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連載:事例データバンク(1)

「30日以内開示を目指す」、三井化学が制管一致の連結システム刷新

垣内郁栄
IFRS 国際会計基準フォーラム
2009/10/16

決算開示の早期化と管理会計の高度化を目指し、三井化学が連結システムを刷新した。9月15日開催の「SAP IFRS CONFERENCE:東京」で公開された事例を紹介する。

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 苦労の末に立ち上がった連結決算システムは2009年7月の第1四半期決算から旧システムとの並行稼働を開始。10月の第2四半期決算から本格利用を行うという。

 新システムではまた、グループ各社の担当者がWebベースで財務データを入力できるインターフェイスを設けた。これまではグループ各社がExcelシートでデータを提出し、本社で集計していた。Webベースに移行し、各社に入力してもらうことで、収集の効率化や集計のミスを防ぐことができ、開示の早期化に寄与すると考えている。

IFRS対応は業務プロセスがキー

 新システムを生かして三井化学が今後取り組むのは、制度連結決算ではさらなる早期化、管理連結では事業部による連結業績管理の自主運営と損益シミュレーションツールとしての活用だ。さらに、IFRS(国際財務報告基準、国際会計基準)への対応を検討している。

 木村氏はIFRS対応について「基準として細かな点がまだ決まっていない」と指摘し、「当社としては何をどう変えるのかを決めることから始まる。そのうえで、業務プロセス、業務運用の変更についての検討となる。その後に情報システムのどこを変えるのかという話になるだろう」と方針を説明した。

 同時にシステム面では「SAP ERP 6.0に切替えていて、欧州で開発されているBOFCを導入しているので、おそらくシステムのIFRS対応はしやすくなっている。むしろ、IFRS対応では業務プロセスの変更要素にどう対応するかが大変かもしれない」と見通しを示した。

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