウンタを追加する

Copyright© Digital Advantage Corp. All Rights Reserved.

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。