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ニュースグループ (newsgroup)

別名
Net News 【ネット・ニュース】

最終更新日: 2000/08/11

 インターネット上の電子掲示板型情報交換サービスの1つ。ビジネスから趣味まで、ある特定のジャンルごとにグループが形成され、そこに書き込まれたメッセージは、基本的に利用者全員に配信されるという形式を持つ。厳密には、このようにカテゴリごとに分類されたメッセージ グループのことを「ニュース グループ」と呼ぶが、サービス全体を指して使用されることも多い。

 インターネットを利用した代表的な情報交換の方法として電子メールがある。この電子メールは基本的に個人対個人の情報交換ツールだが、ニュースは一種の掲示板のようなもので、投稿されたメッセージは、常に参加者全員が読める状態になる。誰かがメッセージを投稿すると、そのメッセージは参加者全員に公開され、必要なら誰かがそのメッセージに対して返信する。こうして返信されたメッセージも、参加者全員に公開される。

 パソコン通信の電子掲示板では、中央にあるパソコン通信サーバがすべてのメッセージを管理しており、参加者はこのサーバに接続してメッセージを読んだり、書き込んだりする方式をとっていた。これに対しインターネット上のニュース グループには、このような中央のサーバは存在せず、複数のニュース サーバ間でメッセージを同期させながら掲示板を運営するという分散型である点が特徴的だ。あるニュース サーバと別のニュース サーバがメッセージを交換して同期することは「フィード(feed)」と呼ばれる。たとえば、社内にニュース サーバを立ち上げ、これにしかるべきニュース サーバからメッセージをフィードさせて、ニュース グループのすべてのメッセージをこのサーバで管理させることが可能だ。こうすれば、高速な社内LANからニュース グループにアクセスできるようになるし、サーバ側ですべてのメッセージを保存するなどが可能になる。しかし、インターネット上には数えきれないほど多くのニュース グループがあり、またグループによっては毎日大量のメッセージがやり取りされるので、これらすべてをフィードするのは現実的ではない。このような場合には、必要と思われる一部のニュース グループだけを選択してフィードを受けるようにするのが一般的である。

 インターネットの黎明期には、UUCP(Unix to Unix CoPy)と呼ばれるファイルのコピーによって、いわゆるバケツ リレー方式によってメールやニュースが配信されていた。しかしTCP/IPによる常時接続が一般化するに従って、複数のサイトがニュース サーバから直接ニュースを取得できるようになり、現在ではNNTP(Network News Transfer Protocol)と呼ばれるプロトコルによって、ニュース サーバとニュースの配信を受けるサイト間でニュース メッセージが交換されている。

 ニュースグループの名前は、カテゴリをピリオドで区切って列挙し、左から右に向かって、より狭いカテゴリを表現するようになっている。たとえば米Microsoftが運営している日本のユーザー向けのWindows 2000のニュース グループ名は「microsoft.public.jp.win2000」である。これは、「microsoft」が運営する「public」サイトで(ほかにprivateもある)、日本向けのグループの「Windows 2000」専門のニュース グループという意味である。

 ニュース グループのメッセージを読んだり、メッセージを発信したりするには、ニュース リーダ(news reader)と呼ばれるソフトウェアが必要だが、代表的な電子メール ソフトウェアのいくつかがこのニュース リーダの機能を併せ持っており、身近に利用することが可能である。

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