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RockRidgeフォーマット (RockRidge format)

最終更新日: 1999/05/18

 CD-ROMの拡張論理フォーマットの1つ。いくつかのUNIXベンダによって考案されたフォーマットで、主にUNIX環境向けとして使用される。

 CD-ROMの世界標準の論理フォーマットとしてはISO 9660があるが、これはより多くの機器で読み出せるように、規格が検討された当時に最も広く普及しており、かつ最も制限が強かったMS-DOSに準拠する形で各種の仕様が決定された。このためISO 9660では、ファイル名/ディレクトリ名は8.3形式であり、かつファイル名の大文字/小文字は区別しないようになっている。

 これに対しUNIX環境で使用されるファイルシステムでは、8.3形式を超える長いファイル名を使用可能であり、ファイル名/ディレクトリ名の大文字/小文字が区別できる。またUNIXでは、各ファイル/ディレクトリごとに、ユーザーIDやグループID、アクセス許可属性(パーミッション)などの情報を記録できるようになっている。こうしたUNIX環境独自の情報をCD-ROM上のファイルに対しても記録できるように、DEC社(現Compaq社)やHewlett-Packard社、Sun社など、主要なUNIXベンダ16社によって考案されたのがRockRidgeフォーマットである。

 RockRidgeフォーマットでは、ISO 9660との上位互換性を維持しながら、8.3を超える長いファイル名や、シンボリックリンク、uid(ユーザーID)、gid(グループID)、パーミッション情報などを記録できるようにしている。RockRidgeフォーマットでは、ISO 9660レベルの8.3形式のファイル名もそのまま有効になっているので、ISO 9660レベルでもファイルへのアクセスは可能である。

 またISO 9660では、ディレクトリ階層が8階層までに制限されているが、RockRidgeフォーマットでは、8階層を超えるサブディレクトリについては、適当なディレクトリのサブディレクトリとして再配置することで、この制限を解消している。

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