XMLサーバカタログ/2001 Summer

〜BtoBサーバ編〜

XML/インターネット型、データベース型

Asteria/インフォテリア

 「Asteria」は、Webサーバ、JavaScriptエンジン、XMLストレージ、スケジューラなどを搭載しているBtoBサーバ。これら内部モジュール間のメッセージもすべて一貫してXMLを採用しているため、同社ではAsteriaを「XMLネイティブ」なBtoBサーバだとしている。

プラグインでビジネスプロトコル対応

 AsteriaはBtoBに必要なビジネスプロセス、つまり見積もりや発注など電子商取引における各種処理を、サーバサイドのJavaScriptと実行モジュールをカプセル化した「ビジネスプラグイン」として実装するアーキテクチャになっている。新しいビジネスプロトコルを実装したり、処理内容をバージョンアップするには、ビジネスプラグインを追加することで対応できる。既存の社内システム側はその都度コーディングしていく必要はない。現時点のビジネスプラグインとしては、RosettaNetと、アリバのcXMLへ対応するものが出ている。今後さらにコマースワンのxCBL、ebXML、BizTalk対応のものも予定しているという。

 Asteriaから社内のデータベースやERPシステムに接続する方法も用意されている。データベースへは、同社のiConnector技術により、各種データベースに直接データを入出力することが可能だ。またiConnectorでは、XSLTをベースとしたデータマッピングにより、任意の構造のデータベーステーブルに対して外部ビジネスプロトコルの結果やパラメータをマッピングできる。連携可能なデータベースは、Oracle、Microsoft SQL Server、IBM UDB/DB2、Lotus Notes/Domino、Microsoft Accessなど。

COMやJavaクラスで外部のサーバと連携

 それ以外のERPやCRMなどの社内システムとの接続には、AIL(Asteria Integration Library)にて提供されるCOMやJavaクラスを利用することで、外部のサーバと連携するプログラムが開発できるようになっている。ライブラリを通して連携可能な製品は、iPlanet Application Server、Netscape Application Server、IBM Websphere、BEA WebLogic、Microsoft IISなどだ。

 Asteriaには、ソフトウェア版の「Asteria」と、ハードウェアにプリインストールされたアプライアンス形式の「Asteria.Planet」がある。ソフトウェア版はSolarisに対応し、将来はLinuxにも対応予定。接続数無制限で大規模に展開されるASPに適している。またAsteria.Planetは専用機であり、中小規模でのBtoB展開に適している。ちなみに、製品名となったAsteriaにはギリシア語で「星座」という意味がある。無数に散らばるビジネスを星にたとえ、それらをつなげ、グローバルなBtoBネットワークの実現を果たすようにと名付けられた。

- インフォテリアのホームページAsteria製品情報

 

BizTalk Server 2000/マイクロソフト

 マイクロソフトの「BizTalk Server 2000」(以下BizTalk Server)は、Microsoft .NET Enterprise Serversの一員として登場した製品だ。BizTalk Serverは、ビジネスプロトコルに従って社外のBtoBサーバと通信する部分を受け持つ「BizTalkメッセージング・サービス」と、取引の手順を定義し、社内システムとの連携を受け持つ「BizTalkオーケストレーション・サービス」の2つの機能に分けることができる。

COMインターフェイスとMSMQなどでサーバ統合

 BizTalkオーケストレーション・サービスは、COMインターフェイスとMicrosoft Message Queueなどを通じて社内のサーバやアプリケーションの統合を行う。見積もり依頼があったときにはどのサーバのデータを参照し、受注時にはどんなアプリケーションを呼び出すのか、といったロジックそのものは、BizTalkオーケストレーション・デザイナーと呼ばれるVisioをベースにしたダイアグラムを作っていくことで出来上がる。プログラミングの必要がなく、ノンプログラミングでビジネスプロセスを設定できるのが大きな特徴だ。特に、マイクロソフトのサーバ製品群を束ねていく場合には非常に強力な機能となるだろう。

SOAPにも対応

 一方のBizTalkメッセージング・サービスは、SOAPなどを利用して外部の取引先と実際にやりとりを行う機能を備える。HTTPやSMTPでのやりとりが可能で、また、特定のフォルダなどにファイルを置いておくファイル交換などにも対応する。外部から受け取ったXML文書は、XSLTとそれを独自に拡張した技術を組み合わせた「BizTalkマッパー」によって、社内システムで受け取り可能なデータフォーマットに変換できる。

 外部との通信に利用するHTTPサーバは、Internet Information Serverを利用し、SMTPの通信はExchange Serverを利用する。また、受け取ったXML文書を保存したりするストレージには、SQL Serverを利用する。

 4月には、BizTalk ServerをRosettaNetに対応させるモジュール「Microsoft BizTalk Server Accelerator for RosettaNet」も発表(出荷は今年第3四半期の予定)された。これを利用することでRosettaNetの標準であるRNIFとPIPに準拠した通信が行えるようになる。

