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Java 2 Micro Edition

【ジャバ・ツー・マイクロ・エディション】

別名
Java2ME

最終更新日: 2001/07/26

 Java 2テクノロジを、ターゲット市場ごとによりきめ細かく対応させるために、米Sun Microsystems社が作成したJava 2の3つのエディションの1つ。Java 2 Micro Edition(Java2ME)は、スマートカードやポケベル(ページャ)、TV用セットトップボックスなど、小型のコンシューマ製品をターゲットとするJava 2開発環境である。

 これらの小型機器は、ハードウェア構成がデバイスによってさまざまであること、パーソナルコンピュータのようにソフトウェアを記録しておくハードディスクが存在しないこと、利用可能なメモリサイズが極めて少ないことなど、PCと比較すると特殊な条件が数多くある。このような特殊な条件を吸収し、小型機器上にJava環境を構築して、Javaプログラムを実行可能にすることを目的に設定されたエディションがJava2MEである。

 Java2MEには、TV向けセットトップボックス、スクリーンフォン(スクリーン表示機能を持つ電話機)、ワイヤレス(ポケットベルまたは携帯電話)、自動車、PDAという5種類のカテゴリがある。このカテゴリごとにプロファイルが用意されており、それぞれにAPIのミニマムセット、これらのAPIをサポートするJava VMのスペックが規定されている。

 Sunは、Java2ME向けのJava VMとして、K Virtual Machineと呼ばれる仮想マシンを新規に設計した。これはキロバイト(Kbyte)単位のサイズを意識したコンパクトなVMという意味でこう呼ばれている。KVMが発表された1999年6月のJavaOne99(Java開発者向けカンファレンス)では、80Kbytesから100KbytesというKVMの開発途中バージョン(Early Access版)が紹介され、このKVMを組み込んだ3Com社の携帯情報機器であるPalm Vが会場で販売された。

 KVMは、小型コンシューマ機器メーカー大手数社との協力のもとで開発が進められた。これらはMotolora(双方向ページャへの組み込みを予定)、3Com(前出のPalm Vシリーズなどに組み込みを予定)、日本のNTT移動通信網(NTTドコモ)の3社。NTTドコモは、すでに「iモード」と呼ばれる携帯電話向けの情報サービスを開始しているが、将来版のiモード情報サービスにおいて、Javaテクノロジをベースとしたコンテンツに移行していくことを1999年3月に発表した。NTTドコモ向けにiモード対応携帯電話機を製造している松下、NEC、三菱、富士通は、KVMを搭載したiモード対応携帯電話機を発表する予定である。

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