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QWERTY配列 (QWERTY layout)

【クワーティ・ハイレツ】

最終更新日: 2002/06/06

 英語向けのキーボード配列の種類を表す言葉で、最も普及している配置方式。この配列を採用したキーボードは「QWERTYキーボード」などと呼ばれる。

 「QWERTY」は、欧米で広く使用されるアルファベット文字用のキーボード配列で、キーボードの左上から右に向かって文字が「Q→W→E→R→T→Y」と配置されていることからこう呼ばれている。

 QWERTY配列キーボードの原型となったのは、19世紀末頃に米国のレミントン社が開発したタイプライターだといわれる。このレミントン・タイプライターでは、キーをアルファベット順に並べるのではなく、連続して使われる文字がなるべく隣接しないように配置されている。当時のタイプライターでは、キーを押すと、先端に活字の付いた印字バーが動いて紙に印字する構造になっているが(活字バーの先にはインクリボンがあり、これを紙に押し付けて印字する)、高速にタイピングを行うと、最初の印字バーが完全に戻らないうちに次のバーが移動を開始し、キーが隣接しているほど2つのバーがからまってしまう可能性が高くなる。このような事態を避けるため、よく使われる組み合わせのキーがなるべく離れるように配置された(だが実際にはこの規則は完全ではなく、例えばedやerのように隣接して配置されているものもある)。このレミントン・タイプライタで考案されたキー配列が「QWERTY配列」であるが、この配列に慣れたタイピストが多く養成されたことから、事実上の標準配列として普及した。これは現在のコンピュータ用キーボードでも広く使われている。

 QWERTY配列は決して打ちやすいわけでもないし、高速な入力がしやすいわけでもない。そのためさまざまな改良型の配列が開発されている。例えばDVORAK型配列では左手のホーム・ポジションに母音を配置しているが、このようなキーボードはほとんど普及していない。

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