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Windows XP SP2で「コンピュータが危険にさらされている可能性があります」のバルーン表示を無効にする

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デジタルアドバンテージ 小林 章彦
2007/12/21
対象OS
Windows XP SP2
修正プログラムをWindows Updateなどで手動適用するような運用をしている場合、自動更新を無効にしている場合がある。
この場合ワークグループ環境では、セキュリティ・センターの設定によってログオン後に[コンピュータが危険にさらされている可能性があります]のバルーンが表示される。
[コンピュータが危険にさらされている可能性があります]のバルーンは、セキュリティ・センターで表示されないように設定できる。

解説

 Windows XP SP2には、新たにセキュリティ関連の各種設定を行うための入り口として「セキュリティ・センター」が実装された。セキュリティ・センターにより、ファイアウォールやウイルス対策ソフトウェア、自動更新の状態や設定を一元管理できるようになっている。

 このセキュリティ・センターには、ウイルス対策ソフトウェアがインストールされていなかったり、ファイアウォールや自動更新が無効になっていたりする場合、「コンピュータが危険にさらされている可能性があります」という警告メッセージをバルーンで表示する機能がある。これは、より安全な状態でコンピュータを使ってもらうための警告だが、承知の上でそのような設定にしている場合には、邪魔なものだ。

 ただしこのバルーンが表示されるのは、コンピュータがドメインに属していない場合、つまりワークグループ環境の場合のみである。ドメインに属している場合は、たとえウイルス対策ソフトウェアがインストールされていなくても、このバルーンは表示されない。

セキュリティ・センターによる警告メッセージのバルーン表示
この画面は、ファイアウォールや自動更新、ウイルス対策ソフトウェアのインストール状況によって、このバルーンが表示される。このバルーンは、すべての項目で警告が表示されている。

 通常は、何らかの理由でファイアウォールが無効になるなどした場合に、警告メッセージがバルーン表示される。しかし自動更新を使わずに、手動でWindows Update/Microsoft Updateで修正プログラムの適用を実施しているといった理由からバルーンの表示を止めたい場合もあるだろう。また、セキュリティ・センターに対応していないウイルス対策ソフトウェアをインストールしている場合でも、毎回警告メッセージが表示されてしまうので、煩わしいと感じるかもしれない。このような場合、セキュリティ・センターによるバルーンの表示のみを無効に設定することができる(このケース以外でも、バルーン表示すべてを無効にする場合は、「Windows TIPS:うるさいバルーン表示を無効にする方法」を参照のこと)。

操作方法

■セキュリティ・センターで設定する

 セキュリティ・センターによるメッセージのバルーンが表示されたら、そのバルーンをクリックするか、[コントロール パネル]−[セキュリティ センター]を選択するかして、まずセキュリティ・センターを起動する。

 次にセキュリティ・センターの左側メニューの[セキュリティ センターからの警告の方法を変更する]をクリックする(ただしドメインに参加している場合は、この項目はグレーアウトされていて利用できない)。すると[警告の設定]ダイアログが表示されるので、ここでメッセージ表示が不要な項目のチェックを外す。例えば、ウイルス対策ソフトウェアに対するメッセージが不要な場合は、「ウイルス対策」のチェックを外し、[OK]ボタンをクリックすればよい。これで、警告メッセージのバルーンは表示されなくなる。

[セキュリティ センター]の画面
セキュリティ関連の各種設定を行うための入り口として機能する。ここからファイアウォールや自動更新などの設定が可能だ。
セキュリティ・センターの警告メッセージを表示させたくない場合は、[セキュリティ センターからの警告の方法を変更する]をクリックする。→
セキュリティ・センターに対応していないウイルス対策ソフトウェアをインストールしている場合は、[推奨される対策案]ボタンをクリックして、警告メッセージの表示を止めることもできる。→

[警告の設定]ダイアログの画面
表示させたくないメッセージの項目のチェックを外せば、その項目に対する警告メッセージのバルーンは表示されなくなる。

■ウイルス対策ソフトウェアに対するメッセージを無効にする

 セキュリティ・センターに対応していないウイルス対策ソフトウェアをインストールしている場合は、[推奨される対策案]ボタンをクリックすることで、別の設定を行い、警告メッセージを表示させなくすることもできる。

 [推奨される対策案]ダイアログで、[自分でウイルス対策ソフトウェアをインストールし、管理します]のチェックを入れればよい。これで、セキュリティ・センターはウイルス対策ソフトウェアの監視を止めるため、状態のいかんにかかわらず警告メッセージは表示されなくなる。

[推奨される対策案]ダイアログの画面
インストールしたウイルス対策ソフトウェアがセキュリティ・センターに対応していないような場合は、セキュリティ・センターのウイルス対策の[推奨される対策案]ボタンをクリックする。
  このチェック・ボックスをオンにして[OK]ボタンをクリックすると、以降、セキュリティ・センターによるウイルス対策ソフトウェアの監視が止まる。結果として、状態のいかんにかかわらず、警告メッセージのバルーンは表示されなくなる。→

ウイルス対策ソフトウェアの監視を止めた場合の[セキュリティ センター]の画面
[推奨される対策案]ダイアログで、[自分でウイルス対策ソフトウェアをインストールし、管理します]のチェックを入れると、セキュリティ・センターのウイルス対策の項目は「監視していません」と表示されるようになる。

■セキュリティ・センターのサービスを止める

 ファイアウォールなどが統合されたセキュリティ・ソフトウェアをインストールしている場合、そのソフトウェアによって警告が表示されるため、セキュリティ・センター自体が不要であるという場合もあるだろう。このような場合、セキュリティ・センターのサービス自体を止めてしまうことで、セキュリティ・センターからのすべての警告メッセージのバルーン表示を止めてしまうこともできる。

[注意]

レジストリに不正な値を書き込んでしまうと、システムに重大な障害を及ぼし、最悪の場合、システムの再インストールを余儀なくされることもあります。レジストリ・エディタの操作は慎重に行うとともに、あくまで御自分のリスクで設定を行ってください。何らかの障害が発生した場合でも、本Windows Server Insider編集部では責任を負いかねます。ご了承ください。

 以下のレジストリ・キーの値の名前「Start」のデータをデフォルトの「0x00000002」から「0x00000004」に変更し、再起動することで、セキュリティ・センターのサービスが起動しなくなる。このサービスが起動していなくても、ファイアウォールや自動更新には影響を与えない。セキュリティ・センターによる監視が無効になるだけである。セキュリティ・センターのサービスが起動しなくなるので、結果的に警告メッセージのバルーン表示も無効になる。End of Article

項目 内容
キー HKEY_LOCAL_MACHINEの\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wscsvc
値の名前 Start
値の型 DWORD
値のデータ 0x00000004

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