 BizTalk Server 2000については、別記事「.NET Enteprise ServersのXML度を探る」で詳しく解説している。

- マイクロソフトのホームページBizTalk Server 2000 製品情報

 

eXcelon B2B Integration Server/日本エクセロン

 エクセロンは、オブジェクトストアを中核に据えた「eXcelon B2B Portal Server」を発売していたが、バージョンアップにともない、製品のラインナップが分かれた。eXelon B2B Portal Serverの後継となるのは、Extensible Information Server」(以下XIS)だ。

XMLデータベースを内蔵

 XISの特徴は、XML文書をDOMツリーの階層構造のまま格納することができるXML対応のオブジェクトストア、eXcelonデータサーバが製品の核になっていることだ。そのため、XML文書をデータベースにいちいちマッピングする処理が不要となる。さらにXMLの階層構造をそのまま利用できるので、アプリケーションの開発効率にも寄与するという。リレーショナルな構造にとらわれないダイナミックモデリングでアプリケーションを設計できるため、データ構造を自由かつ容易に更新可能となり、システムの柔軟性も高められる。

 XISのもう1つの特徴として「XMLキャッシュ」と呼ばれるキャッシュ機能がある。XMLのキャッシュを複数のマシンに分散することにより、データサーバマシンの負荷を分散することが可能となる。そのほかにも大量データの管理を可能とするために、検索用途に応じて1つのXML文書を分割してディレクトリ上に格納して、仮想メモリアドレス空間の制限を回避したり、検索効率を高めることができる。さらにバインダドキュメント機能により、複数のXML文書をまとめて処理したりXSLで変換することもできる。

 これらの機能により、最新版XIS3.0では大量データほど従来のバージョンと比較してパフォーマンスが向上している。利用分野としては、コマースサイトでのダイナミック電子カタログ、各種スキーマに対応し構造化・非構造化データを統合する企業内のナレッジマネジメント、もちろんBtoBにおけるデータ交換にも適している。

モジュール経由でBizTalk、RosettaNetなどに対応

 XISはBtoB以外の用途への利用も想定したXMLサーバである一方、同様にeXcelonデータベースを核に持ちながら、BtoBにターゲットを絞ってパッケージングされたソフトウェアもある。それが「eXcelon B2B Integration Server」(以下BIS)である。BISは「B2B Translator」と呼ばれるモジュール経由でBizTalk、RossetaNet、cXML、ebXMLなどの各種BtoBに対応、もしくは対応予定だ。その一方で、「EAI Connectivity」モジュールで、SAP R/3などのERPシステムやRDBへの接続機能を備える。

 こうした接続機能を利用して統合したシステムにロジックを与えるのが、BISが備えるXMLベースのビジネスプロセス・ワークフローエンジンだ。ここで処理ごとにビジネスプロセスを管理し、トランザクションを保証することができる。

- 日本エクセロンのホームページXISBIS

 

■コラム XMLアクセラレータでBtoB通信を高速化
BtoBの通信を最大で150倍速にするという、インテルのNetStructure 7280 XML Director(上)と、NetStructure 7210 XML Accelerator(下)

 BtoBでは、通信内容がすべてXML文書、すなわちテキストデータになるため、データが冗長になるうえ、盗聴や改ざんなどの不正防止のために、暗号化が必須である。そのためにBtoBの通信は従来のバイナリデータ中心の通信に比べると、非常に遅く、サーバの負荷も高くなるとしばしば指摘される。そうした問題を解決するために、インテルから、BtoBの通信を高速化させる「XMLアクセラレータ」と呼ばれる機器が登場している。ラックマウント可能なこの製品は、BtoBのトランザクションを最大で150倍スピードアップさせるという。

 「NetStructure 7280 XML Director」は、XMLの通信の中身をXML文書として解釈し、その内容によってセッションごとにプライオリティを付けることで、重要なトランザクションは早く処理されるようにする。プライオリティ付けのルールや、ボキャブラリなどの定義は利用者がカスタマイズできるが、BizTalkやcXML、ebXMLなどの主要なBtoBの仕様についてはあらかじめインプットされているという。さらに、不正なXMLの文法を含む通信を発見して排除することでサーバの負荷を減らすことでも、処理速度の向上に貢献するとしている。また、SSLアクセラレータの機能によって、サーバに負荷のかかるSSLの通信を肩代わりしてくれることでも、高速化に貢献する。

 

2/6 EAI型、
Webアプリケーションサーバ型

Index
XMLサーバカタログ/2001 Summer
〜BtoBサーバ編〜
  BtoBサーバに求められる3つの機能
XML/インターネット型、データベース型
Asteria/インフォテリア
BizTalk Server 2000/マイクロソフト
eXcelon B2B Integration Server/日本エクセロン
コラム:XMLアクセラレータでBtoB通信を高速化
  EAI型、Webアプリケーションサーバ型
Ariba Buyer/アリバ
Silver Stream xCommerce/テクマトリックス
そのほか紹介できなかったBtoBサーバ
〜XMLデータベース編〜
  リレーショナルか、それともXMLネイティブか
  XMLネイティブ型
Tamino/ビーコンIT
Yggdrasill/メディアフュージョン
コラム:eXcelonとAsteriaのストアは何型?
  リレーショナル型
Oracle8i
DB2 UDB
iConnector
そのほかのデータベース製品


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