Windows 2000 Insider/PC Insider合同特別企画
Windows XPの正体

Windows XP性能評価(2)
OS起動/アプリケーション起動性能

2.テスト1:OS起動速度テスト

デジタルアドバンテージ
2001/01/10

 PCの電源スイッチをオンにしてから、Windowsがログオン可能な状態になるまでの時間をWindows 2000とWindows XPの双方で計測する。いずれのOSもBIOSの初期化終了を示すビープ音から時間の計測を開始し、Windows 2000ではログオン・プロンプトが表示されるまで、Windows XPでは「ようこそ」画面が表示されるまでの時間を計測した。

 なおこのテストでは、Windows XPのプリフェッチ機能とデフラグメント処理によって起動速度がどれだけ向上するかを調査するため、Windows XP/Windows 2000とOffice 2000アプリケーションをインストールした直後の状態(「デフラグ前」)と、OSの起動を何回か実施して、さらにデフラグメント・ユーティリティを実行した後(「デフラグ後」)の2つで同じテストを行っている(Windows 2000とWindows XPの双方に対し、derag.exeを通常どおりに実行した。このためプリフェッチ関連だけでなく、通常のディスク・フラグメンテーションも解消されている)。

 ただし、Windows XPのプリフェッチ機能では、OSを1度起動しただけでもログが記録され、次回の起動時にはこのログに基づくプリフェッチ機能が有効になる(プリフェッチを完全に禁止することはできない)。従って上記Windows XPテストの「デフラグ前」「デフラグ後」は、厳密に「プリフェッチ機能が無効な状態」「プリフェッチ機能を有効化した後の状態」ではないことをお断りしておく。

 テスト結果を以下に示す。

OS起動速度テスト

 グラフをひと目見ただけでも、Windows XPの起動時間はWindows 2000と比較して大幅に高速化されていることが分かる。「デフラグ前」では、Windows 2000の32.1秒に対しWindows XPが24.1秒で、両者の比率はWindows 2000を1とするとWindows XPは0.75となり、約25%もWindows XPの方が高速である。Windows 2000と比較すると、Windows XPのワーキング・セットは大きいから(ログオン直後の状態では、Windows 2000の使用メモリ・サイズは70Mbytes弱、これに対してWindows XPでは90Mbytes程度となっている)、本来はWindows 2000よりも時間がかかるはずなのに、結果は大きく逆転している。このテストではシステムをインストールした後、さらにOfficeアプリケーションもインストールしているが、これらの操作によってディスク上にかなりフラグメンテーションが発生している(グラフには示していないが、実はOfficeアプリケーションをインストールするだけでも何秒か遅くなっている。Officeアプリケーションのインストールによって、システム・ファイルが置き換えられ、フラグメントを発生させてしまうからのようだ)。

 「デフラグ前」の状態でこれだけ差がついているのは、プリフェッチの機能によるところが大きいと考えられる。Windows XPのプリフェッチでは、OS起動時に実施される一連のカーネル・プログラムやデバイス・ドライバ、サービス・プログラムのロードなどが、実際に必要になる前にあらかじめ行われる。そのためWindows 2000のブート処理と比べると、ディスクのアクセス時間(ヘッド・シークと回転待ち時間およびデータの転送時間)が大幅に削減され、高速化されることになる。さらにWindows XPでは、ブート時のデバイス検出のための待ち時間の短縮(デバイスが存在するかどうかを調べるため、特定のポートにコマンドを送って、その結果が戻ってくるのを待つ時間を短縮化している)や各種初期化の同時並行処理などを行っている。これらの効果によって、Windows XPの起動は、Windows 2000よりも高速になっている。

 次は「デフラグ後」の結果に注目してみよう。Windows 2000では、デフラグ前が32.1秒なのに対し、デフラグ後では29.8秒と2.3秒高速化した。前者を1とすると、後者は0.93で、約7%高速化したことになる。

 Windows XPでは、デフラグ前が24.1秒なのに対し、デフラグ後は19.0と5.1秒と大幅に高速化した。同じく前者を1とすると、後者は0.79で、約21%も高速化した計算になる。デフラグ操作によりファイルが連続して配置されるので、ディスクへのアクセス時間が短縮され、この結果、プリフェッチに要する時間や、プリフェッチの対象となっていないファイル(プリフェッチはプログラム・ファイルにのみ効果がある)のロードが高速化される。さらにWindows XPでは、よく使われるファイルの順番も考慮してデフラグ時のファイルの再配置が行われるので(%SystemRoot%\Prefetch\LAYOUT.INIファイルにアクセスされるファイルの履歴が記録されている)、この効果も手伝って、Windows XPの方が高速化しているものと考えられる。

 結果として「デフラグ後」では、Windows 2000対Windows XPは1:0.64と、差は36%に広がった。高速化を十分に体感できる時間差だろう。


 INDEX
  Windows XP性能評価(2)−OS起動/アプリケーション起動性能
    1.ディスク・アクセスをモニタし、先読みすることで高速化を図るプリフェッチ機能
  2.テスト1:OS起動速度テスト
    3.テスト2:アプリケーション起動速度テスト
 
 「Windows XPの正体」


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