日本オラクルがWebコンテンツを携帯向けに
変換・配信するソフト「Portal-to-Go」を発売

2000/7/13

 日本オラクルは7月12日、携帯端末からWeb上のコンテンツを自在に利用可能にするミドルウェア「Portal-to-Go」を8月11日より出荷開始すると発表した。

 Portal-to-Goは、Web上にあるさまざまな種類のコンテンツを、表示能力が限られている携帯端末向けに変換し、配信することを可能にするソフトウェア。通常のHTMLをはじめ、JavaScript、Oracle8iのデータベースコンテンツなどを変換元のソースとして、iモードHTML/HDML/MML/WMLといった日本で一般的な携帯端末が採用している表示形式に変換することができる。

 また、ユーザーごとにパーソナライズされたポータルを用意できるほか、インターネットメールやショートメール機能を活用して、ユーザーに定期的に情報を配信するようなサービスも行える。これらはユーザーサイドで自由にカスタマイズが可能できるようになっている。

 Portal-to-Goは、次の6つのコンポーネントから構成される。

  • Portal-to-Go Server
    Portal-to-Goの主要エンジンにあたり、HTTP要求に応答したり他のコンポーネントとのインターフェイスを提供する「コンテンツ/トランザクション・エンジン」、複数のデータ形式のソースをXML形式に変換する「アダプタ」、それぞれの携帯端末向けにコンテンツのデータ形式を変換する「トランスフォーマ」のさらに3つのコンポーネントから構成される。

  • Portal-to-Go Service Designer
    サービスとリソースの管理を行うGUIツール。外部プログラムとの統合を可能にするAPIが提供される。

  • Portal-to-Go Web Integration Developer
    既存のHTMLコンテンツをWIDL文書としてモデル化するソフトウェア。この定義を用いることで、既存のコンテンツに対する参照があった際に、XML形式のデータを返せるようになる。

  • Portal-to-Go Web Integration Server
    Web Integration Developerで設定した定義に従って、データの変換を行うサーバソフトウェア。

  • Oracle8i Enterprise Edition

  • Oracle Application Server

 Portal-to-Goの開発に関して米オラクルと協業したスウェーデンの通信会社Telia社では、すでに同ソフトを用いた各種サービスの提供を開始済みだという。また、Portal-to-Goは、まもなく開催される沖縄サミットでのiモードによる海外プレス向けの情報提供サービスでの使用も予定されている。

 価格は380万円(200指定ユーザー)から。対応プラットホームは、サンのSparc Solaris 2.6およびWindows NT 4.0。製品の提供は、日本オラクルのパートナー企業によるカスタマイズやコンサルティングを通じて行われる。

[関連リンク]
日本オラクル発表のプレスリリース
沖縄サミット期間中に行われる観光情報提供サービスの一般公開受け付け(7月13日〜7月18日、先着3000名)

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